お葬式の服(礼服・喪服)はユニクロがおすすめ!




私は、NHKで「お葬式のマナー」を解説したこともある葬儀屋さんです。

この記事は、
「できるだけコストパフォーマンスの高いお葬式の服を買いたいけど、どこで買っていいのか分からない。」
という方のために書きました。

そんな方には、男女ともにユニクロをおすすめします。

結論

まず結論から。

男性用のお葬式の服は、靴とかばん以外ユニクロでそろいます。
上下黒のスーツ・白いシャツ・黒いネクタイ・黒いベルト・コートがユニクロで購入可能です。
(→ユニクロメンズ商品記事へJUMP
かばんは微妙です。小物類(珠数や袱紗)はありません。

女性用のお葬式の服に関して、アンサンブル(ワンピース+ジャケット)はありませんが、パンツスーツならあります。
タイツ・パンプス・コートもありますが、かばんと小物類はありません。
(→ユニクロレディース商品記事へJUMP)

子供用のキッズフォーマルは、2023年に入ってラインナップが充実しました。
(こちらの記事へ→子供のお葬式の服装を葬儀屋さんが教えます

以下、くわしく解説します。

お葬式の服としてのユニクロの良い点・悪い点

お葬式の服としてのユニクロの良い点・悪い点を挙げます。

良い点

まず良い点です

コストパフォーマンス最高

コストパフォーマンスは最高です。男性は2万5千円で、体型に合わせたセミオーダーのウール100%のスーツを手に入れることができます。
ユニクロ以外では不可能なクオリティです。

店舗が多い

全国で800店舗以上あるので、地方でも手に入ります。

店舗検索 – UNIQLO | ユニクロ店舗検索

試着できる

これも店舗が多いからですが、実際に試着してサイズが合っているか確認できます。

お葬式以外でも使える

オーソドックスなデザインであり、最近場ビジネスシーンでもブラックスーツOKな職場も増えてきたので、お葬式以外でも使えます。

悪い点

次に悪い点です。

女性用のアンサンブルはない

女性のお葬式の服装の9割はアンサンブル(ワンピース+ジャケット)ですが、残念ながら、アンサンブルの扱いはありません。
ただし、セミオーダーのスーツ(ジャケット+パンツもしくはスカート)ならあります。
スーツ姿は全体の1割弱で、少数派ではありますが、マナー違反ではありません。

最安値ではない

コスパはとても高いのですが、なかには2万円前後は出せないという方もいるでしょう。
後で述べますが、
・男性ならGUでポリエステル製のスーツを買う
・女性ならAmazonでアンサンブルを買う
という方法なら、1万円位に抑えられます。
(ただし、GUのスーツはユニクロと比べると数段劣ります。)

ジャケットは入手までに5~10日かかる

ジャケットはセミオーダーのため、注文してから届くまで最低3日5~10日はかかります。
(注:以前は3日で届いたのですが、2023年2月以降5~10日かかるようになってしまいました。)
それでもセミオーダーで5~10日というのはとても早いのです。通常のセミオーダーは注文を受けてから製造するのですが、ユニクロはあらゆるサイズの組み合わせを事前に倉庫にストックしてあるため、早期の配達を可能にしています。
とはいえ、お葬式の服って事前に用意しておくというより、誰かが亡くなったという連絡を受けて、あわてて購入される方が多いのではないでしょうか。
そうなると待てないケースが多くなるでしょう。

こんな方におすすめします

以上のことから、ユニクロはこんな方におすすめします。

  • 近所にユニクロの店舗がある
  • コストパフォーマンスが良い商品を求めている
  • 予算に余裕がある(2~3万円)
  • (ジャケットが必要なら)最低でも5~10日ほど日程に余裕がある

お急ぎの方へ

ユニクロはコスパ最高なのですが、
ジャケット系はセミオーダーのため入手まで最低でも5~10日以上かかります。
(いわゆる「吊るし」と呼ばれる既製品もありますが、サイズが限られているので、ジャストサイズではない可能性が高いです。)

男女問わず
「明日がお通夜でお葬式の服が急ぎで必要」
「とりあえずお葬式の服さえあればいいので、購入の選択肢を広く知りたい
というようにお急ぎの方は↓先にこちらの記事をお読みください。

急ぎで喪服や礼服が必要なときは・・・葬儀屋さんが教えます

記事中でも述べているように、女性でユニクロのスーツが合わなかったり、買いに行く時間が無かった場合、
Amazonで購入するのがベストなのですが、その場合はアンサンブルにした方が無難です。
なぜなら

