落語と葬儀

葬儀屋さんもしくは葬儀屋さん経験者が書いた本というのは
あまり面白くない、と思うのです。
葬儀屋である私にとって、ですけど。 

面白い本というのは自分にとって知らないことを教えてくれたり、
仮に知っていることでも新しい見方を教えてくれるものだと思います。

その点、葬儀屋さんもしくは葬儀屋さん経験者が書いた本というのは
(一般読者との大きな情報格差があるから当然なのですが)
自分がすでに知っている情報が羅列されているか
商売がらみのポジショントークが述べられているか
創作もしくは個人情報ダダ漏れの「感動できる」話か
のどれかであり、
あまりおもしろいと感じないのです。

 そんな現状だったのですが

友引寄席 (幻冬舎ルネッサンス新書)うめだ 勝之
この本はおもしろいと思いました。

筆者うめださんは葬儀社に勤めた後、
37才(!)で落語家への転身したという経歴をお持ちの方です。
 
落語と葬儀をからめた内容で
蘊蓄(うんちく)、切り口ともに面白く、一気に読めました。
落語家という言葉のプロだけあって
表現に無駄が無く、テンポがよいというのも、おもしろい理由だと思います。

私が今まで読んだ葬儀屋さんもしくは葬儀屋さん経験者が書いた本の中では
ベストです。

さて「落語と葬儀」つながりでこちらも御紹介します。

のはなしさん 伊集院 光
(楽太郎さんが6代目円楽を襲名したのでややこしいんですが、
時系列的に、ここでは先代の5代目円楽を円楽師匠、
現在の6代目円楽は楽太郎さんとして表記します)

伊集院光が楽太郎さんの弟子だったってことは、一般常識なんでしょうか?
私の実家にはまだオールナイトニッポンの最終回を録音したテープが
残っているはずですが、それくらい彼が好きです。

この本も「ライブの言葉のプロ」が書いただけあって、おもしろいです。
ずっと読んでいたいと思わされます。

そして最後は、円楽師匠のお葬式の話で終わっています。
円楽師匠の息子さんが伊集院光を見つけて、
落語家時代の名前で呼びかけるところが粋(いき)な、いい話です。

肉親の喪失ではなく社会性としてのお葬式がテーマの話と言えるでしょう。

この2冊はおすすめです。 




2件のコメント

物理教師さんへ
「友引寄席」、なぜかすでに
アマゾンの中古品サイトでは
プレミアがついていますね。

葬儀プロパー(or経験者)が書いた本は
葬儀プロパー(or経験者)には
興味をもたれないのでしょうか?

雑誌S●GIで試してみませんか?
(先日送ったメールの件です)
お忙しいとは思いますが、
お返事、お待ち申し上げます。

ではでは。

huaquero 様、
せっかく声をかけていただいたのに申し訳ありません。
メールでの返事の通りでございます。
これに懲りず、今後ともお立ち寄りくださいませ。

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