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なぜJA葬祭は着服事件が多いのか




先日
「葬儀代着服した」と書き置きした元パート職員(大分)2014年05月16日

という報道がありました。
ん?それにしてもJA葬祭の葬儀代金着服事件て多すぎないか?
とふと思い調べてみると・・・

JA職員、勤務先の葬儀代355万円着服、パチンコ代に 解雇(群馬) 2014.3.12 12:21

葬儀代着服:JA子会社社員容疑 刑事告訴し解雇 /茨城 2014年04月05日
 
大分農協 葬祭担当 パート職員 男性 葬儀代金使い込み2013年4月 

 JA雲南2200万円不明 元経理女性 連絡とれず(島根)2012年4月18日

職員による計約2200万円の着服 2011年  

多過ぎ!(^^;)
たった10分の検索(「JA 葬儀 着服」)で。

手口としては
A家の葬儀代金の集金分に手を付ける
→ギャンブル等に使う
→穴埋めに次のB家の葬儀代金の集金分に手を付ける
→穴埋めに次のC家の葬儀代金の集金分に手を付ける
→無限ループ
という感じでしょうか?


さて、なぜJA葬祭で職員の着服(報道)が多いのか考えてみると・・・

好意的でない分析
・金の管理が大甘
・手癖の悪い人でも採用する傾向がある
・従業員モラルが低い
ゴキブリ理論で実はもっとやっている人がたくさんいて、
これでも氷山の一角

好意的な分析
・JA葬祭は会社というより一業態みたいなもので、
 構成員が極端に多い(=分母が多い)ため。

 だから不祥事発生「率」は普通の葬儀屋より低い。
・もみ消すということをしないため、数少ない事例がオープンになる

さて、正解はどれ?











24 件のコメント

  • なんとなくですが私が思うのは~
    母体が大きい(強い)ので現場が温くても仕事が安定している。それにより、管理も甘くモラルが下がる。ことに及ぶ。

    集金に手をつける…。その場では出納はどうやってるんでしょう???

  • かかし様、
    >その場では出納はどうやってるんでしょう???
    そう、ここなんですよね。
    緩いからヘンな出来心がムクムクと・・・

  • prof様
    税法上の詳しいところは分りませんが
    なんか都合良く、法人と、脳科のためのNPO的なスタンスを使い分けてる感じなんですが・・・

  • 国公立大学教授がクビになるのはカネ、私立大学教授がクビになるのはオンナと言われています。
    公務員がクビになるのもカネであり、オンナ問題や職務怠慢、無断欠勤程度でで首になることはありません。
    カネは公金横領と賄賂であり、アルバイトでカネを稼いでもクビになることは非常に稀です。

    JAは「准公務員」と考えられており、カネには厳しい態度を示します。
    そのために、民間企業では表に出ない「金(いわば組合員のカネ)問題」であっても公表して司法に委ねる立場を執らなければなりません。
    JA組織から法の規定のない○○葬祭や○○セレモニーになれば「公表義務はなくなります」。

  • prof様
    >公表して司法に委ねる立場を執らなければなりません。
    なるほどそういう意味では健全なんですね。
    だったらなおさらもっとお金の管理をしっかりと、なんですけどね。

  • JAはお金が一杯あり、潤沢ですのでお金の管理は少々ルーズかも知れません。(これも性善説)
    しかし、葬儀及び関連業務自体に許認可、資格、届け出、報告等の必要がない日本では、互助会、JA、生協の行う葬儀のみが「法令管理規定内業務」ですので、JA葬儀の「JA離れ」が意味する事も面白いです。

  • prof様
    >「法令管理規定内業務」
    もうちょっと締め付けてもらえば、と思うんですが(^^;)

  • 互助会とJA(生協も含め)は関連法令が存在しており、規定があります。
    そのために、JAが行う葬儀は農協法第10条及び第11条から考えると「法令管理規定内業務」と考えられており、「組合員対非組合員比率」が重要となります。

    しかし、JAが葬儀部門を高収益事業(手数料が25%程度なので)と考えて、非組合員比率を増加させて売り上げ増(手数料増)を行うことは出来ません。
    そのために、「葬儀部門を独立させて、民間企業(株式会社化)にすることで、農協法で定められる制限を排除できます」。
    現在、全国各地で葬儀部門の法人化が進んでおり、締め付けではなく「規制緩和」が急激に進んでいます。