  • Amazonで扱っているスーツはユニクロほどコスパが高くない
  • スーツ(ジャケットとパンツ)より、アンサンブルの方が、ジャストサイズになりやすい。

という理由です。

ちなみに
洋服の青山やAOKIなどの紳士服量販店は割高なので、男女問わずおすすめしません。

スーツ量販店での喪服(アンサンブル)の購入をおすすめしない理由


イオンでも男女ともに一式そろいますが、ユニクロに比べて割高です。

イオンにお葬式の服(礼服・喪服)を買いにいってみた 2023年版


しまむらは、女性用のアンサンブルを安く販売していますが、男性用のアイテムはほとんどありません。

しまむらで安いお葬式の服(喪服・礼服)を見つけました!2023年版

喪服 礼服 アイテム一覧

ユニクロのお葬式向けアイテムと価格を一覧にまとめました。
(2023年現在の税込み価格です。)

以下男女別に

  • そろうアイテム(クリックすると該当記事へジャンプします)
  • 取扱いの有無(○…ある、×…ない、△…あるけどイマイチ)
  • 値段
  • 他の選択肢(時間がない、サイズがあわない等の理由で、ユニクロ以外のおすすめの選択肢をお探しの方へ。クリックすると該当記事もしくは商品ページへジャンプします)

を一覧にしてみました。(2023年1月現在)

男性の場合

アイテム 取扱 値段 他の選択肢
黒ジャケット 17,900円 Amazon
黒パンツ 7,990円
白シャツ 2,990円 Amazon
黒ネクタイ 1,990円 Amazon
ベルト 2,990円 Amazon
しまむら
靴下 290円 Amazon
しまむら
× Amazon
GU
コート 15,900円 Amazon
GU
かばん × Amazon
ハンカチ × Amazon
小物類 × Amazon

女性の場合

アイテム 取扱 値段 他の選択肢
アンサンブル × Amazon
しまむら
黒ジャケット 9,990円
黒パンツ 3,990円
黒スカート 2,990円
ブラウス 2,990円 Amazon
タイツ 990円 Amazon
パンプス 3,990円 Amazon
しまむら
コート 12,900円 Amazon
しまむら
かばん × Amazon
しまむら
ハンカチ × Amazon
しまむら
小物類 × Amazon

男性用のユニクロのお葬式の服

まず男性の服装について。

男性の通夜・お葬式の服装(礼服・喪服)といえば、上下黒のスーツです。

マナーの本によっては、
「通夜の場合、急に駆けつけるため黒のスーツが用意できなければ、グレーや紺の落ち着いた色のスーツで参列しても良い」
と書かれているものもあります。
しかし都市部の実際の葬儀の現場は、成人男性が100人いれば99人は黒のスーツです。一人だけ違う服装というのは、みんなと同じが安心という日本人のメンタリティ上、落ち着かないはずです。

通夜・お葬式の連絡は急に入ります。
事前に、いざというときのために事前に黒のスーツを購入しておきましょう。

さてお葬式の服を買い求めようとすると、これまでは
年配の方はスーツ量販店のメンズフォーマルコーナーのいわゆる略礼服、
若い方はセレクトショップのブラックスーツで買うということになるでしょうか。

このときに問題となるのは
服の値段÷使用頻度=コストパフォーマンス
です。

お葬式の服にお金をかけられない問題

基本的に礼服は弔事(不幸ごと)と慶事(祝いごと)のときしか活躍できません。
(男性がお葬式でブラックスーツを、略礼服・礼服として扱う日本独自のルールが発生した経緯に興味のある方は、↓こちらの記事をどうぞ
日本人の葬儀の服装は間違っている? | 考える葬儀屋さんのブログ

ブラックスーツの場合、最近のドレスコードが緩くなったのを受けて
仕事着として取り入れられ始めたとはいえ
自分の職場ではちょっと・・・という方も多いのではないでしょうか。
そうなるとやっぱり活躍するのは弔事か慶事の時だけとなります。

さらに最近の結婚式の服装はブラックスーツ一辺倒から脱却していることから
実際はもっと礼服やブラックスーツの出番は少なくなります。

礼服のレンタルサービスもありますが1回の使用につき15,000円くらいかかるので
割高です。

その結果、礼服・略礼服として着ていくブラックスーツは
できるだけ安物を購入して済ませようという方も多いと思います。

お葬式の服の問題点

ただ頭が痛いのは
男性のお葬式の服装って品質の善し悪しがあらわになる
という点です。

シャツを除いて全身が黒のため(つまり色や模様という視覚要素が無いため)
シルエットと服地の素材のみに目がいってしまうんですね。
さらにみんな同じ服装の人が並ぶので、比較されやすいのです。

