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「正しい」人が葬儀屋さんになるべき理由




先日コメント欄に、
就職活動中の学生の方から御質問をいただきました。

複数かつ普遍性のある質問だったので、
本文でお答えさせていただくことにしました。

> 葬儀のお仕事は「失敗は許されない」ですよね。

この失敗というのは例えば実際どんなことが失敗になるのでしょう。

失敗の基準は二つあると思います。

一つは遺族から失敗と認定されるケース。
当然クレームになりますよね。

お客様が選ばれたものと違うものを用意してしまうとか。
弔電の読み間違いとか。

二つめは遺族は気づいてなくても、担当者自身が失敗したと気づくケース。
「もっと良くできたはずなのに」というのも失敗に含まれる
と考える葬儀屋さんもいるでしょう。
本来完璧でなくてはいけない仕事なので。
(同時にサービス業に完璧はありえないので、
そこにはジレンマがあります)

(参照ページ:葬儀のミスを無くす方法 2/9

失敗

> 葬儀の進行中(司会してる時)に万が一泣いてしまったら失敗ですか?

失敗ではないですが
私のスタンスは↓です。
(参照ページ:お葬式では泣かない

> あと、共感・同調しやすい、感受性の強い人は続かない傾向にある業界ですか?

あと、辞めていく人と続く人には物理教師様から見てどんな違いがありますか?

「耐久性」に関してすごく乱暴なマトリクスを書くとこんな感じでしょうか。

耐久性

正しい・・・共感性が高く、遺族のためにがんばりたいと思っている人
悪い・・・志が無い。儲かれば手段を選ばない。
強い・・・メンタル・肉体ともに強い人
弱い・・・メンタル・肉体どちらか、もしくは両方弱い人

(実際に人間て、こんなにばっさり対立項に分かれるものではありませんが
あくまで分かりやすくするためとご理解ください。)

ポイントは
理想と現実のギャップやら、自分の中の高いハードルやらで
正しくて弱い人が一番最初につぶれる
ということでしょうか。
(知合いの看護師は、看護師の世界も同じだって言ってました)

ただ、私の経験で言うなら
「正しくて弱い人は「正しくて強い人」に成長できる可能性があります。
「悪くて強い人」は「正しくて強い人」にはなれませんし
「悪くて弱い人」は「悪くて強い人」にはなれません。

だからとりあえず「正しい」人に
葬儀業界に来て欲しいと思います

> また、物理教師様がお仕事を始めて最初にぶつかった壁は何でしたか?

仕事の失敗に浴びせられる罵声と理不尽な暴力(^^;)
今はそんなところは少ないと思いますけど、当時はねー。

>また、どのようにして乗り越えられましたか。
当時は無我夢中で乗り越えるって感覚ではありませんでしたが、
お葬式の担当者を経験したのが、一つの転機だったと思います。

(参照ページ:お客様に言われてうれしかった一言

葬儀業界に入って数ヶ月、もう辞めたいな、と思っているあなたへ

と、こんな感じです。
参考になれば、幸いです。

ご質問ありがとうございました。











7 件のコメント

  • 物理教師様おはこんばんちは!

    ご回答ありがとう御座いました!!
    ひとつひとつ詳しく丁寧に教えて頂き、ありがとう御座います。とても勉強になりました。失敗の具体例や正しい人強い人の図が特に。。メンタル強くしようという目標が出来ました。

    現場の雰囲気や厳しい面などを改めて自分なりに考えることが出来、葬儀社のお仕事のイメージが拡がったように思います。
    過去の記事参照も、ありがとう御座います。時間をかけて拝読して色々調べて、理解や知識を深めようと思います。
    物理教師様に質問してよかったです(;_;)!
    ありがとう御座いました。

  • 葬儀屋さんの失敗といえば、遺体を運搬中に落としてしまったとかありそうな気が…!?
    雪国では道が悪く、火葬場まで運搬中に頭の笠がズレて顔が見えなくなってしまった事があるみたいです。

    地元の冠婚葬祭企業は、正社員、準社員、契約社員とおり、非正規がいるのはコスト削減の為なんですかね?
    葬儀屋さんの非正規なんて、ちょっとねと思うのですが…

  • 成功と失敗は立場や考えによって変わります。
    例えば、癌の患者さんに対して根治手術を行った場合、患部を全て除去したが術後に患者さんが死亡した場合は、「手術は成功したが体力がもたなかった」とご家族には説明し、手術は成功したと主張します。(執刀者としては成功?、家族は失敗?)
    一方、患部を全て取り切れず癌を残したが、その後の化学療法や放射線療法で病巣収縮や消失が出来、5年、10年生存した場合は、「手術は成功とは言えませんが、結果としては成功」です。

    成功なのか?、失敗なのか?の判断は、依頼者である「ご家族の判断」が最重要です。
    結婚式であれば1年~6か月以上前から打ち合わせやリハーサルを行えますが、葬儀はほとんどの場合は「突然かつ本番勝負」ですので、ご家族の意志を全て反映するのは難しい部分もあり、葬儀社主導型となる傾向があります。(多様化するとなおさら)
    そのために、依頼者の意向と相違する部部があると「失敗」と依頼者は判断しますが、総合評価をすると必ずしも失敗とは言えないものも多くあります。
    しかし、サービス業である以上は顧客満足度は評価としては重要であり、今の葬儀業界は成功や失敗よりも「顧客満足度重視」とすり替わりました。

  • 言い忘れました。
    葬儀屋さんの1番の失敗は、喪主や施主と相性が合わず降ろされる事じゃないでしょうか?

    私の場合は、担当の方は良かったと感じています。
    ですが、質問の受け答えが出来る、出来ませんの二択だけで具体的なアドバイスが無かったので残念な面もありました。
    たぶんせっかちな関西人なら、クレーム入るかもしれません。

  • 就職活動生 様、
    このブログに書いているのはあくまで私の私見なので、
    就職活動生さんのような時期は、
    できるだけいろんな人の意見を聞くのが良いかもしれませんね。

    > ありがとう御座いました。
    こちらこそありがとうございました。
    はやく希望の会社に採用されるといいですね。
    がんばってください。
    応援してます!

  • prof様、
    全体的な傾向として、ここ数年御遺族のハードルが徐々に上がってきているようです。
    サービス業である以上当然超えなければいけないハードルだと思います。

  • 猫丸様、
    >コスト削減の為なんですかね?
    そうだと思います。
    正確に需要を予測することができない職種なので
    ぎりぎりのコストダウンを行っているところは
    労働力はミニマムのラインで確保せざるを得ない、
    というところではないでしょうか。

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