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公益信託 ALS研究助成基金「生命の彩」(いのちのいろ)について




(2023/09/19追記)
下記の記事は、2017年に住友信託銀行を通じてALS研究のための基金「生命の彩」に寄付を行った経緯について述べています。
しかしその後該当する基金はなくなり、替りに2020年から宮田 幸比古氏個人が出資する基金、公益信託宮田幸比古記念ALS研究助成基金が発足したようです。
これは宮田氏自身が出資しており、一般の方の寄付を受け付ける仕組みではありません。

寄付をされたい方は日本LS協会をご利用ください。

ALS関係の寄付の概要

ALS関係の寄付をしたい方のお役に立てるかもと思い
おそらくあまり知れていないALSのための公益信託について書いてみました。

ALSとは・・・重篤な筋肉の萎縮と筋力低下をきたす神経変性疾患のことです。
日本ALS協会とは・・・ALSの患者・家族・遺族を中心とした社団法人です。
もしALS患者と家族の支援を考えるなら、日本ALS協会に寄付をするのが一般的です。
2014年に流行ったアイスバケツチャレンジの寄付の国内窓口も日本ALS協会でした。

そしていろいろ調べたところ、上記の日本ALS協会へ寄付方法以外にも「生命の彩」(いのちのいろ)というALS研究のための公益信託を利用した寄付方法があることを知りました。

正直申し上げて、詳しい情報が出回っているとは言いがたいです。
情報不足のせいで寄付を止める人がいたなら、機会損失を起こしていることになるので
日頃書いているブログの内容とは異なりますが
今回調べた内容と体験情報をアップした次第です。

冒頭に日本ALS協会と「生命の彩」への寄付した場合の比較一覧表を載せておきます。

以下、実際に手続きした顛末です

以前(2016年)に日本ALS協会について記事を書いたことがあります。

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RIZEのドラマーにして葬儀屋の息子でもある金子ノブアキ氏が
ALS(筋萎縮性側索硬化症)の認知向上、理解促進を目的としたイベントに参加されたようです。

私も原稿料をいただく機会があると日本ALS協会に寄付しているので
葬儀屋つながりということも併せてシンパシーを一方的に感じました。
寄付といっても本当に些少なのですが・・・
と言ってしまうと今度は原稿料を支払っている方に失礼になってしまうのですけども(^^;)

原稿料をいただくような仕事の場合は、私の文章に対して編集の方の手直しが入るのですが
それがすごく勉強になります。
日頃1人でブログ書いているとそういう機会はないですからね。
だから原稿料はいらないくらいなんですが
だったら寄付してみたらどうだろう
と思ったのですね。

もちろん清らかな心で善行を積もう、という殊勝な気持ちまでは行けなくて
本心では情けは人の為ならず的な考えですね。
日本ALS協会もできることなら日赤みたいに寄付金控除の認定が受けられるようになったらいいな
と思う程度のスケールの人間なので。

アイスバケツチャレンジのときは流行りに乗るようで逆に寄付しづらかったのですが、
状況が落ち着いた今なら抵抗がありません。
もし賛同される方がいらっしゃいましたら日本ALS協会への寄付をご検討いただければ
と思います。

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今回著書を出したことで印税をいただいたので、これまで同様に日本ALS協会に寄付をしようと思いました。

寄付したときの税金の問題

ところで皆さんはこれまで「この書籍の印税の一部を寄付します」という著者のコメントを目にしたことはありませんか?

私はそれを見る度に「一部とかセコいことを言わないで全部寄付にすればカッコイイのに」と思っていました。
今は、その事情がよく分かります。

「税金」問題です。

仮に副業で本を出してまとまった印税が入ったので、日本ALS協会に全額寄付したとします。
税法上、私の場合印税は雑収入と認定されます。
そうなると経費とか控除とかざっくり計算しても結構な金額(私の場合約1ヶ月分の生活費)をさらに税金として収めなくてはなりません。
全額寄付した後にさらに税金で持って行かれるのは正直きついです。
(納税という国民の義務を「持って行かれる」なんて言ってはいけないのですが。)
そうなると後で納めなければいけない税金を差し引いた分を寄付するか、ということになります。

日本赤十字社や寄付金控除団体と認定されているNPO団体などの場合は、寄付金の控除という制度があります。これが利用できたなら、後で収める税金の金額を少なくできるのですが
日本ALS協会は寄付控除団体に認定されていないのです。

実は以前、地元の消防団を退団したときに退職金を20万円ほどいただいたことがあり、日本ALS協会に寄付をしました。
当時退職金なので税金はかからないと国税庁の相談窓口で言われたからです。

単発の寄稿の原稿料もたまに日本ALS協会に寄付していましたが、それほど大金でもなかったため税金もしれていました。
ただ今回は書籍印税なので金額が大きいのです。

うーん、何かうまい方法はないか、ということでいろいろ検索して見つけたのが

公益信託の一つ、ALS研究助成基金「生命の彩」(いのちのいろ)