そのためシルエットがヘン(ウエストの絞りが合っていない、着丈が短い、背中に不自然なシワが出る)だったり
ウールではなく化学繊維の比率が高い安い素材だったりすると、その粗(あら)がわかってしまうのです。

そうなると値段が安くてそこそこ良い品質の服が理想ということになるのですが
そんなうまい話は無いのが世の常。
紳士服の量販店なら冠婚葬祭用のメンズのスーツが2万円台からあるのですが、そのクラスだとどうしても素材に半分くらい化学繊維を混ぜていることが多く、仕立ても含めて明らかに安っぽいものです。
1着そろえておこうと思ったものの、どれを選んでいいのか結構困っている方も多いのではないでしょうか。
スーツ2016年2月4日

ユニクロのストレッチウールのセットアップスーツが安くて高品質

そんなお葬式の服にお困りの方に、この度ユニクロから
色はブラックでメンズのストレッチウールのセットアップスーツ(ジャケットとパンツが別売りになっていて、それを組み合わせて着るスーツ)が発売されました。

セミオーダーのジャケットと、パンツ上下25,890円と、お葬式に着ていく服としては、コストパフォーマンス最高です。

お店で採寸して、パターンオーダーのジャケットを注文


ユニクロ|オーダーメイド感覚で選ぶ、ビジネスジャケット|MEN(メンズ)|公式オンラインストア(通販サイト)

(注:リンク先に「感動ジャケット」と「ストレッチウールジャケット」の両方が表示されるようになりました。感動ジャケットは化学繊維で安っぽい素材なのでお勧めしません。まだGUの方が良いと思います。
ストレッチウールを選んでください。以下はストレッチウールジャケットに関する記事です。)

パンツはいわゆる吊るしで売られている既製品です。一方ジャケットは自分のサイズを採寸して、注文してから制作に入るパターンオーダーです。

パンツは、ウエストとヒップが合えば、あとは裾上げで調整すればいいので、既製品で充分といえます。
しかしジャケットの場合、上半身の体型は人によってバラバラなため、既製品ではぴったりのものが見つかりにくいのです。一方パターンオーダーは2,000通りの組み合わせでつくられるため、ほぼ自分にぴったりなサイズを受け取れます。大きいサイズの方も安心です。

ジャケットが似合う似合わないのポイントは肩が合っているかどうか。
肩のおさまりが、きゅうくつ過ぎずダボダボ過ぎずピッタリなこと。肩の先の部分が、指先でギリギリつかめないくらいがベストです。
これは実際に袖を通さないと、日ごろ着ている服から採寸した数値だけ見ても分かりません。
また肩幅を後からお直しすることは、ほぼ不可能です。
私が通販でジャケットを買わないのはこれが理由。

このユニクロのジャケットは実店舗にサンプルがそろえられており、店舗に足を運べば、肩が合うかチェックできます。

どのサイズのジャケットが自分の肩に合うかを確認してから、
さらに自分の着丈(首元から裾までの長さ)や裄丈(袖口までの長さ)をユニクロの店員さんに計測してもらって、カスタマイズしたジャケットを3日後に受け取る仕組みです。
そのため既製品にはない、自分の体型にかなり近い1着を手に入れることができます。
大きなサイズから小さなサイズまで、特殊体型の方にも、対応可能です。

ベースはナチュラルなデザインなのであまり流行の影響は受けないでしょう。
スリムとレギュラーがありますがレギュラーの方が長く着られると思います。

素材もスーパー110(繊維の細さを表す単位。ビジネス系なら100~120くらいがベスト)なので
高級感があり、かつ丈夫で普段使いのできるものです。

このジャケットと同色の黒のパンツを併せて
ジャケット17,900円+パンツ7,990円=25,890円税込、2023年1月現在)です。
大量受注が見込めるユニクロにしか為し得ない、クオリティですね。

これから男性の葬儀の服装はユニクロ一択で良いのではないでしょうか。

また職場のドレスコード(服装のマナー)で、上下黒がOKならスーツの代用品になりますし
黒ジャケットや黒パンツをバラしてカジュアルウェアの代用にもできるでしょう。

実際にユニクロに、この服を買いに行った体験記は↓こちらです。

ユニクロにお葬式の服を買いに行ってみた

オーダーシステムを使わない人の選択肢

採寸を店舗でやって、カードに書かれた数値をネットで入力するという仕組みに関して
どうしても面倒という人は、ユニクロのサイトから数値だけを入力して注文することもできます。

