若者の宗教離れは加速するのか?

今日紹介するはのこの本。

不愉快なことには理由がある

橘 玲 集英社 2012-11-26
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by ヨメレバ

この本の中に木下麻奈子同志社大教授が行なったアンケートの
興味深い結果が載っています。(P172~174)

「良い行ないをしたときも、悪い行ないをしたときも
神や仏はこれを知っていると思いますか」

このアンケートの回答を日本国内で1976年と2005年に採ったそうです。

1976年に「はい」と答えた日本人は4割でした。
それから30年後の2005年に「はい」と答えた人の割合は・・・

減るかと思いきや
実は6割と増えていたそうです。

他にもいくつか同様のアンケートを行なっているのですが
このような結果になった原因は
日本人に占める高齢者の割合が増えたため
「はい(神や仏を信じる)」と答える人の比率が増えた、
ということのようなのです。

つまり日本人は
生まれた時代や環境に関係無く、年をとると
神や仏の存在を信じるようになる傾向がある
ということらしいのです。
 

アンケート

ネット上では若者達の間で
「葬式なんて金のムダじゃね?」
という議論が定期的に起こります。
彼らは喪主を務めた経験はおろか
集中治療室の前で立ち尽くす自分をリアルに思い描いたことすらないでしょう。
ここからは私の想像ですが
長い人生の中で
「絶望の淵に追い込まれる」
というギリギリの経験をすると
神仏(もしくは超越的な存在)を
信じられるようになるのではないでしょうか。

母がもう助からないと聞いた自分は
知らず知らずのうちに祈っていました。

何に?

多分人生に一度や二度は
もう祈るしかないという状況がやってきます。

その時に
自分の心の中に
超越的な存在に対する気づきが生まれるのではないでしょうか。

とはいえだから信仰に走るかっていうと
私を含めて多くはそうはならないんでしょうけど。

でも現在もお葬式をする人って宗教の教義に心酔しているってわけではなく
どちらかといえば教義を否定しない派、というスタンスですよね。
というわけで潜在的な葬儀肯定派っていうのは実は増えるのかも知れません。
ま、それ以上の勢いで
坊主否定派や葬儀屋否定派も増えているのかも知れませんが・・・




4件のコメント

こんにちは。
「祈り」
それが何処に向かうのかささやかでも解った時が
悲しみから前に進む為の第一歩なのかもしれません。
「安らかであれという祈りはきっと届く」
家族にそう感じさせてあげられるのが
葬儀屋さんではないかと思うんです。

wabisuke様、
>そう感じさせてあげられるのが葬儀屋さんではないかと思うんです。
おっしゃるとおりだと思います。
それから、がんばれ!宗教家(^^;)

一度死にかけた者です

私の場合は死にかけた後も、死に対して恐怖は湧きませんでした
ですが、通勤中の猿田彦様に道中の安全を祈願するようにはなりましたね…
しかし、別に葬儀をしたいとは思いません
するなら無宗教葬が良いな~と思っています

ななし 様、
>私の場合は死にかけた後も、死に対して恐怖は湧きませんでした
確か夏目漱石も同じような感想を述べていました。
自分自身の死は案外そういうものかもしれませんね。

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