もしも互助会の解約手数料が無料になったら




先日
この互助会さんへの判決は、おおごとになりそう・・・・
という記事を書きましたが、その続報、セレマ裁判の行方についてです。

やはり控訴したようです。

記事はこちら(毎日新聞のサイトより転記)

互助会方式の大手冠婚葬祭業「セレマ」(京都市中京区)は26日、
中途解約した会員から手数料を徴収する契約条項を差し止めた
今月13日の京都地裁の判決を不服として大阪高裁に控訴した。
適格消費者団体「京都消費者契約ネットワーク」が08年に提訴した。

訴えているのはこちら
ちなみに↑この記事のなかに
㈱セレマは掛け金の解約料と、
使わないでいた解約料収入で 10 億円も得ているんですね。

という文章が。

真偽のほどは不明です。
そもそも「分母」も大きいと思うので、
セレマさんの総売上に占める10億円の比率はそれほど高くないのかもしれませんし。
ただ全国の、働きまくったのに赤字を計上した葬儀屋の社長さん、
涙目っすなぁ(T_T)

それから、セレマさんは入会時の人海戦術にコストかかってるし・・・って思ったけど
それを解約手数料に算入するな、っていう判決だったんでしたね。
札束
「非」互助会の方の中には、自分たちに追い風、とお考えの方もいるようです。
もちろん、そういう面はあると思いますが、
ことはそれほど簡単ではないように思います。

互助会さんにとって考えられる最悪のシナリオはこんな感じでしょうか。

3年後、最高裁で敗訴確定。解約手数料はほとんど無料に。
→全国の互助会の解約手数料も無料に
→デフレが進行した状態では、
一度積み立てを解約した方が合理的と消費者が判断
(契約時点の役務が提供されるという契約なので、
デフレが進行すると割高な契約になる。理屈上は)
→保全を義務づけられていない、前受金(積立金)の半分は、
すでに会館建設などの投資に回されているケースが多いので
台所の苦しいところは、解約時に払い戻すキャッシュがショートする。
→倒産する互助会が出てくる
→積立金の半額しか戻ってこないとなると、金融恐慌みたいな取り付け騒ぎが起きる
→キャシュがショートする互助会がさらに増える
→倒産がさらに増える
の悪循環に・・・

ってところまでは実際行かないと思いますが。

ただごく一部の互助会が潰れて、
積立金の半額しか戻ってこない事例が少しでも発生すると
マスコミは絶対値よりも変化率に反応しますから
一斉に報道の対象になるのでは。

その結果
葬儀や葬儀屋に対する世間の嫌悪感がさらに高まってしまう
というのが、何より心配です。

失業してしまう葬儀屋さんに関しては
料理人と一緒で腕があれば、どこでも雇ってもらえるので
たくましい彼ら彼女らは多分大丈夫!
と思っているんですが(^^;)

おまけとして参考データです。

平成23年3月末日現在、
互助会の数は全国で299社
加入契約数の総数は2,371万件
前受金総額は2兆3,064億円
ソースはこちら











6 件のコメント

  • KCCNの文脈からすると、10億っていうのは単年度の話ですね。「使わないでいた解約料収入」っていうのは意味がよくわかりませんが。(「掛け金のうち使わないで収入に計上する金額と費用として差し引く金額との差額」って保全金とどう違うんでしょうか?)

    それはともかく、文中では「二重価格」の問題や「不利益事実の不告知」などの問題にも触れていますから、これも単に互助会の問題ではなく業界全体がきちんと取り組んでいかなければならない問題ですね。

  • はる さん、
    > 「使わないでいた解約料収入」
    なんでしょうね。国債などのローリスク金融商品で運用かと思ったのですが5億は多すぎますし。財務諸表を公開してくれれば見当つくと思うんですが・・・・

    さて今年はありがとうございました。
    来年もよろしくお願いいたします。

  • 全互協のHPに23年度事業計画書があります。
    参考HPページ http://www.disclo-koeki.org/02a/00015/9.pdf

    東北や関東の事例では「受け入れ企業(承継互助会)」がスムースに行けば加入者の不安は少なく、解約騒動にはならないと思いますが、事業計画においても「問題互助会の早期の把握」との考えがあり、連鎖的な騒動を警戒する部分はあると思います。

    しかし、最大の問題は「デフレ」であり、政策としてのデフレ対策や円高対策が功をなしていない以上は「非常に厳しい」と言えます。
    特にTPP加入により廉価な外国製品が急増することによるデフレ亢進、数年後には消費税が2倍になることからの「買い控えと消費減少」は致命的です。

  • 互助会は割賦販売(先払い)ですので、商品価格が下落すると「損失感が高まります」。
    例えば、80万円の葬儀が会員になると50万円で出来る(これも二重価格の可能性はありますが)として、毎月積み立てて50万円を預けたとします。
    しかし、デフレが進み葬儀単価等が下落して30万円台、または葬儀形態の変化による家族葬や直葬になった場合は、加入時の物価や環境とは大きく異なる場合があると思います。

    互助会に対する不信感よりも現金を手元(預金も含む)において、必要時に廉価な葬儀を依頼するとの考え方はデフレ時代には正しい方法です。
    取付騒ぎ的な解約は無いと思いますが、互助会的な発想はデフレが続く場合は難しいと考えます。
    「安い葬儀のために積み立てをするヒトはいません」。
    業界(全ての企業ではない)がクオリティーを捨てて安易な廉価路線を進めたツケが来ました。
    デフレ下では、クオリティーを上げて「依頼者も納得できる料金」を取ることも重要です。

  • prof 様、
    互助会のポータルサイトごじょクルにはこんな表記が・・・
    「それでもご契約時のプラン内容や掛金は物価の変動に関係なく固定です。
    低金利時代においては、貯蓄するよりもはるかに有利な還元率と言えるでしょう。」
    そろそろこんな理屈が通らないことに、消費者も気づき始めるのではないでしょうか。

    今年も、貴重な情報をご提供いただきまして、本当にありがとうございました。
    来年もよろしくお願いいたします。
    < (_ _)>

  • >>「それでもご契約時のプラン内容や掛金は物価の変動に関係なく固定です。
    低金利時代においては、貯蓄するよりもはるかに有利な還元率と言えるでしょう。」

    これを見ると、互助会商品は「インフレ時には有利な商品ですが、デフレ時には不利な商品」と考えられます。(商品価格が固定でも市場価値は変動)
    株価が8,500円割れ、1ドル77円、1ユーロ99円でイタリアはギリシャと同様になり欧州危機に拍車がかかります。

    巷には良い材料がありませんが、今年も宜しくお願いします。

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