しかし、繰り返しになりますが、フィッティングの良さを求めるなら、店舗で実際に計ってもらった方が良いでしょう。

既製服も扱っていますがおすすめしません

ジャケットもユニクロ店舗ですぐに手に入れたいという人の場合
既製品タイプが店舗限定で販売されていることがあります。

ストレッチウールジャケットの黒  (15,900円)

ストレッチウールスリムフィットパンツ (7,990円)
というように組み合わせます。

ただし、置いてある店舗は限られているので、事前に確認した方が良いでしょう。
また在庫も少なめです。
スーツはサイジングが厳密なため、限られたサイズでは、補正無しで最初からぴったり合う確率は低いです。

せっかく同じ値段でセミオーダーの仕組みがあるのなら、オーダーシステムを利用することをおすすめします。

2022年モデルが登場しました

2021年秋に入って

従来のモデルと、新たに2022年モデルとを選べるようになりました。

一見違いが分からず消費者はとまどうと思いますが、
2022年タイプは、
・メリノウールにニュージーランドウールを加えた新素材になった
・裏地に伸縮性の素材を使うことで、着心地が良くした
以上の2点が異なります。

一見したところ大きな違いは見られませんが、2022年モデルをお勧めします。

感動シリーズは、お葬式に着ていってはいけません。

2020年から「感動ジャケット」と「感動パンツ」がセットアップ(上下別の組み合わせ)で販売されています。ジャケット5,990円でパンツが3,990円と安いのですが、お勧めしません。
なぜならウールではなく、ポリエステルでできているため、ストレッチウールのパターンオーダー比べると、明らかに素材感が安っぽいからです。

素材はコットンライクとウールライクがあります。元々カジュアル素材であるコットンに似せてあるコットンライクは論外です。
ウールライクも明らかに化学繊維で安っぽく見えます。

女性のお葬式の装いであるアンサンブルは化学繊維が主流なのですが、男性の礼服はウール素材が主流です。
そのためお葬式にはふさわしくありません。

予算の都合でどうしても化学繊維で、というならGUで販売されているswシリーズの方がましです。
↓こちらの記事を参考にしてください。

GUの新作 テーラードジャケットSWとテーパードトラウザーSWはおすすめ! 2021年7月追記

2WAYシリーズも、お葬式に着ていってはいけません(2022年加筆)

2022年に感動シリーズの後継アイテムとして、
2WAYストレッチジャケット(6,990円)と 2WAYストレッチパンツ(3,990円)が発売されたので
実物を店舗に見に行きました。
ユニクロ2WAYジャケットパンツ
結論としては、お葬式に着ていってはいけない、です。
理由は、感動シリーズと同じく素材が安っぽいからです。

素材は感動シリーズ同様、化学繊維です。
ポリエステル67%+レーヨン29%+ポリウレタン4%で構成されているのですが、やはりウールの素材感には及びません。

実はグレーの素材は、パッと見、ウールっぽいのです。でもお葬式の際に着ていく黒の素材は、やはりいかにも化学繊維な、素材感でした。
ユニクロ2WAYジャケット

また色を反射しやすいせいか、室内灯の光が当たる角度によっては、グレーっぽく見えてしまうのもマイナスポイントです。

というわけで、お葬式に着ていくのであれば、2WAYシリーズではなく、ストレッチウールのセットアップスーツを選んでください。

どうしても1万円以下の予算しかない場合は
GUか、Amazonで購入しましょう。

GUにお葬式の服(礼服・喪服)を買いにいってみた

Amazonでおすすめのお葬式の服を買いました(男性編)

法事法要に着ていく服もユニクロで

お葬式が終わった後、定期的に法事法要(親族が集まって僧侶にお経をあげてもらう)が行われます。
四十九日法要、一周忌法要、三回忌法要、7回忌法要と続いていくわけですね。
法事法要の服装もお葬式の服装に準ずるので、当然ユニクロのものでOKです。

お葬式に着ていくシャツもユニクロで

次にお葬式のときに着るシャツ(色は白)ですが、これもユニクロでいいのがあります。

長くなったので↓別記事にしました。

お葬式で着るシャツはこれ – 考える葬儀屋さんのブログ

お葬式のネクタイもユニクロで

お葬式に身に付けるネクタイは当然
・色は黒
・素材はシルク
・モード系の細いものは避ける。大剣(一番太い部分)が8㎝くらいのものが好ましい。
これもユニクロにいいのがありました。当然黒を選んでください。

