ふるさと納税の返礼品にとうとう「お墓」が出てきたという話です。
ふるさと納税の仕組み
みなさんはふるさと納税を利用されていますか。
一応復習しておきますと、ふるさと納税とは、ふるさと寄付金とも呼ばれ、住民税の一部を特定の自治体に納めることができる制度です。
納税の御礼としてその自治体から返礼品(その土地の特産品が多い)が送られてきます。
うまく使うと実質たったの2,000円の負担で、収入に応じた金額枠で返礼品をもらえるというのがポイント。
わたしはこの3年くらい、使える枠いっぱい(つまり実質2,000円の納税額で済む)を使っています。
メインはウナギですね。ふるさと納税を始める前は、ウナギなんて半年に一回食べられるかどうか、でした。
それもスーパーで売っているゴムみたいな中国産のやつ。
それがふるさと納税を始めてから常に冷凍庫にウナギが眠っている状態で、冷凍チャーハンより出番が多くなりました。
国産うなぎですし、加工技術が進んだおかげでしょうか、ふっくらとしておいしいです。
ふるさと納税バンザイ。
ふるさと納税にお墓が登場
すっかりふるさと納税定着して、各自治体も独自色を出すためあの手この手で、返礼品に知恵を絞るようになってきました。
そこで出てきたのがこれ。
小諸市「永代埋葬権」を返礼品に ふるさと納税 | 信濃毎日新聞[信毎web]
実はこれまでふるさと納税で墓参り(墓清掃)の代理サービスは全国的にあったんですよね。
ふるさと納税サイト [ふるさとチョイス] | 「墓 サービス」の検索結果
今回耳目を集めるためこの記事に「ふるさと納税でお墓を買う方法」というタイトルをつけてしまったので
墓地がもらえる!と思った方がいるかもしれません。
すいません。厳密には違います。
お墓の仕組み
ふるさと納税に関係なく、正確に言うと墓地は「買う」ものではありません。
あれは「永代使用権」というずっと使える「権利」を買っているだけなのです。
管理者がいなくなれば、永代使用権を失います。
土地付きマイホームではなくて、マンションに近い、といったら分かりやすいでしょうか。
今回のふるさと納税で提供されるのは、記事中では共同埋蔵室と呼ばれていますが、いわゆる永代供養墓のようです。
ざっくり言うと、自分の持っている区画というものは無く、遺骨は他人の遺骨と混在した状態(合祀)で半永久的に埋蔵される仕組みです。
長期にわたる運営が必要なお墓には、運営母体の消滅リスクがあります。
お寺が無くなってしまって、墓地の管理ができなくなっているトラブルを最近聞くようになりました。
しかしこの墓地は自治体が運営しています。
市営なので、消滅リスクが低いというのが強みでしょう。
それから管理費や共益費が無料(購入時にしかお金がかからない)とのことなので、特に身寄りのいないおひとりさまには、うってつけではないでしょうか。
欠点として小諸市は軽井沢からさらに西寄りに位置し、都市部から見て遠方なのでお墓参りが大変そう、と感じるかもしれません。
しかしおひとりさまの場合、お墓参りに来る身寄りや知人は基本的にいないので、特に問題ないでしょう。
他の墓地の参拝客で賑わっているのなら、大阪の一心寺的な良さがありますね。
欠点は値段
このようにお墓を探しているおひとりさまには、一見良さそうな物件ですが問題は寄付金が24万円というところ。
試算すると24万円のふるさと納税を、実質2,000円の寄付ですませるためには、一人暮らしの場合年収が1,200万円でないとペイしません。
なかなか該当する人は少ないんじゃないでしょうか。
赤字覚悟でふるさと納税することは可能ですが、そもそも市外在住者でも7万円で購入することができる物件なので、そこまでする必要があるのかどうか・・・
話題にはなると思いますが、ふるさと納税で利用する人は少ないと、私は見ました。
あとふるさと納税ネタで上には上がいるという話です。↓
大仁田氏が仰天公約 ふるさと納税の返礼は「市長電流爆破」 (東スポWeb) – Yahoo!ニュース
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