日本ライフ協会問題とおひとりさま問題を考える




大騒ぎになっている日本ライフ協会の件で考えたことを。

 

 

 

 

要約するとおひとりさま向けのサービスを提供していた公益法人(総理大臣のお墨付きをもらった財団法人)が預かっていたお金に手を付けてどうにもならん状態になっていることが発覚したという事件です。
提供していたのはこんな商品
1人暮らしの高齢者がアパートなどに入居する際の身元保証や通院の付き添い、銀行手続きなどの代行から死亡後の葬儀・納骨までを一括契約する「みまもり家族」と称する事業を全国17事業所で展開
プランの中に葬送支援費として308,572円が計上されているので

結構割高な直葬費用が含まれていたものと思われます。

(↓本まで出してます)

みまもり家族制度 一人暮らしのお年寄りをサポートします

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多分粉飾状態でしょうけど財務諸表がこちら
一般企業なら純資産のところが正味財産になっているところが
公益法人独特で見慣れませんが
一年でバランスシートを1.6倍にふくらませているところが
今となってはやっちゃたなぁという感じです。
手堅くやっていれば社会的に役に立つサービスに
成長した可能性もあったと思うのですが
欲を出してしまったんでしょう。
被害者が高齢のおひとりさまというのがやりきれません。
この件で私が感じたことは3つ
①お一人様向けのワンストップサービスには結構需要がある
②そこに財団法人やNPOが一斉に乗り込んでいる状態。
③しかし長期的に安全に(葬儀)費用を預かるのは難しい

 

この分野を狙う士業がらみのNPO法人も乱立気味ですが、
公益法人がこのザマということは
NPOもお金を預けておくには不安、
という空気も生まれてくることでしょう。

現在全世帯の一割は独居老人なわけで、

独居老人=身寄りのいないお一人様というわけではないにしても
これから増えていくことは確実です。
とはいえ老後の不安を解消してくれるワンストップサービスは
なかなかないというのが現実でしょう。
さて受け皿をどうするか、というところですね。

 

最近相続財産管理人の弁護士さんに会う機会が増えてきました。
遺言書に葬儀のことも盛り込む人が増えてきたからです。
「いや、我々も葬儀のことは分かんないからね」と弁護士さんは苦笑するのですが
こういう関係は依頼人も我々もWIN-WINで好ましい状態です。
ただしある程度財力のあるお一人様に限られるのが悩ましい。

 

次善の策としては
大手葬儀社が都銀と組んでやっている葬祭信託を使う方法でしょうか。
これも葬儀関係は強いとしても
それ以外の士業分野をどこまで手を組んでフォローできているのか?
というのが課題ですね。
大手ゆえの参入障壁が作れる分野ですから
実は結構仕組みはできあがっているのかも。

(↓追記:2016年2月2日)











5 件のコメント

  • 個人的には「ダメ」と思います。
    しかし、「ウルトラC(救済)」が入る可能性も否定できません。
    問題は「受入」ですが、5億近くの「瑕疵担保」が出来るかです。

    どこかの互助会が「5億円位のはした金をポンと出す」となれば別ですが。
    他の同類NPOでは「1~2億円位は可能」ですが、額が多すぎます。
    会員離脱(脱会)を抑えられなければ、「ムリ」でしょう。(脱会リスクは大きいが)
    財務内容によっては、「CマネーかTマネーでM&A」もありますが、手が出せません。

  • prof様
    私もダメかなと思っています。
    仕組みはよく分からないのですがこういう非常事態とはいえ
    民間の資本が入るのは可能なんでしょうか?

  • 従前の事案からすれば、「同類の同等団体が引き受け」が妥当であり、
    公益法人格が前提となります。(公益財団法人)
    そのために、社福であれば可能かも知れませんが、営利目的である民間企業の
    資金投入や譲渡は「かなりキビシイ」と判断をしています。
    反面に、破綻となると「被害者が数千人規模(それも高齢者)」であり、社会的な影響も
    あるために、破綻に追い込むことは避けると見ています。

    ただし、経産省や経済局の様な組織ではなく、公益法人や一社、NPOは内閣府が
    所管であり(現在は都道府県に一部移管)、内閣府は経産省の様に「互助会の
    後始末経験(引き受けさせる)」が無い事から、「潰さずに残す」ことを考えます。
    しかし、公益財団法人一覧には「妥当な団体が見つかりません」。
    「公益法人認定法」を鑑みると、「収支相償」が出来れば可能な部分もあり、
    「互助会のオーナーが4億ほど寄付をして、理事長に選出」は可能です。
    オナー自身も、公益法人への寄付なので「税金控除」となります。

    再建策としての「事業縮小(サテライトの削減)」は必須であり、会員離れは
    相当数が予測されますが、「外科的処置で助かる部分はあります」。

  • 例としては下記の互助会。
    http://www.lifesystem.co.jp/index.php
    この互助会の「公益財団法人」が東京都内が本部で、大阪にも事務所があり、
    公益財団法人で「福祉系資格認定」を行っている関係から、「両得が成立」。
    吸収合併をすれば「生き残り」も可能です。

    他の互助会所有の「公益財団法人」も使えます。
    しかし、これであっても「2億程度は持ち出し」?

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