2013年4月から地方の葬儀屋さんが忙しくなる?




2013年2月7日の日経新聞WEB版から

一般の読者の方は、変死のケースの問題点はご存じないと思うので
過去のエントリーと海堂尊氏の本2冊を参考にしていただければと思います。

(↑コメント欄参照)

さて、日経新聞の記事について。

臨場(出動)率の上昇って書かれていますが、
これは警察のがんばっているアピールであり、

解剖率が低調なままってことは
死因不明社会の問題は全然改善されていない、ってことですね。

さて我々葬儀社の立場として気になるのは
今年4月から施行される
です。

現在
監察医制度がある地域(東京・大阪・横浜・神戸)では遺族は行政解剖を拒否できない、
でも監察医制度がない地方では遺族は拒否できる、
というダブルスタンダードがまかり通っているのが現実。

で、この死因・身元調査法という法律が施行されると
日本のどこでも警察の権限で解剖ができるようになる、
ということです。

東京や神奈川の葬儀屋さんの場合、
変死の際は検死が終わるまで葬儀屋さんが拘束されてしまうという状況には
慣れていると思います。

この法律が施行されると
今後おそらく地方の葬儀屋さんも同じように拘束される時間が長くなることが
予想されます。

とはいえ、解剖医の人数が全然追いついていないので
実際はそれほど解剖が増えないんじゃないか、という見方もありますし、
一方で警察サイドが殺人見逃し批判を回避するため、
解剖医のスケジュールが空くまで長期間ずっと待っているのでは、
という(葬儀屋さんにとっては最悪の状況も)予想もできます。

その対策として解剖医増やそうっていうのも
近い将来Aiが一般化しちゃったらどうすんの
っていうのもありますし。

ちなみに葬儀屋さんの拘束時間が長い順に挙げると

①(4月から)死亡場所訪問→検視待ち→検視→解剖→検死終了→安置先へ 
②(将来)死亡場所訪問→検視待ち→検視→病院でAi→検死終了→安置先へ 
③(現在)死亡場所訪問→検視待ち→検視終了→安置先へ 

といったところでしょうか。 

果たして死因・身元調査法の施行で地方の葬儀屋さんの
労働時間は長期化するのでしょうか?
(追記)
まれに御遺体の扱いや御遺族に対する扱いがぞんざいな警察の人っていますよね。
今後は
死因・身元調査法の第2条と第3条に抵触してるぞ! 
と言ってやりましょう。
出入り禁止覚悟で(>_<)

以下、死因・身元調査法から引用

(礼意の保持)
第二条  警察官は、死体の取扱いに当たっては、礼意を失わないように注意しなければならない。
(遺族等への配慮)
第三条  警察官は、死体の取扱いに当たっては、遺族等の心身の状況、その置かれている環境等について適切な配慮をしなければならない。











9 件のコメント

  • Aiが死因特定においては「ある程度有効」ですが、解剖には及びもつきません。(画像診断では限界)
    また、従来は現場での検案で済んだ場合も、Ai施設までご遺体を搬送するために、時間と人手が必要になり、Ai費用の5万円強と搬送費用は「誰が負担するの?」となります。
    現在も、行政解剖費用が出せない自治体がほとんどであり、搬送費+行政解剖費の10万円以上を自治体が捻出する可能性は低く、「神奈川方式」となると
    家族と葬儀社の負担が増すばかり。

    現在、建替え中の東京都監察医務院にもAiは入りますが、目的を考えると?の部分もあります。
    非常に高額な電子顕微鏡やX-Ray設備等を購入しましたが、ほとんど使用せずに廃棄した経緯から、Aiに関しては「しっかり使用して、データを集めても貰いたい」と思います。

    昨年に司法立会人を行って来たケースでは、公立病院の画像診断では「癌病巣破裂による失血死」でしたが、開けてみる癌は何処にも無し。
    別のケースは大学病院の画像診断では「急性硬膜下出血」ですが、開けてみると少々違っていた。
    そのために、公安では解剖施設の増設と近代化を進めています。(葬儀場や火葬場には解剖室付随)

    個人的には、解剖施設と予算付けがベストですが、法医の医師は絶滅危惧種であり、病理解剖数も減少傾向が続いており、「機械頼み」も頷けます。

  • 検案が時間通りに終わることはほとんどないし、寝台業者だけでもいいよ、棺も要らないよって刑事さんもいるので、ウチはそうしてます。

    処置する人間としては、解剖のクオリティもなんとかして欲しいところ。

  • はじめまして。
    今年大学四年生になる就活生です。
    資格についての記事を拝見させていただきました。
    卒業後に葬儀会社に就職したいと考えていたのですが、葬祭ディレクターという資格を知り出来るならば資格を取得した後に就職したいと現在は考えるようになりました。
    資格としては大して役に立つかどうかという記事を見て思ったのですが、転職の場合に役に立つかどうかという記事内容と考えてよろしいでしょうか?
    新卒の場合にはどの程度の影響力があるのか、ということに疑問を抱いてコメントさせていただきました。
    2級葬祭ディレクターを取得してからと考えてはいるのですが、それは役立つものかどうか伺いたいと思いました。
    専門学校に進もうと考えていたのですが、実際に現場にいらっしゃる方のご意見を頂きたいと思います。

  • prof様、コメントありがとうございます。
    Aiがベストじゃないけど、解剖しないくらいなら、やった方が良い
    というところでしょうか。
    なんか定着するまで紆余曲折がありそうですね。
    現場が振り回されなければいいですが・・・

  • エソバソマーさん、
    > 寝台業者だけでもいいよ、棺も要らないよって刑事さんもいるので、
    K県警クオリティでしょうか・・・

  • 進路悩み中就活生さん、
    葬儀業界を就職先として考えていただいているのですね。
    ありがとうございます!
    お読みいただいたのはこの記事でしょうか↓
    http://kangaerusougiyasan.com/archives/1728487.html
    > 葬祭ディレクターという資格を知り出来るならば資格を取得した後に就職したい
    これは大学→専門学校で2級取得→葬儀社就職
    というプランをお考えでしょうか。
    (葬祭ディレクターは実務経験がないと取得できないことになっています)
    であるなら、お勧めしません。
    2級所持のアドバンテージはほとんどありません。
    一番大事なのは「たくさんの葬儀社を受けて採用確率を上げる」ことです。
    新卒採用を行っている葬儀社を今年受けまくってみることをお勧めします。
    また、質問があればお気軽にどうぞ(^_^)

  • 最高裁の判断では「検案」は外表所見の検査であり「中を見れるAiが有利」でり、検死だけよりも明らかに制度は高くなります。
    また、今回の法令は「身体内の検体検査も視野に入れている」ので、死因特定精度は改善するでしょう。
    しかし、問題は「予算」です。

    名古屋市の死因調査研究会の予算は「年間100万円以下」であり、Ai費用では18体分(搬送費用は無し)程度しかありません。
    自治体公費では東京23区内以外はムリでしょう。
    エンゼルケアの保険点数化と合わせて、一気に持ち込むのが最善策です。

  • prof様、
    うーんこれからどうなるんでしょうね。
    言い方は悪いですけど、税金は亡くなった人より生きている人に使うべき
    みたいな議論も出てくるでしょうし。

  • 物理教師様
    >K県警クオリティでしょうか・・・

    大塚は無理ですけど、都内でも結構ありますよ。
    「特に規則はないからそちらのいいようにして」って刑事さん。

    寝台業者さんは嫌がりますけど(笑)

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