1,990円という価格ながら、当然シルクでユニクロクオリティ。
ただし在庫が一定しておらず、販売店舗も限定されている模様。
ネクタイは試着を必要としないので、売っているのを見つけたらネットで買っておくのもよいかと。

ユニクロが在庫切れの場合、Amazonで購入しておいてはいかがでしょうか。

Amazonのお葬式用のネクタイ

いざとなれば、5割くらいの確率でコンビニでも売っているのですが、ポリエステル製のものが多いのでおすすめしません。

お葬式のネクタイの結び方はこちらの記事を参考にしてください。

お葬式のネクタイの結び方

お葬式のベルトもユニクロで

お葬式のベルトの条件は

・当然色は黒
・幅は太すぎず細すぎない
・バックルはシルバー系の色でオーソドックスなデザイン
・革製

ちなみにインチキマナー講師が「葬儀の時は殺生をイメージする革ではなくて、布製のものを」と言っているのを聞いたことがあるかもしれませんが、嘘です。
お葬式の料理では、お寿司などの魚肉類が出てきます。普通に殺生が行われている以上、衣服に殺生をうんぬんを言うのは無意味です。
安っぽい布製のベルトを、大の大人がしている方が問題です。
革製であればとくに素材は問題ありません。

ベルトもユニクロで扱っています。当然黒を選んでください。2,990円です。

お葬式に履いていく靴はユニクロにはありません

残念ながらユニクロではカジュアルシューズしか扱っていません。

お葬式に履いていくのにふさわしい
色は黒、革製、内羽のストレートチップ
というフォーマルの条件を満たす靴は、ないです。

GUに買いに行くか、Amazonで購入してください。

お葬式にふさわしいバッグは、ユニクロにはありません

マナー系のサイトには「男性はお葬式にバッグを持っていくべきではない」ということが書かれていることがありますが、これも間違い。そんなわけにもいかないですよね。

バッグは多少でもフォーマル感のある感じ、例えばビジネス系の黒のブリーフケースクラッチバッグが良いでしょう。

素材は上質感のある革がベストです。たまに「革素材は殺生に通じるのでお葬式にはふさわしくない」ということを言うインチキマナー講師がいますが、これは間違いです。だったら靴も革はダメ、ということになりますから。

お葬式でTUMIのナイロン製のカバンをお持ちになっていらっしゃった方がいました。ダメとはいいませんが、ピッタリというわけでもなかったです。ミルスペック(軍事用)のゴツい感じがふさわしくなかったのでしょう。
強いて言えばナイロンの場合はフェリージのような密度の高いスムースなナイロンの方が向いていると思います。

上記の条件を満たすバッグはユニクロには現在(2022年12月)ありません。3WAY(リュックにもなる)のタイプはお葬式には厳しいと思います。
持っていない方は、Amazonで購入してください。

お葬式に履いていく靴下はユニクロでは厳しい

概して日本人のスーツスタイルの靴下は短すぎます。

座ると、ずり上がったパンツの裾から、すね毛が見えている人が多いです。
本来はロングホーズといって、膝下まであるハイソックスをはくのが紳士のたしなみです。

ユニクロにも黒のやや厚手の靴下がありますが、短めでカジュアルです。

できることなら長いロングホーズをAmazonなどで購入しておきましょう。

お葬式に着ていくコートはユニクロにあります

↓こちらの記事でくわしく解説しています。

お通夜お葬式に着ていくコートはユニクロにあります 2023年


15,990円と9,900円のが、おすすめです。

余談ですが、コートは受付の前に脱いで小脇に抱えるので、安物を着ていってもバレません。お葬式の時しかコートを着ないという方は、それほど奮発しなくても良いでしょう。

お葬式の小物はユニクロではなくAmazonで

数珠や袱紗などのお葬式の小物はユニクロにはありません。

葬儀屋さんが数珠(じゅず)をAmazonで買ってみた | 考える葬儀屋さんのブログ
お葬式には珠数(じゅず)よりも袱紗(ふくさ)を持っていくべき理由 | 考える葬儀屋さんのブログ

上記の記事を参考にお買い求めください。

Amazonなら数珠と袱紗のセットも販売されています。

「今日お葬式に行くのに、持っていない」というお急ぎの方は、紳士服量販店でお買い求めください。

お葬式が終わったら折り目加工をおすすめします

お葬式が終わったら、クリーニング店でパンツに折り目加工をしてから、保管しておくことをおすすめします。

お葬式はフォーマルな場なので、きちんと見えるようパンツにクリース(折り目)を入れるのは必須です。
お葬式は訃報を受けて準備する時間もなく急に参列するケースが多いので、アイロンをかける余裕すら無いこともあります。

