日本ライフ協会一転して破産へ




日本ライフ協会の問題が顕在化して、破産するまでの記事をまとめました。

日本ライフ協会問題とおひとりさま問題を考える

(2016年1月の記事です)
大騒ぎになっている日本ライフ協会の件で考えたことを。

東京の公益法人、高齢者預託2.7億円 国が是正勧告

関連NPO貸し付け1.7億円焦げ付き

預託金流用 業態拡大、規制なく 日本ライフ協会代表理事・浜田健士氏、一問一答

要約するとおひとりさま向けのサービスを提供していた公益法人(総理大臣のお墨付きをもらった財団法人)が預かっていたお金に手を付けてどうにもならん状態になっていることが発覚したという事件です。

提供していたのはこんな商品

1人暮らしの高齢者がアパートなどに入居する際の身元保証や通院の付き添い、銀行手続きなどの代行から死亡後の葬儀・納骨までを一括契約する「みまもり家族」と称する事業を全国17事業所で展開

プランの中に葬送支援費として308,572円が計上されているので

結構割高な直葬費用が含まれていたものと思われます。

(↓本まで出してます)

みまもり家族制度 一人暮らしのお年寄りをサポートします

濱田健士 講談社 2009-08-26
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by ヨメレバ

 

多分粉飾状態でしょうけど財務諸表がこちら

一般企業なら純資産のところが正味財産になっているところが
公益法人独特で見慣れませんが
一年でバランスシートを1.6倍にふくらませているところが
今となってはやっちゃたなぁという感じです。

手堅くやっていれば社会的に役に立つサービスに
成長した可能性もあったと思うのですが
欲を出してしまったんでしょう。

被害者が高齢のおひとりさまというのがやりきれません。

この件で私が感じたことは3つ

①お一人様向けのワンストップサービスには結構需要がある
②そこに財団法人やNPOが一斉に乗り込んでいる状態。
③しかし長期的に安全に(葬儀)費用を預かるのは難しい
この分野を狙う士業がらみのNPO法人も乱立気味ですが、
公益法人がこのザマということは
NPOもお金を預けておくには不安、
という空気も生まれてくることでしょう。
現在全世帯の一割は独居老人なわけで、

独居老人=身寄りのいないお一人様というわけではないにしても
これから増えていくことは確実です。
とはいえ老後の不安を解消してくれるワンストップサービスは
なかなかないというのが現実でしょう。
さて受け皿をどうするか、というところですね。

最近相続財産管理人の弁護士さんに会う機会が増えてきました。
遺言書に葬儀のことも盛り込む人が増えてきたからです。
「いや、我々も葬儀のことは分かんないからね」と弁護士さんは苦笑するのですが
こういう関係は依頼人も我々もWIN-WINで好ましい状態です。
ただしある程度財力のあるお一人様に限られるのが悩ましい。

次善の策としては
大手葬儀社が都銀と組んでやっている葬祭信託を使う方法でしょうか。
これも葬儀関係は強いとしても
それ以外の士業分野をどこまで手を組んでフォローできているのか?
というのが課題ですね。
大手ゆえの参入障壁が作れる分野ですから
実は結構仕組みはできあがっているのかも。

(↓追記:2016年2月2日)

日本ライフ協会の存続を望む

(2016年2月の記事です)
最近お騒がせの日本ライフ協会の存続を望むという話です。

くわしくは上記の記事を参照頂きたいのですが、おひとりさまからお金を預かって身元保証人などのサポートをしていた公益財団法人が
そのお金を使い込んだと言う話です。

その後動きは以下の通りで
日本ライフ協会、民事再生を申請:朝日新聞デジタル
日本ライフ協会:「迫る期限、地域別継承も模索」 – 毎日新聞
日本ライフ協会:破産期限迫る 高齢会員、募る不安 – 毎日新聞
今月中にスポンサーが現れなければ破産するというのが今の状態。

2016年1月25日の毎日新聞の朝刊によると

 協会では父親の浜田氏が代表理事、長男が専務理事だったほか、次男も事務局長を務めており、取材に応じた複数の職員や元職員は「親族経営のため、意見する職員が疎んじられる雰囲気があった。秩序や倫理が欠落し、組織の体をなしていなかった」と証言した。

どうも代表とそのバ○息子2人が好き勝手やっていたらしく。

どっかの互助会か!・・・って、おい。

現在日本ライフ教会のトップページには
↓こんな警告文が掲載されているのですが

2014年11月07日注意
日本ライフ協会を名乗る人物からの金融商品の勧誘の電話にご注意ください!

2014年10月29日注意
日本ライフ協会を名乗る他団体にご注意ください!

