病院死亡からの流れ

病院で亡くなった場合の、流れです。

逝去


☑安置場所を決めておく

日本人の約7割は病院で亡くなります。

病院で亡くなると、故人のお体をずっと病院に安置しておくということは、実は非常に難しいのです。
たとえ亡くなったのが夜中であったとしても、亡くなってから一時間ぐらいすると看護師の方がやってきて「葬儀社はお決まりですか?」と聞くはずです。

これは遠回しに故人のお体を、病院以外の場所に移動してほしいと言っているのです。

なぜこういうことになるかというと、病院側も次に入院を待ってる患者のためにベットを空けて、受け入れの準備をしなければいけないからです。

多くの遺族はここで
「どうしよう」
とあわててしまいます。

その結果、言われるがままに病院と契約をしている葬儀屋さんに依頼してしまうということは、かつてはよくありました。

最近は消費者の方も賢くなったので、病院と契約をしている葬儀屋さんに依頼するというケースはもう1割を切ってると思います。

処置開始


看護士が故人のお体の処置をします。

清拭(せいしき:エンゼルケアともいう。故人の処置のこと)と呼ばれます。
アルコールで体を綺麗にしたり、女性なら薄化粧したり、病院によっては浴衣から遺族が用意した着物に着替えさせることもあります。

大体この処置は1時間ほどです。

☑葬儀屋さんが決まっていれば連絡


葬儀屋さんが決まってる人は、亡くなったらすぐに葬儀屋さんに連絡をしましょう。

良い葬儀屋さんであれば適切なアドバイスをくれるはずです。
そしてすぐに病院に駆けつけてくれるでしょう。

その際に寝台車といって、亡くなった方のお体をお乗せるする車も手配してくれるはずです。

その際に話す内容は、葬儀屋さん方から尋ねてくれます。

参考までに聞かれることは

  • 亡くなった方の名前
  • 電話をしているあなたの名前
  • あなたの携帯番号
  • 現在亡くなった人が安置されている場所
    例えば、どこの病院か、安置室か病室か、病室なら何号室か
  • 清拭終了後、故人が移動できるのは何時以降か?
    葬儀屋さんがお迎えに行く時間を決めるために必要です
  • 宗旨
    仏教か神道かキリスト教か無宗教か、など。
  • 病院によっては病院内にある霊安室に移動するかどうか
  • 亡くなった故人の体をこれからどこに安置するか←これが重要です

安置先が決まっていない場合は決まっていないと伝えてください。

良い葬儀屋さんであれば適切な安置先の候補を挙げてくれるはずです。
↓こちらのページを参考にしてください。

実際に両親を見送って分かった身内が亡くなったらすぐにやるべき3つのポイント 1安置場所編

☑もし葬儀屋さんが決まっていなければ、病院紹介の葬儀屋さんに値段を聞いて依頼

もし葬儀屋さんが決まっていなければ、ひとまず緊喫の課題である、安置までの移動をなんとかする必要があります。
(たまに「遺族の自家用車でも可能」などという人がいますが、真に受けてはいけません。法律上問題なくても実務上はほぼ不可能です。)

病院の契約先の葬儀社があるかどうか、病院のスタッフに聞いてみてください。

もしあれば電話して、安置までの料金を必ず聞いて下さい。大体移動距離が20㎞くらいなら2万円、ドライアイス代が1万円、搬送用のシーツが5,000円くらいでしょうか。

明らかにこの金額を上回る場合は、依頼はやめておきましょう。
タウンページもしくはネット検索で最寄りの葬儀社に連絡をして「搬送だけをお願いしたい。いくら?」と聞いてください。

搬送を依頼した葬儀屋さんに、葬儀を頼む必要はありません。
安置と、遺体の処置(ドライアイス)が終われば、半日くらい時間の猶予ができます。
その間に、葬儀を頼む葬儀社を探すのです。

☑病院の死亡診断書を受け取ったか確認

死亡診断書というのはその方が亡くなった原因を記した公的な文書です。
これは医者でないと書けません。

この書類を役所の戸籍課に提出して火葬許可証という書類をもらいます。
この書類をもらうことによって初めて火葬が可能になります。

この手続きは通常葬儀屋さんが代行してくれます。

ただし医者の都合ですぐに発行されず後日受け取りに来る場合もあります。

死亡診断書

↓手続きの内容を知りたい方は、こちらの記事を参考にしてください。

死亡届の改善案を考えてみた

寝台車病院到着


寝台車(葬儀屋さんが用意した故人を乗せる車)が到着したら移動開始です。
亡くなった方をストレッチャーに乗せる作業は、病院の方や葬儀屋さんがやってくれます。

皆さんが行うのは

☑病室に忘れ物がないかの確認 

病室に置いている必要なものは、忘れないように持ち帰るようにしましょう。

☑死亡退院手続き(後日の場合も)

死亡退院手続きは、葬儀屋さんの車が到着するのを待ってる間に行われることもあります。
夜間の場合は、支払いも含めて後日病院を訪問して行う場合もあります。

☑遺体安置場所へ向かう車の手配(人数が多い場合)

故人を載せる車には大抵一人から二人遺族が同乗することができます。

できれば肉親の方、もしくは例えば安置先が自宅の場合などは道案内ができる人が好ましいです。

寝台車に乗る以外の人で安置先に向かう人は移動手段の確保が必要です。
自家用車があればそれに乗って寝台車と一緒に移動してください。なければ電車などの公共の移動機関を利用するか、タクシーを手配するなどの準備が必要です。

もし安置先が自宅以外の場所の場合、行き先の確認を行ってください。気の利いた葬儀屋さんであれば安置場所の地図を渡してくれるはずです。

安置予定の場所に出発します。

以下の記事(死亡後の安置について)に続きます。




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