友引の日に火葬をしないのは、宗教的に禁じられているからと思っている方は多いのではないでしょうか。
友引の日にお葬式をしないのは宗教上の理由 からではありません。
火葬場がお休みだからです。
友引とは
友引とは六曜のうちのひとつです。
六曜とはそもそも中国で行われていたいくさの占いが発祥との説が有力です。
それによると友引は引き分けを表していました。
それが日本に伝わった結果、友引とは「友を引く」つまり周りの人が道連れになってなくなるというふうに間違った解釈が行われました。
その結果お葬式を友引の日に行うのは縁起が悪いこととされ、友引を避けるようになったのです。
どうしてもお葬式を友引の日にしなければいけないという時は友引人形といって 、身代わりのための人形を入れる習慣もかつてありました。
友引の日の求め方
友引の日の求め方ですが旧暦の(月+日)÷6を計算してあまりが3ならその日は友引です。
たとえば2018年9月28日の場合、旧暦では8月19日なので
(8+19)÷6=4あまり3
なので友引です。
友引は宗教とは関係ない
このように 友引とは仏教を始めとした宗教とは何の関連性もない迷信なのです。
よって友引の日にお葬式をしてはいけないというお坊さんはいません。
とはいえ先ほどの事情で民衆の間では友引にお葬式をすることを嫌がるようになりました。
友引に火葬できない理由
こういった歴史的背景があるので、火葬場のスタッフの休日を決めるときにこの迷信が利用されることになりました。
みんなが嫌がっている友引の日は火葬の申込が少ないので、どうせ休みにするなら友引にしようということで、友引は火葬場が休みになったのです。
お葬式の直後に火葬が行われますので、火葬が行えない火葬場のお休みの日はお葬式自体が行えないのです。
自分は友引なんて気にしないという人がいても、火葬ができません。
この点がお葬式の日程を決めるときに影響します。
この日は親族やお寺の都合が良いと言われても友引の日はお葬式ができません。
また友引の次の日は火葬場の混雑率が高まることになります。
火葬できるところもある
ただし都内の場合、友引の日でも火葬を行う火葬場はいくつかあります。
大田区にある臨海斎場は友引の日も稼働しています。
また横浜市には公営の火葬場が4つあるのですが持ち回りでそのうちどこか1つは友引の日に稼動しています。
お葬式をしない人は友引がおすすめ
最近は友引の日にお葬式をすることに抵抗を持たなくない人も増えています。また数人で直葬(お葬式行わないで火葬だけ行うこと)行う方も増えています。そういう方は、他の日に比べて火葬炉が空いていることが多いので、あえて友引の日に火葬するのが良いかもしれません。
葬儀屋さんの事情
友引の日は、お葬式は行えなくてもお通夜は行えます。
火葬場の職員は友引の日はお休みですが、葬儀屋さんはお通夜はあるので友引が休みということではありません。
ただ友引の前の日は当然お通夜がありませんので、夕方に全体ミーティングを行っている葬儀屋さんは多いです。
これからはどうなのか
また将来の話をすると2038年には現在130万人の日本の死亡人口が168万人まで増えると言われています。そうなってくると火葬場の運営時間を長くしたり友引の日にも火葬を行ったりということをしないと火葬場の運営が行き詰ってくる可能性があります。
そのため友引の日にも火葬をするという火葬場が多くなってくるのではないでしょうか。
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