「病院死亡から安置までの流れ」を葬儀屋さんが解説します 【完全版1/4】




これから喪主を努めなければいけないが、「お葬式の流れ」がわからない
という方のために実際にお葬式を担当している葬儀屋さんが4回に分けて詳しく解説します。

「葬儀の打合せから準備まで」を葬儀屋さんが解説します 【完全版2/4】
「通夜の流れ」を葬儀屋さんが解説します 【完全版3/4】
「葬儀の流れ」を葬儀屋さんが解説します 【完全版4/4】

これら記事は
これから喪主を努めなければいけないので、葬儀の流れに関する詳しい情報を知りたい方のため
これ以上ないというくらいの分量の情報を載せています。

本当に大事なこと

本来担当してくれる葬儀屋さんが優秀な場合は、この記事を読む必要はありません。
良い葬儀屋さんは喪主に対し、必要な時に必要な判断を仰ぎつつ最適なアドバイスをするので、遺族はお葬式に関して必要最低限の理解だけで済みます。

つまり良いお葬式をするためやるべきことは、葬儀の流れを覚えるのではなくて良い葬儀屋さんを探すことなのです。
まだ良い葬儀屋さんを見つけてない方は(宣伝で恐縮ですが)私の著書をお読みください。

とはいえ
時間に余裕があるので念のために葬儀の流れを確認しておきたい
という方もいらっしゃると思いますので、そういう方にもこの記事は役に立つと思います。

では葬儀の流れとその解説です。

葬儀の流れは宗教や地方によって微妙に異なります。
今回紹介するのは一般的な仏教形式の葬儀の流れです。

また特定の流れだけ詳しく知りたい方は
目次の中から読みたいところをクリックして下さい。

病院死亡


☑安置場所を決めておく

日本人の約8割は病院で亡くなります。
病院で亡くなると、亡くなったかたのお体をずっと病院に安置しておくということは、実は非常に難しいのです。
たとえ亡くなったのが夜中であったとしても、亡くなってから一時間ぐらいすると看護師の方がやってきて「葬儀社はお決まりですか?」と聞くはずです。
これは遠回しに亡くなった方の体を病院以外の場所に移動してほしいと言っているのです。
なぜこういうことになるかというと、病院側も次に入院を待ってる患者のためにベットを開けて受け入れの準備をしなければいけないからです。

多くの遺族はここで慌ててしまいます。

葬儀屋さんは決まっていないけどどうしよう
ということで言われるがままに病院と契約をしている葬儀屋さんに依頼してしまうということは、かつてはよくありました。
最近は消費者の方も賢くなったので、病院と契約をしている葬儀屋さんに依頼するというケースはもう1割を切ってると思います。

清拭開始


看護士が故人のお体の処置をします。
病院で亡くなると看護師さんによって清拭(せいしき:エンゼルケアともいう。故人の処置のこと)が始まります。
アルコールで体を綺麗にしたり、女性なら薄化粧したり、病院によっては浴衣から遺族が用意した着物に着替えさせることをもあるようです。
大体この処置は1時間ほどです。

 

☑葬儀屋さんが決まっていれば連絡


葬儀屋さんが決まってる人は、亡くなったらすぐに葬儀屋さんに連絡をしましょう。
良い葬儀屋さんであれば適切なアドバイスをくれるはずです。
そしてすぐに病院に駆けつけてくれるでしょう。

その際に寝台車といって亡くなった方のお体をお乗せるする車も手配してくれるはずです。
話す内容は 葬儀屋さんの質問に答えていけば大丈夫です 。
参考までに聞かれることは

  • 亡くなったかたの名前
  • 電話をしているあなたの名前
  • あなたの携帯番号
  • 現在あなたがなくなった 人が安置されている場所(例えば病院であればどこの病院か何号室か)
  • 亡くなった故人の体をどこに安置するか←これが重要です
  • 清拭終了後故人の移動可能時間
  • 宗旨
  • 病院によっては病院内にある霊安室に移動するかどうか
  • (決まっていなければ)安置場所の相談

安置先が決まっていない場合は決まっていないと伝えてください。
良い葬儀屋さんであれば適切な安置先の候補を挙げてくれるはずです。
↓こちらのページを参考にしてください。
実際に両親を見送って分かった身内が亡くなったらすぐにやるべき3つのポイント 1安置場所編 | 考える葬儀屋さんのブログ

☑もし葬儀屋さんが決まっていなければ、病院紹介の葬儀屋さんに値段を聞いて依頼

もし葬儀屋さんが決まっていなければ、病院の契約先の葬儀社があるかどうか病院のスタッフに聞いてみてください。
もしあれば電話して、安置先までの料金を必ず聞いて下さい。大体移動距離が20㎞くらいなら2万円、ドライアイス代が1万円、搬送用のシーツが5,000円くらいでしょうか。
明らかにこの金額を上回る場合は、依頼はやめておきましょう。
タウンページもしくはネット検索で最寄りの葬儀社に連絡をして「搬送だけをお願いしたい。いくら?」と聞いてください。

☑病院の死亡診断書を受け取ったか確認

死亡診断書というのはその方が亡くなった原因を記した公的な文書です。
これは医者でないと書けません。
この書類を役所の戸籍課に提出して火葬許可証という書類をもらいます。
この書類をもらうことによって初めて火葬が可能になります。

この手続きは通常葬儀屋さんが代行してくれます。

ただし医者の都合ですぐに発行されず後日受け取りに来る場合もあります。

 