そこでしまう前に、クリーニング店で折り目加工を入れておくのです。

くわしくは↓こちらの記事を参照にしてください。
プリーツ(折り目)のメカニズムとは | 染色と加工を知ろう | 東京都クリーニング生活衛生同業組合

私は普段、白洋舍というクリーニングチェーン店で、クリーニング代+1,000円で折り目加工(シロセット加工)を行っています。
3年ぶりに出してすぐ履いたこともあるのですが、ちゃんと折り目が消えずに残っていました。
雨で濡れても、折り目が無くならないのも助かります。

注意点としてはモヘア(アンゴラヤギの毛)やポリエステルの含有率が高いと、加工できないことがあります。
私は所有するほとんどのスーツに折り目加工を施していますが、モヘア入りのスーツの折り目加工だけ断られたことがあります。

今回おすすめしたユニクロの服は、100%ウールなので問題ありません。
折り目加工おすすめです。

女性用のユニクロのお葬式の服

ここからは女性の服装について、お話しします。

先ほど述べたように、ユニクロにはアンサンブル(ワンピース+ジャケット)はありませんが、パンツスーツならあります。
ちなみにGUにはアンサンブルもパンツスーツもありません。

ユニクロは喪服の代用になります

「ユニクロのパンツスーツは喪服の代用になるのでしょうか。喪服には、正喪服/準喪服/略喪服があると聞きましたがどれに相当しますが?」
という質問を受けたことがあります。

ユニクロは喪服の代用になります、というより喪服そのものです。

正喪服/準喪服/略喪服という分け方は、もっと喪服を買って欲しい日本のブラックフォーマルメーカーが販売戦略として言っているだけです。
実際の葬儀現場では、誰もそんな区分は気にしていません。

もしかすると「お葬式にパンツスーツはダメ」という話をきいたことがあるかもしれませんが、それは間違いです。
↓詳しくはこちらの記事を参考にしてください。
喪服にパンツスーツがダメな理由を葬儀屋さんが教えます – 考える葬儀屋さんのブログ

たしかにアンサンブルに比べて、フォーマル度はひとつ落ちます。
しかしマナー違反というわけではありません。

問題があるとすれば、現代のお葬式における女性のよそおいは、アンサンブルが9割、パンツスーツが1割と、アンサンブルが主流なことです。
「多数派と同じ方が安心」という方はアンサンブルにしておいた方が無難でしょう。

女性のお葬式の服全般の基礎知識と、アンサンブルの購入方法については
↓こちらの記事でくわしく説明しています。

女性のお葬式の服装(喪服)について葬儀屋さんが解説します

ユニクロのアンサンブルは惜しい 2022年

2022年のユニクロのラインナップには、もしかしてアンサンブルとして使えるかも?というアイテムがありました。

https://www.uniqlo.com/jp/ja/products/E452129-000/00?colorDisplayCode=09&sizeDisplayCode=005&utm_source=google&utm_medium=cpc&utm_campaign=_G_PLA_Pricecuts_Brand&utm_term=_&gclid=Cj0KCQiApb2bBhDYARIsAChHC9uFJTnKVQJkPsQXjLilPfhdbPnA8-sbRMnvaVXakga9SzWurX4PaKsaAtg5EALw_wcB
https://image.uniqlo.com/UQ/ST3/AsianCommon/imagesgoods/440499002/item/goods_09_440499002.jpg?width=750
アンサンブルはワンピース+ジャケットの構成なので、ワンピースはセットアップ用ではないものの、組み合わせられないかな、と思ったのです。

ジャケットは7,990円+補正料金2,000円  フレアスカートは値下げされて1,990円です。(2022年11月現在)

期待しつつ、妻に試着してもらったのですが…

残念ながらちょっと無理がありました。
理由は以下の3点です
  • スカートが短い
    どちらかと言えば若い女性向けの春夏物なので、スカートの丈が少し短いのです。やはり膝下が隠れるくらいは欲しいです。
  • 素材感が異なる
    ワンピースはリヨセル素材(再生繊維)、ジャケットはポリエステル69% ,レーヨン29%,ポリウレタン2%の混合素材。同じ黒の加工繊維ではありますが、やはり異素材感があります。
  • ジャケットとワンピースのバランスが悪い
    セットアップ前提で作られていないので、やはりバランスに違和感があります。女性のテーラードジャケットは3種類あるのですが、ボレロ的なバランスを考えると一つボタンの短丈タイプが最もマシでした。それでもバランスがしっくりきません。
ユニクロには、低価格で高品質なアンサンブルを生産する能力はあると思います。しかしパンツスーツと違い、黒のアンサンブルはお葬式以外に着回しができないことと、突発的に購入するケースが多いことから、生産に踏み切るほどマーケットが安定していないと考えているのかもしれません。
というわけで残念ながら2022年の段階では、ユニクロにアンサンブルはありません。