    今5月、「JA関連法の改正」が行われ、政府としてもJA全中の解体を目指したいのでしょうが、JA全農や全農には優秀な人材も多く、法令運用と策略に長けており、「別法人化で非組合員葬儀獲得」等の頭の良い方法を指導していますので、「JA締め付けの意味は全くありません」。

    また、JAは組合員(出資をしている農家)が議決権(評決権、株主と同じ)であり、収支決済や不正、不正運用には比較的厳しい傾向があります。
    小さな単農ですが、株式公開企業よりも優れた報告書を出しています。
    http://www.ja-saitama.or.jp/pdf/disc_2013.pdf

  • prof様
    圧力団体や票田としてはともかく
    とっくに「農家のための農協」ではなくなっているとばっかり思っていましたが
    「組合員対非組合員比率」にはしばりがあるんですね。

  • 農協法第10条および第11条あたりにあります。
    これは生協も同じであり、農協は「独禁法除外」ですが縛りもあり、頭が良いJAは農協法と民間企業を使い分けています。(基本的な考えは20%以下)
    先週には「さいたま市内の生協」が解散をしましたが、これは「会員数減少に伴う処置」です。

    農協もJAとなり、「組合員(出資者の農家)のためでした」が農作物や農機具、飼料等が売れなくなり(輸入品増加やTPP加入)、葬儀部門も含めた「非組合員からの収益」を増加させる必要があります。
    そのために、10~15年程前のJAによる葬儀は「組合員のための葬儀」との観が強く、「儲からなくても正しい事を行う」との姿勢が強く見られました。
    しかし、最近では「葬儀は高い収益部門であり、正しいか正しくないかでなく、儲かるか儲からないか、アピール性が有るか無いか」に主眼を置くようになり、一般葬儀社と同じスタンスとなりました。

    JAや生協は「販売価格の縛り」(仕入れ価格×指定比率)があり、JAでは天井がありますが株式会社にすれば天井が無くなります。
    ちなみに、JAでは葬儀の収益を「手数料」と分類します。
    「上野原訴訟」も参考になります。

  • prof様
    >上野原訴訟
    ってなんでしょうか?検索かけても出てこないのですが
    よろしければご教授ください。

  • HPの葬儀関連規制、事例報告にあります。

    「上野原訴訟」ではヒットしない様にしていますので。

  • 物理教師 様

    見つかりましたか?
    「上野原訴訟」の第1幕がJA対葬儀社。
    第2幕がJA対JA職員遺族です。(こちらは載せていないのでキーワード検索をして下さい)

  • 昨日出されたJA系葬儀社(株式会社)の決算公告は
    「1円単位での公開」です。
    葬儀社や互助会は、1万円単位、千円単位なので「カネには厳しい」はずですが、第2幕は昨年起きた「互助会社傷害事件」を彷彿させます。

    一昨日に出された「愛グループ各社の決算公告」も興味深いですよ。

  • prof様、
    こうしてみるとJAしっかりしてんなぁ
    と思うのですが、今ひとつ脅威に感じないのは
    私が都市部で生活しているからですかね。

  • さて「JA葬祭」で着服が多いのではなく「JA自体の」職員の着服が多いのです(いわゆる団体職員の着服と報道されるアレ)。

    理由は各JAでまちまちですが、葬祭事業担当といえどもJA共済やJAバンク、経済事業などの過酷な推進(ノルマ)があるからです(ちなみに私もあります。深夜搬送当番しながらですから早く株式会社に移行してほしい。葬儀に専念できるから)。

    それからprofさんのおっしゃられる「JAはお金持ってる」というのは少し違ってて、今話題の
    JA中央会(←農水省の天下りかその親族。葬祭事業ではJA経済連管轄)なんかに絞りとられ、実際の各地方の単一JAの経営は火の車のところも多く、そこの職員の給料もその上部組織の半分かそれ以下です。

    ですので、

    過酷な推進(ノルマ)かある→自分自身で契約する(自爆する)→もともと給与が安いのにさらに安くなる→生活費や遊興費が足りない→で使い込み、というのが実は団体職員(100%JAです。地方の団体職員は)の着服が多い実態の一つです。

    民間の葬儀社さんの社員さんは保険や貯金のノルマないでしょうから、ノルマで生活がきつければ目の前の葬儀代金(多い時で100万単位でありますもんね)に手を出す確率は民間葬儀社に比べてかなりあるでしょう。