寝台車病院到着


葬儀屋さんが用意した故人を乗せる車が到着したら移動開始です。
亡くなった方をストレッチャーに乗せる作業は病院の方や葬儀屋さんがやってくれます。

皆さんが行うのは
☑病室に忘れ物がないかの確認 
病室に置いている必要なものは忘れないように持ち帰るようにしましょう。

☑死亡退院手続き(後日の場合も)
死亡退院手続きは、葬儀屋さんの車が到着するのを待ってる間に行われることもあります。
夜間の場合は支払いも含めて後日病院を訪問して行う場合もあります。

☑遺体安置場所へ向かう車の手配(人数が多い場合)
故人を載せる車には大抵一人から二人遺族が同乗することができます。
できれば肉親の方、もしくは例えば安置先が自宅の場合などは道案内ができる人が好ましいです。
寝台車に乗る以外の人で安置先に向かう人は移動手段の確保が必要です。
自家用車があればそれに乗って寝台車と一緒に移動してください。なければ電車などの公共の移動機関を利用するか、タクシーを手配するなどの準備が必要です。

もし安置先が自宅以外の場所の場合、行き先の確認を行ってください。気の利いた葬儀屋さんであれば安置場所の地図を渡してくれるはずです。

安置予定の場所に出発します。

安置場所

安置場所についての説明です。

自宅安置の場合


☑安置スペースの確認

自宅に安置する場合、自宅のどの部屋のどの場所に安置するかを想定しておいてください。
スペースとしては故人を安置するために畳1畳分、お参りのためのお線香を置いたりするスペースのためにさらに畳一畳分、合計畳二畳分の広さがあれば大丈夫です。

またお体の移動が大変なので2階や3階より1階の方が好ましいでしょう。
とはいえなかなか1階に安置場所の確保が大変な場合もあります。葬儀屋さんにとって、故人が重くても一生懸命抱え上げて階段を上って安置するということは全然苦ではありません。
安置場所が決まったら、到着次第葬儀屋さんにその場所を見てもらってください。
大丈夫かどうかアドバイスをくれるはずです。

☑安置場所の清掃

ずっと病院に通って看病していたご家庭の場合、自宅の清掃が十分できていないことが多いです。
葬儀屋さんに見られることを恥ずかしがる方もいらっしゃるのですが、葬儀屋さんはそういった光景を見慣れているので、特に恥じることはありません。
ただ安置する場所の清掃は行った方がいいでしょう。
葬儀屋さんの指示に従って必要なものは動かしていただいて、汚れていれば掃除機もしくは雑巾を使って清掃をしてください。

☑布団の用意

安置する場所は決まったら布団を用意してください。
普段故人が使い慣れたもので結構です。ただし掛け布団は分厚いものが好ましいです。
といいますのは体にドライアイスを当てた場合、保冷効果を高めなければいけないからです。
最近は介護用ベッドに安置される方も多いです。

お布団の用意ができたら葬儀屋さんに知らせてください。
運転手と一緒に寝台車から故人を乗せたストレッチャーを玄関前まで移動して、部屋の中に運び込んでくれます。
故人の安置が終わったら(エンバーミングを行わない場合は)葬儀屋さんが故人の体にドライアイスを当てていきます。


またこんな記事を書きました。

ドライアイスで葬儀屋のレベルが分かる | 考える葬儀屋さんのブログ

ドライアイスの当て方で葬儀屋さんのレベルがわかるという話です。
搬送だけお願いしたものの、この葬儀屋さんにお葬式もお願いするかどうか決めかねている方は、その葬儀屋さんのドライアイスの当て方の所作をじっと観察してみてください。
故人を生きている方同様に丁寧に大切に扱っているなら、その葬儀屋さんは良い葬儀屋さんです。

ドライアイスの処置は10分ほどで完了するはずです。

葬儀屋さんの所有する霊安室など外部の安置施設に安置する場合

到着して特に何かすることはありません。
安置の処置が終わるまで10分ほど待っていてください。

おそらくこの頃には、皆さんも少し落ち着かれているでしょう。
遠方の親戚など関係者の方へ連絡をしても構いません。
ただしこの後お葬式の打ち合わせを行うのであれば、せめてお葬式の日時と場所がわかってから連絡した方が、二度手間にならず皆さんの負担は軽くなるはずです。

仏具の用意

その後亡くなった方のお参りの道具を葬儀屋さんが用意します。

仏教徒であれば お線香の用意です。
三具足(みつぐそく)と言って花を挿す花瓶、線香を立てる香炉、ろうそくは必需品です。
これ以外にもお鈴や、マッチ、マッチ消しなどが用意されます。
キリスト教であれば十字架の飾り物と燭台(しょくだい)、神道であればお供え物や榊(さかき)の葉が用意されます。

☑お参りをする

仏具の用意ができたら、お線香を点けるなどお参りをしてください。

お参りする順番は、亡くなった方に配偶者がいれば配偶者から、いなければ子供からというように基本的に血縁の近い方からです。
作法は葬儀屋さんに尋ねてください。

基本的には仏式の場合、線香を一本手にとって、ろうそくの火を使って着火し、香炉の灰に立ててください。
(浄土真宗は線香を寝かします)
そのあと、お鈴を一回鳴らして、手を合わせてください。
一人ずつ順番に行います。

☑枕花の依頼

おそらくこの段階でお参りの道具の中に、一輪挿し(いちりんざし、花瓶にお花を一本活けたもの)が飾られているはずです。
もしお花がそれだけでは寂しいと思ったら、枕花を用意するという選択肢があります。
お通夜の間まで安置している枕元にお花を供えるという習慣です。

ただし最近では必須ではありません。
外部から枕花が送られてきそうになく、もう少しお花が欲しいと思ったら、葬儀屋さんに手配をお願いしてもいいでしょう。

以下の記事に続きます。

「葬儀の打合せから準備まで」を葬儀屋さんが解説します 【完全版2/4】
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「葬儀の流れ」を葬儀屋さんが解説します 【完全版4/4】











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