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落語「片棒」が笑えない時代がくる




落語「片棒」から考えたことをつらつらと。

円楽と歌丸は古典落語の「片棒」のやりとりを再現しているわけですね、

詳しくは 片棒 – Wikipediaを読んでいただくとして
あらすじはこんなかんじ。

ケチな男が自分の跡取りを三人の息子の誰にしようかと思案し、自分が死んだら葬式をどうするつもりか一人一人に聞いていく。
長男は豪華に、次男は粋に、そして三男は火葬だけ(直葬)を行うと答える。

原話は1705年(宝永2年)からあったとのことなので、おそらくこれまでに、その時その時の葬儀の様式が反映された咄(はなし)が演じられていたのではと思われます。

ちなみにこれは上方落語の至宝桂米朝の息子さんの桂米團治の「片棒」


演じられたのは多分米朝が亡くなる直前の頃でしょう。
「香典辞退」「永代供養」という言葉が、特に詳しい説明も無しに使われるのが、「現代の」片棒なのです。

もちろん米朝の葬儀は盛大に行われました。

この「片棒」という古典落語、
三男が葬式もやらないでケチに徹して直葬で済ませるというところが見せ場で、非常識を笑うという構造になっています。
しかし今後直葬がどんどん一般的になってくると(もしかすると2040年ごろには直葬が過半数を占めているかもしれない)
三男の提案の何がおかしいのか分からないという時代がやってくるかもしれません。











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