レディースのスーツスタイルならユニクロにあります

スーツスタイルなら、男性と同じくレディースモデルもユニクロにあります。

安くて高品質、幅広いサイズが選べます。

セットアップで黒のジャケット+パンツorスカートという組み合わせがベストです。
ユニクロオーダージャケットのページ
ユニクロのパンツのページ
ユニクロのスカートのページ

ジャケット9,990円+パンツ3,990円+パンツお直し料280円=14,080円(税込)です。

(2021年10月追記:パンツとスカートはサイズが増えたのでセミオーダーでは無くなり、お直し料が不要になりました。)
ジャケット9,990円+パンツ3,990円=13,980円(税込)(スカートの場合2,990円)

ユニクロのジャケット

ジャケットの購入方法(サンプルを着て店員が採寸)は、ほとんど男性の場合と変わりませんので、以前書いた↓こちらの記事を参考にしてください。

男性のお葬式の服(礼服・喪服)はユニクロがおすすめ! | 考える葬儀屋さんのブログ
ユニクロにお葬式の服を買いに行ってみた | 考える葬儀屋さんのブログ

色は当然です。

ちなみにユニクロの男性用スーツはウール素材ですが、女性用はウール素材に似せたポリエステルです。そのため男性用に比べると、値段が安くなっています。正直なところ、その分、確かに素材が安っぽくなっています。

しかし女性の場合、そもそもアンサンブルなどは100%ポリエステル製のため、男性ならダメでも、女性なら問題ないでしょう。
そもそも他のメーカーでもお葬式の女性用パンツスーツで、ウール製のものはほとんどありません。

ちなみにジャケットは、スカートに合わすならややショート丈の1つボタン、パンツに合わすなら2つボタンがバランス良く、おすすめです。

ユニクロのパンツとスカート

次にパンツとスカートどちらが良いかという問題です。

ちなみにパリでは公共の場でパンツ着用を認めないという条例が、形骸化していたとはいえ、2013年まで存在したということから分かるように、
ヨーロッパのドレスコードでは、パンツはスカートよりフォーマル度が劣ると考えられています。

このようにフォーマル度はパンツよりスカートの方がやや上のはずなのですが、
実際お葬式の現場にスーツスタイルで参列する方はほとんどパンツです。

こうなってしまう原因はおそらく

  • スーツスタイルでスカートにするのなら、最初からアンサンブルでいい、とお考えの方が多い
  • 2000年以降就活ルックが黒のジャケット+スカートになってしまったので、パンツルックにしないと学生っぽくみえてしまうため

という理由によるものではないでしょうか。

もしパンツを選ぶならアンクルテーパードパンツではなく、フォーマル感のあるストレートパンツを選んでください。
スカートを選ぶなら、ショート丈やミドル丈ではなくフォーマル感のあるロングのフレアタイプを選んでください。

インナーのブラウスは黒で

さてスーツスタイルの場合、
男性はジャケットの下は白いシャツですが、女性の場合は黒ネクタイをしないので白シャツは合いません。
インナーには黒いブラウスか、黒いカットソーを着ると良いでしょう。

レーヨンブラウス(長袖) (WOMEN) | ユニクロ

https://www.uniqlo.com/jp/ja/products/E433604-000/00?colorDisplayCode=09&sizeDisplayCode=004

ブラウスについてくわしく知りたい方は
↓こちらの記事を参考にしてください。

お葬式で着るシャツはこれ

タイツならユニクロにあります

ユニクロにストッキングはありませんが、タイツはあります。
ユニクロ公式 | ヒートテックタイツ
↑こちらのページに飛んでください。

お葬式の靴もユニクロにあります

女性用のパンプスもユニクロであつかっています。3,990円です。
↓こちらの記事を参考にしてください。

お葬式の靴はユニクロとGUにあります

お葬式のコートはユニクロにあります

お葬式のコートもユニクロにあります。
↓こちらの記事を参考にしてください。

お通夜お葬式に着ていくコートはユニクロにあります 2023年


12,900円のと9,900円のがおすすめです。

お葬式にふさわしいバッグは、ユニクロにはありません

残念ながら現在(2023年1月)の時点で、お葬式にふさわしいハンドバッグの取扱いはありません。
↓ユニクロ以外の選択肢はこちらの記事を参考にしてください。

お葬式のカバンはユニクロとGUにあります

お葬式の小物類は、ユニクロではあつかっていません

数珠などお葬式の小物は、残念ながらユニクロではあつかっていません。
Amazonで購入するか、今日必要であれば紳士服量販店でお買い求めください。
↓購入方法はこちらの記事を参考にしてください。

