2012年末頃に葬送の自由をすすめる会の会長就任
2014年1月 「0葬」出版
このあたりで私はちょっと大丈夫かなと思っていました。
葬送の自由をすすめる会の会員は、墓という制度を面倒と考えているわけではなく
むしろ一般の方よりも数倍、埋葬ということを深く考えている人々だと思っています。
一方埋葬という行為自体を執着として切り捨てる0葬の論理は
会員の方の価値感とむしろ相反するものだと思ったからです。
実際この時期お会いした葬送の自由をすすめる会の会員の方からは
なんか最近違う、という話を聞いていました。
その後
主要メンバーが島田氏を告発
↓
島田氏が反論
↓
2015年11月 会長を辞任
という流れのようです。
島田氏の反論を読むと
おそらく氏がやろうとしたのはマーケティングに基づいた戦略的な経営だと思われます。
時代の変化で散骨自体は葬送の自由をすすめる会の会員にならなくてもできるようになってしまった。
そうなると他の組織がやっていないサービスを提供しなければ、組織としては生き残れない。
そこで0葬への転換を急進的に推し進めた。
その結果新規会員の獲得を上回る勢いで既存会員の反発を招いた、というところでしょうか。
民間企業の方法論としてなら極めて正しく、島田氏はオウムの一件以降、学者のあるべき姿をかなぐり捨て徹底して出版業界でそれを行ってきたわけです。
しかし葬送の自由をすすめる会の理念は、市場原理(≒損得勘定)からちょっと外れた外側で成立している。
その辺りの温度差は島田氏も分かっていたはずですが
彼は立場的にも経済的にも会長職の立場に汲汲とする必要は全くないので
ダメ元でやってみて想像以上にダメだった、てことではないでしょうか。
島田氏のブログを読むと、会長クビになってむしろ清清したというのが伝わってきます。
以上全て私の想像です。
結論としては
もともと島田氏を会長にしたのが失敗だったのでは、ということなのかもしれません。
自然葬のススメ―あなたにもできる海洋散骨、0葬、宇宙葬、樹木葬 島田 裕巳 徳間書店 2015-07-14
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「すすめる会」は会員さんの思い入れが強く(ある意味では偏重的)な部分があり、
「少々、現実とズレた部分がある」と感じていました。
確かに、設立当初や10年ほど前までは「非墓地(墓)埋葬」を考える人達には、
「唯一頼れる組織」ではありましたが、現在は「非墓地(墓)埋葬の商業化」が進み、
多くの葬儀社や他業種参入の埋葬業社(供養業)により、「金さえ払えば簡単」に
行ってくれます。
その意味では「すすめる会」の功績は大きいのですが、過渡期であることは
間違いがないのかも知れません。
島田先生も「客寄せパンダ」になる必要はなく、信念に基づき行動をすれば
良いだけです。
「正しい事をしたければ、偉くなれ」と教わりました。
「金と権力を持てば、間違いでも好きな事が出来る」とも教わりました。
島田先生は「偉い上に金も豊富」であり、どちらも行える立場です。
prof様
島田先生におかれましては今後ともさらにこのブログのネタを提供して頂きたく・・・
島田先生は物理教師さんの「ネタ」にされても、気にもしていないでしょう。
宗教や葬儀は「答えのないfuzzyな分野」であり、島田先生ご自身が最も
痛感しているのでしょう。
prof様
>島田先生は物理教師さんの「ネタ」にされても、気にもしていないでしょう。
ええ、あのオウムバッシングを耐えた方ですから。