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六多いくみの葬儀漫画「はじめましてさようなら」の辛口書評




今回は六多いくみさんの葬儀漫画「はじめましてさようなら」の辛口書評をまとめてみました。
作者の方すいません。

はじめましてさようなら

「はじめましてさようなら」という葬儀漫画がスタートしました。

はじめましてさようなら(1) (Kissコミックス)[Kindle版]

六多いくみ 講談社 2016-07-29
売り上げランキング : 87068

by ヨメレバ

 

今のところ過去にないくらい葬儀漫画の連載が続いていますが、
(参考記事:相変わらず葬儀漫画「おとむらいさん」はがんばっている「おわるうございます」第2巻が出ました )
この作品が後発にもかかわらず最も質が低いです。

一読して読者層を十代向けと想定しているのかなと思ったのですが連載誌「Kiss」は20代から40代がターゲットとのこと。
「おとむらいさん」も同じ講談社で30代から40代がターゲットの「BE・LOVE」に連載されていることを考えると、作風の比較以前にクオリティで大きく水をあけられている状態です。
他に葬儀漫画が全く無かった時代なら大目に見れたのですが。

他の葬儀漫画書評では葬儀屋さん目線でおかしいところのツッコミをやっています。しかし、それは一般的な漫画作品の水準を満たしているからこそ、あえてそのプラスアルファとして読んでもらう芸としてやっています。
しかしこの作品はその水準に達していません。

たとえば第一話と二話って、故人が生前女友達ではなく奥さんに直接伝えておけば何の問題もなかったのでは、と一般の読者ですら思ったはずです。
第四話の遺族が葬儀をボイコットする話も、自身が損害を賠償しなければならなくなるのでそんなことをやるのはおかしい、と思うのではないでしょうか。
漫画だから、とハードルを下げてもストーリーの矛盾に読者が気づいてしまう構成になっています。
はじめましてさようなら
それから他の葬儀漫画は、葬儀業務の難しさを描くことによって、それを乗り越えた結果、ハッピーエンドのカタルシスを得るような構成になっています。職業モノ漫画ってだいたいそうです。

でもこの漫画にはそれがありません。そのせいか主人公の女の子には内面が存在しないと感じてしまうのですが・・・

この作品を書き始めたきっかけは作者の御主人が葬儀屋さんだからだそうです。
ただあとがきによると「気圧が変化すると仕事が入りそう」という迷信を信じている人らしいのでおそらくバカなのでしょう。
身近なブレーンがこのレベルだったのも残念でした。

あと最後に一番言いたいことです。

書籍とKindle版は同時に出してくれ!

当初書籍しか発売されていなかったから仕方なく書籍を買ったけど、2週間後にKindle版が発売、という始末。
これをブックオフに持っていくおっさんの気持ちにもなってくれ!

葬儀漫画「はじめましてさようなら」第二巻の息切れっぷりについて

葬儀業界を舞台にした漫画「はじめましてさようなら」
の第二巻がでました。

今回はちゃんとKindle版を購入しました。
男性は本屋さんで購入しづらいと思うのでKindle版を買い求めることをおすすめします。

さて2巻目でもう完全に息切れしています。

・イケメンのおさななじみとのバディ(相棒)もの
・猫の死を悲しむ少年を慰めるやさしい彼氏にうっとり
・辛い事件がきっかけで心をなくしたベテラン
・そしてそのベテランにひたむきさで心を取り戻させるヒロイン
・好き勝手していた兄をなじる弟

使い古された漫画のプロットに葬儀屋さんの設定を足しただけです。
葬儀屋さんからみてこの設定がおかしい、という切り口で語る気すら起きません。
葬儀が完全に単なる「記号」になってしまっています。

おそらく作者はもう新しいことを始めようとする気はないのでしょう。
ヒロインに内面が無いのも1巻と同じです。

しょうがないので第三巻の内容を予想してみました。

・担当葬儀で弟がしくじりそうなとき、突然現れて助ける兄
・兄の心遣いを知って心を入れ替える弟
・ヒロインの恋敵に若き未亡人登場
・死に際に60年前の初恋の人に会うことができたおばあちゃん

適当に書いてみたら本当にありそうな気がしてきました・・・
はじめましてさようなら2017年5月17日

葬儀漫画「はじめましてさようなら」が完結

葬儀漫画「はじめましてさようなら」が完結しました。

私の過去の書評はちょっと辛口です。
作者の方、ごめんなさい。

タイミングとしてはちょうどいい引き際だったと思います。
ストーリーは相変わらずで、
だんだん画が荒れてきているような・・・

少しネタバレになりますが
「なんでも言ってくださいね」
にあの母親のリアクションはおかしくないでしょうか。
「なんでもいたします」や「お気持ちお察しします」の場合ならわかるのですが。

今回喪失体験のないヒロインを苦悩を描くのは大変良かったと思います。
ただその対比を際ただせるためとはいえ登場人物に喪失体験の過去を持たせ過ぎです。
「誰か死んじゃえばストーリーらしくなる」
ので自制が求められるところなのですが、ちょっと安易だったかな。
(参考記事:全葬蓮よ、覚悟はあるのか?

それから
女性誌連載の他の葬儀漫画にも言えることなのですが
恋愛要素って邪魔・・・っていう言い方が良くなければ、取扱いが難しい気がします。

人の生き死ににくらべたら惚れた腫れたなんてどうでもいいじゃん

と思ってしまうので。

そう思うのは私だけなのかな?

今回はラブコメお約束の大団円カタルシスを得られるはずのシーンがあるのですが
その後にいろいろイベント入れたせいで消化不良になっているので、王道も外しちゃっているような・・・

しかし私、相変わらず辛口ですね。
どうしても本業に関わる分野なので厳しくなってしまうんですよね。

最後に葬儀というテーマをとりあげてくれた作者には
感謝していることは申し上げておきたいと思います。
はじめ

 











2 件のコメント

  • 中古本の買い取りって、持ち込みだけじゃなく
    宅配買い取りができませんでしたか?それなら恥ずかしくない!

    ああ、そういう話じゃないですね。

  • はっちゃん 様
    返事が遅くなりまして失礼いたしました。
    宅本買取りも一冊では来てくれそうにもないです(>_<)

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