女性のお葬式の服装(喪服)について葬儀屋さんが解説します – 考える葬儀屋さんのブログ
数珠(じゅず)を葬儀屋さんがAmazonで買ってみた – 考える葬儀屋さんのブログ

法事法要のコーディネイトにも

四十九日法要、一周忌法要、三回忌法要、7回忌法要などの法事に参加することもあるでしょう。
男性と同じく、法事法要の服装もお葬式の服装に準ずるので、当然ユニクロのものでOKです。

以上、ユニクロのお葬式の服の解説でした。











9 件のコメント

  • 参考になりました。ありがとうございます。(私も葬儀社に勤めております。)
    最近では若い方は喪服を持っていらっしゃらなかったりで、レンタルということになると貸衣装のデザインがバブリーな肩パットだったり、買うとなるとお高くついたり・・・。
    せっかくのお時間、心のゆとりがなくなってしまったりで、どうしたものかと思っていました。
    自分でも生地を見に行ってみます。

  • 吉川ひとみ 様
    コメントありがとうございます。
    パンツはパッと見、セレクトショップクラスでした。

  • 私の年になると「喪服を着る機会が多くなります」(毎年、数人は友人が死にます)。
    加えて、「5年前のサイズが合わない」(オネエチャンの店は控えます)。
    海外の様に、「葬儀に喪服を着なくてもよい習慣」(家族だけが葬儀服)となれば、
    不摂生を楽しめるのですが。

    今晩の、世界一受けたい授業の「終活」に、税理士さんが出ていました。
    http://www.mayumi-tax.com/
    話しの内容は「他の専門家よりもまとも」でしたが、参考内容が少々問題あり。
    葬儀費用は188万(消費者協会)、口座凍結のために「死ぬ前に葬儀費用を
    用意しておく」、役所手続きが7個あり大変(全て、市民課で出来るが?)。
    税理士目線では「この様な話し」でしょうが、行政的には「手続きは簡単」。

    個人的には、「デタラメを言う終活専門家よりは、まとも」と感じました。

  • prof様
    >世界一受けたい授業の「終活」に、税理士さんが出ていました。
    先日この方からコメントをいただきました。
    著書の書評を書いたので。

  • 安いですねー
    でも、今現在店舗で寸法図ったり、サンプル着れるのは東京都と大阪の店舗しかないみたいですね><
    それ以外の都道府県の人は自分でメジャーで図っての注文らしいですが、やはり実際に試着しないと失敗もつきものなので、店舗がない都道府県の人は注文して失敗しても自己責任ですね。。
    まだ、始まったばかり。
    今後に期待ですね。。

  • 拓 様
    >サンプル着れるのは東京都と大阪の店舗
    あ、そうですね。近所のユニクロでやってたのでてっきり全国規模でできるのだと思っていました。
    せっかくのオーダーなので特殊体型の人ほど採寸したいですよね。

  • こんにちは。喪服を新調しなければと調べていて読ませていただきました。

    – 喪服はツヤのない漆黒の黒。
    – ビジネス用のブラックスーツは喪服と並ぶと微妙にグレーがかっていたり、ツヤがあったりして喪服でないことが分かってしまう。

    と学んだところなのですが、ユニクロのこれはSuper110で高級感があるということはツヤ感もあるのだと思います。実物はまだ見たこと無いのですが、喪服として使って失礼のないレベルなのでしょうか?心配ならやっぱり普通に喪服を買ったほうがいいですかね。

    • むねさま
      コメントありがとうございます。
      つや感は素材や織りも関係してくるので、スーパーと関連性が必ずしもあるわけではありません。
      例えばスーパーが低くても素材がシルクやモヘア混じりの素材で、ツイル織りだと光沢がでます。

      ユニクロのは光沢感は強くなかったと思います。
      こちらの記事も参考にしていただければと思います。
      https://kangaerusougiyasan.com/archives/2007807.html

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