    根本的な問題を解決しなければJA職員の着服はなくなりませんよ。

  • それとJA職員の着服・横領の報道が多く感じるのは、監査がJA全中以外に補助金を出す関係で年に一回県も監査します(うちの斎場にも県の職員が監査に来ました。そのためだけの部署が各都道府県あります)。そこで発覚すれば、県政記者クラブ発表という形にもなります。

    一般民間企業の場合は社員に数十億も横領されて刑事告訴でもしない限り、管理責任を問われマイナスイメージであるし、スポンサータブーもあるのでマスコミ自体が報道しない場合もあります。

    むしろ一般企業よりも多い回数を外部組織が監査しているにも関わらず、発覚しない監査方法に問題があり(JA全中の監査料は一般監査法人より高いでしょうに)、それに一体何の監査してるの県の職員は県民税で?(その時の私の監査の印象)と思えるほうが問題。

  • JA葬祭のものですが 様、
    貴重なコメントありがとうございます。
    構造的な問題がよく分かりました。
    しかしこれビジネスモデル?が行き詰まってますよね。
    もはや「農業」には重心を置いていないのでしょうけど
    ちょっと先行き不安ですよね。

  • ありがとうございます。

    JA=本当は金融業、と考えれば本当にビジネスモデル行き詰まってます。しかしそう考えれば日本全体の保険金融業自体(郵便貯金系も含む)のビジネスモデルが行き詰まってるんですよね。

    しかし民間金融ははそれにいち早く気づき、過剰なノルマ廃止やアプローチの変更(営業マンを使わずネット通販対応によるコストダウン)により変化してきていますが、JAと郵便局は何せ役所のおいしい既得権益であり、上にそういったシロアリがいる以上、このシステムは変わらないと思います。

    あ、申し訳ございません。ここは「葬儀」のお話の場でした。

    JAは確かに農業(農家)は赤字経営で本当は金融業(黒字で本当はこれで食ってる)なのですが、実は上記のシロアリどもから解放・規制緩和(JA葬祭でいえば株式会社化)されれば、JA=農業→金融→生活・経済活性化と地方経済的にいえば、今後実はもっと発展するビジネスモデルなんですよ。

  • profさんのおしゃる通り、JAによる葬儀は「組合員のための葬儀」との観が強く、「儲からなくても正しい事を行う」との姿勢は、実は昔から葬祭事業を取り組んでる(おかげさまで地元に愛されて今年で30年)ウチのようなJAは今でもそうです。でも私は元々民間出身で(といっても他業種)ちゃんと収益が出るようにここ数年仕入の工夫(JA経済連を通さず無視する、ケンカ売る等)など、改善してきてはいますが・・。

    JA葬祭でいえば、「葬祭事業は儲かるらしいぞ」といった、10年前ぐらいに立ち上げた都市部のJAは早々株式会社化して、確かに利益追求型に変化しているようです。実に嘆かわしい。

    ここのブログでも話題になりますが、ウチの地域にも数年前から民間の葬儀社が2社程立ち上がりましたが・・。「JAの葬儀は高い」といって例の消費者なんたらの全国葬儀代平均ちらつかせ、実際はウチの倍の料金を請求する。まったく商売下手というか、未だに当JA葬祭の地域実葬儀シェア率は7割以上です(つっても年400件程度ですが)。「過剰な演出・感動(でぼったくる)なんかより、掻いた汗にはウソはない。その分喪家に安くなるよう経営努力する」が当JA葬祭のモットーだったりします。但しそこはJAとはいえプロなので、ホンの少し(いや民間じゃありえない、税金払えないぐらいの)利益は出さしてもらいますが・・。
    たまにJA葬祭は民間葬儀社のビジネスチャンスを潰してる、と互助会並に嫌われてますが、JA葬祭は実は全国チェーンでもなく各JA独自の体制・経営姿勢なので、将来規制緩和されればウチもウチのビジネスモデルで東京ベイブリッジ界隈に斎場建設、東京進出じゃ、なんてスタッフに冗談言ってたりします(いや半分本気)。

  • JA葬祭のものですが・・様、
    コメントありがとうございます。
    なるほどよく分かりました。
    いままでJA葬祭っていうと十把一絡げにしてましたが
    いろいろあるんですね。
    しかし葬儀屋さんとしては純粋に葬儀のことだけ考えたいですよね。

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