最近読んだ葬儀本についての感想をつらつらと。




最近読んだ葬儀本についての感想をつらつらと。

葬儀社だから言えるお葬式の話 (日経プレミアシリーズ)

川上 知紀 日本経済新聞出版社 2014-12-09
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by ヨメレバ

本書は、130年以上続く老舗葬儀社の五代目として数多くの葬儀と遺族のお手伝いをしてきた著者が、豊富な現場での経験に基づき、「後悔しないお葬式」を実現させるために、送る側、送られる側、誰にとっても必要な知識をわかりやすくお伝えする1冊です。

以前
良い葬儀本の条件
という記事の中で著者の前作をとりあげたことがあります。
今回も葬儀屋さんの書いた本としては平均点以上の出来だと思います。
しかし前回私が指摘した欠点がそのままでした。
それは良い葬儀社の選び方が十分に提示されていない、もしくは弱いということです。
この本のやり方では悪い葬儀社を回避することはできるかも知れませんが
良い葬儀屋さんを選ぶ、というところまでは絞りきれないと思います。 

一例として

「見積もり額と実際に施行した葬儀の金額の平均的な誤差が何パーセントかが重要」
という主旨のことをおっしゃっていますが、
私にはこれの意義がよく分からないのです。
 何%だったらOKなのか、
せめて著者の会社は何%なのか、言ってくれても良さそうなものですが・・・

本3

次は同じく葬儀社の社長が書いた本。

こころをつなぐお葬式―忘れてはいけない本当のかたち

植木 広次 風媒社 2006-01
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by ヨメレバ

ティアの冨安社長の影響のせいで一時期名古屋の葬儀社の方が
本を出すブームがあったのでその類書かと思いました。
しかしこの本は冨安社長の処女作の翌年の2006年には出版されていたようです。

内容は、今読むと普通ですが
当時は葬儀屋さんが本を出すというのは珍しい時代だったと思われますので
意義はあったのでしょう。
ただし
ゴム手袋をしてご遺体に触れるのはけしからん、的な記述があり(P131~)
この葬儀社の従業員の方が感染していないことを祈ります。

あと一章を割いて
寺院葬を推しているのが地域性というか時代を感じさせますね。











6 件のコメント

  • >この葬儀社の従業員の方が感染していないことを祈ります  には難しい部分があります

    「ゴム手袋やマスクをすれば安全」との考えは必ずしも正しくありません。
    東京都監察医務院では平成まで「検死でのゴム手袋使用を禁止」していました。
    これは、警視庁や全国の警察本部が平成移行時期に「検視でのゴム手袋使用」を認めた時期に合わせて、監察医務院でも「ゴム手袋での遺体対応を認めました」。
    この間までGHQ指令により始められた監察医務院での検死遺体総数は100万体以上、検死従事者総数は200万人以上であり、「200万回以上の回数を素手で対応」をしていました。
    しかし、この間の感染者数は「HCV感染の疑い1名」だけであり、感染率としては0.00001%以下となります。(医療者針刺し事故感染率 HIV 0.3% HCV 1.8%)

    一方で、結核では「マスクを使用しない検死」のみに従事するスタッフでは結核感染なし、「N95マスク、予防ガウン・帽子、ゴーグル、ゴム手袋を使用」する解剖スタッフでは感染者が発生しています。(活動性の結核病巣を切開するので当然ハイリスク)
    アメリカの病院でエボラに院内感染した看護師も「N95マスク、予防ガウン・帽子、ゴーグル、ゴム手袋を使用していての感染」であり、「予防具=安全は成り立ちません」。

  • アメリカの看護師は大学看護学部での教育を受けて国家試験に合格し、医療機関に勤務する「いわゆる専門家」であり、加えて「感染対策のフル装備」を使用していましたが感染が発生しました。
    これは、「看護教育を受けた看護師=感染の専門家ではない」との基本的な考えであり、教育や指導、トレーニング、実績が伴い専門家と言えるとのルールに合致します。
    何処で誰に何を教わり、どの様なトレーニングをしたか、またどの様な経験を積んだかが重要であり、ゴム手袋やマスクを用意しても「感染対策にはなり得ません」。

    最も大事なことは「正しい知識とトレーニング、有効な経験」です。
    N95マスクに関しても「フィッティング・テスト」を実施して正しい使い方を習得しなければ、この効果は半減します。(物を用意しても使い方が解っていない)
    JAも斎場建設や物に力を入れて葬儀ビジネスとしては成功をしていますが、「プロになりきれない」との原因は、「ゴム手袋やマスクよりも大事な事」に気が付かないためです。

    もっとも、最近話題のHPには「1級葬祭ディレクターを超える葬儀のプロフェッショナルが対応しております」との記載があります。(真ん中辺り、地図の上です)
    これを見て、「葬祭ディレクター1級は葬儀のプロではない?」(もっと上級のプロ?)と。

    少なくとも、ネタ元の社長が「感染症に詳しくゴム手を否定している」とは思えず、「感情論」で言っているのかと思いますが、「物よりも大事な正しい知識」、「正しい知識がなければ、正しい物の使い方」となります。
    アフリカのエボラ対策では各国の「赤十字遺体処置班」(ボランティア)が対応をしていますが、日本からは出ていません。(日本は知識、技術、経験がないので物を送る)

  • 公表されてしまったので

    シエラレネオで12月17日に「エボラ症罹患遺体の入った納体袋」を素手で触り、埋葬に参加をした日本人が発熱して新宿に収容。(自宅から出ない様に指導中であった)
    この東京在住の30歳代男性のシエラレネオの渡航目的については、厚労省は「話せない」と発表。(国民を危機に晒して話せないはない)
    http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/0000070198.html

    現在進めており、年明けに出す予定の遺体取扱い通知(都道府県と政令指定都市の衛生担当者、一部医療・医学機関あて)が早まりそうです。

    納体袋は「正しく使わなければ意味がなく」、我々が推奨している「高機能型納体袋」であっての、不適切な使用方法をすれば「効果は全くありません」。
    納体袋表面が汚染されていれば、「効果はゼロ」です。

  • prof様
    >東京都監察医務院では平成まで「検死でのゴム手袋使用を禁止」していました。
    出血しているご遺体も多いと思うのですが
    現場は嫌がらなかったのでしょうか?

  • 臨床現場では「必ずゴム手をしていた」ために”ゴム手を使うべき”と言いましたが、「ゴム手をすると遺体の皮膚感触(温度や乾燥具合等)が解らない」と医長から怒られ、会議議題にもされました。(素手で遺体を触りたがらないと)
    飛び降りや飛び込み、交通事故や刺殺、腐敗でも「素手で対応しました」。
    臨床と異なり「法医(遺体)は感染経路が狭い」ために、「悪い伝承があった」のは事実です。

    厚労省は発表を控えていますが、本人や関係者、企業のHPを見ると「問題あり」です。
    数日前の「日経」にも出ていましたが、流行地に誰でも行けること自体が危険です。
    シエラレネオの件は「陰性」でしたが、行動自体が「軽率」と言えます。

    例えば、少しの微生物学的知識があれば「流行地からエボラ・ウイルスを持ち帰ることは可能」です。(ウイルス培養知識があれば誰でもできる)
    渡航理由は「話せない」、特殊薬剤関係者のために「ひょっとして」と関係機関が動いたのは当然です。

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