公益信託を使うという方法

公益信託とは・・・詳しくは三井住友信託銀行のサイト(リンク先サイトの右上の検索窓に「生命の彩」と入力)をご覧いただきたいのですが
ぱっと読んでもよく分からないかもしれません。
公的活動に寄付したい場合、そのお金を信託銀行が管理してくれる仕組み、
と私は理解しました。

公益信託なら寄付金控除が受けられるので、
納税額が少なくて済む→その分寄付に回せる→より多く寄付できる
と考えました。

公益信託のネット情報

そこでいろいろALS研究助成基金「生命の彩」のことをネットで調べてみたのですが
前述したようになにしろ、情報が少ない。
そもそも「生命の彩」を「いのちのいろ」と読ませるところからしてハードル高いです。

ネットに載っている内容で参考になるのはこの3つくらいです。
三井住友信託銀行の代表的な公益信託のページ

【事業の目的】
筋萎縮性側索硬化症(ALS)の研究者に対して助成を行い、学術の振興と人類の福祉の向上に寄与することを目的とします。
【寄付についてのご案内】
金額に制限はありません。

日本ALS協会近畿ブロックのサイト
ただし振込先等情報が古いです。

寄付金を研究に使いたい研究者を募集するための要項

こちらに設立者のコメントが載っています(御本人もALS患者の方のようです)

以上の情報から活動しているのは確実なのですが、
これ以上の詳細ははっきりしません。

電話で聞いてみた

そこで
まず日本ALS協会に電話をして聞いてみました。
対応はたいへん丁寧だったのですが、
詳細は分からないとのこと。
担当は日本ALS協会近畿支部とのことで、そちらにに聞いてもらえないか案内されました。
常時スタッフがいるわけではないと聞いていたので、質問のメール(活動内容・振込先など)を送ってみました。

しかし10日待てど返答無し。
そこで日本ALS協会近畿支部に電話をしたら留守電だったのでメッセージを残しました。
しかしさらに10日待てど返答無し。

でも、これで対応が悪いと判断するのは間違っています。
おそらく患者の家族の方が看病の合間にボランティアで事務局をやっていらっしゃるのでしょう。

そこで並行して三井住友信託銀行の公益信託担当の方に電話して聞いてみました。
「生命の彩」は活動内容は非公表なので、誰のどんな研究に使われるかは分からないとのこと。
毎年使われる基金は総額500万円とのことなので、たしかに情報発信などの運営にコストはかけられないのでしょう。
ちなみに日本ALS協会は財務内容を公開していますが、人件費などもギリギリで運営されているようです。

日本ALS協会への寄付との違いは上記の比較表の内容をご覧下さい。

公益信託に寄付してみた

さてALS研究助成基金「生命の彩」に寄付しようと判断したのですが
すんなりネットバンキングで、というわけにはいかないようで
銀行の窓口に足を運ぶ必要があります。
(日本ALS協会への寄付の場合はネットバンキングで可能です。)

振込のため近所の住友信託銀行(公益信託の取扱銀行)を訪問しました。
しかし公益信託は住友信託銀行にとってもレア商品らしく、対応してくれた女性行員の方もよく分かっていないようで、私が公益信託とは・・・という説明をすることに。
10分くらい待ったのですが、公益信託って多分銀行にとってはボランティア的な商品でおそらく儲けはほとんど無いはずで(振込手数料は無料でした)、閉店間近にやってきて、時間取らせている状況で
何だか申し訳ない気持ちに。

女性行員の方は私を待たせていることを何度も詫びて、しかしレア商品のためなのか、閉店時間間近で焦っていたのか、私に渡すべき預り書を渡し忘れてしまったようです。
数時間後謝罪の電話がかかってきて
お互い、お手数掛けてしまって、すいません、すいませんという恐縮合戦に。

公益信託を取り扱っている三井住友信託銀行ですらこの状態なので
他行でも振込可能と言われましたが、三井住友信託銀行にした方が無難かと。

数日後、無事領収書が送られてきました。
公益信託領収書

税金に関する補足

税法の補足をしておくと
公益信託に100万円寄付したからといって納めるべき税金が100万円少なくなるものではありません。
詳しくはこちら
No.1150 一定の寄附金を支払ったとき(寄附金控除)|所得税|国税庁

私は確定申告書類を国税局のサイトe-taxで作成しています。
印税のうちいくら納めたら 寄付金額=印税-納税額 という等式が成り立つかを
去年のe-taxのデータを使って、寄付金と雑収入の項目を実際に変動させてみていくら税金が変わるかシミュレーションして寄付金額を決定しました。
とはいえ今年の年収が確定していなので、おそらく微調整をする必要がありそうです。

以上 公益信託 ALS研究助成基金「生命の彩」(いのちのいろ)の情報でした。

(追記)
自分なりに調べた内容を書かせていただきましたが
もし間違っている箇所がございましたら、コメント欄にでも一報いただければ幸いです。











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