2014年09月29日注意
弊協会の名を騙った不審な手紙にご注意ください。

なんの冗談かと思います。

先日違法行為を行っていた代表が6年前に書いた本を読んでみました。
あの講談社から出ています。

弁護士に預託金を管理するといった面倒な手続きを踏んでいるのには訳があります。 もし、日常生活の支援をするのはライフ協会で、支援にかかった費用の請求 と支払いをするのもライフ協会だったとすると、お金の管理に不透明な部分が でてくる可能性もあります。みまもり家族会員の大切なお金の流れを明確にするためには、弁護士に預託金の管理をまかせたほうがいいという判断なのです。(P116)

という記述が今となっては痛々しい。

それにしてもこの本の冒頭で弁護士が推薦文を書いており
巻末にも提携弁護士事務所を大きく載せています。
たしかに代表が弁護士に預託金を預けなかったのが今回の騒動の原因なのですが
弁護士誰も預かってないよ、って気づいた弁護士はいなかったのでしょうか?
いくばくかの責任はあるような気がするのですが・・・

途中会員の手記がたくさん載せられています。

そこには日本ライフ協会のスタッフが命綱であるかのように
頼り切っている様子が伺えます。
有償ボランティアという待遇で働いているスタッフもいるようです。)
「日本ライフ協会の職員さんが病院のベッドで苦しむ
私の肩を抱いてくれてどれだけ助かったか」
という文章を読むと恐らく現場のスタッフは利他精神でがんばっていたことが
偲ばれ胸が痛みます。

自分がもしおひとりさまでこの本を読んでいたら、絶対ここに頼んだな
と思います。

なにしろ公益法人なんだし。

恐らく現在こんな状態になっても
身の回りの世話を頼まざるをえない会員はいるだろうし、
そんなおひとりさまの気持ちや
こんな状況になっても会員に頼られて
身の回りの世話をしているであろうスタッフの気持ちを考えると
ちょっとやりきれません。
みまもり家族
この本に書かれているとおり、
介護保険と後見人制度というセーフティネットからこぼれてしまう人は
今の日本にたくさんおり、これから増えていくことは確実です。

仮にこの日本ライフ協会が解散したとしても
結局受け皿を必要とせざるを得ない人がたくさんいるわけだし
さりとて公益法人にすら裏切られたらどこに頼めばいいのよって話だし
せっかくサポートする仕組みは現状存在するのだから
なんとか存続することを望みます。

日本ライフ協会の事業継続が決定

(2016年2月の記事です)

報道によると、なんとかサービスの継続が決まったようです。

日本ライフ協会、事業譲渡し解散へ 預託金減額の見通し

ひとまずホッとしました。
老人3

とはいえ
事業継続を引き受けたえにしの会は
日本ライフ協会会員が協会に預けた預託金の残りを元に
身元保証や葬儀などを行うらしいです。

しかし会員の追加支出は生じる見通しとのこと。
預託金の半分を「溶かして」しまっているので、
結局半分は戻ってこないことになりそうです。

責任者である理事の資産を差し押さえたところでほとんど効果はないでしょうし。

また

えにしの会は設立4年目で職員10人。東京、横浜、京都、福岡、小倉(北九州市)、熊本、鹿児島に事業所があり、協会と同様に高齢者らの身元保証などの支援を手がける。会員は約350人という。

なのに対して
日本ライフ教会は
全会員約2600人で職員125人。

つまりえにしの会は
(日本ライフ協会の脱会者がどれくらいになるか未知数ですが)
事業規模をいきなり8倍程度にふくらませることになります。
運営サイドも結構ハードな舵取りをしなくてはならないでしょう。

それでも全国でこのサービスを必要としている人がたくさんいます。
うまくいくことを祈っています。

一転して破産へ

(2016年3月の記事です)

先日
日本ライフ協会の事業継続が決定
と言う記事をお伝えしたばかりなのに

日本ライフ協会、破産へ 事業譲渡先の法人が契約解除

ライフ協会は民事再生の手続き中で、えにしの会とは3日に事業譲渡の契約を締結。管財人の森恵一弁護士によると、えにしの会側から14日に「資金調達の見通しがたたない」として契約解除の通知があったという。えにしの会の撤退で事業は継続できなくなり、今後は破産手続きに移る。

コメント欄で教えて頂いたのですが、なんでこんなことに・・・
老人3

以前書いた記事で

つまりえにしの会は
(日本ライフ協会の脱会者がどれくらいになるか未知数ですが)
事業規模をいきなり8倍程度にふくらませることになります。
運営サイドも結構ハードな舵取りをしなくてはならないでしょう。

という懸念を表明していたのですが
現実のものとなってしまったようです。

森弁護士は「誠に遺憾で、えにしの会の責任を追及したい。

えにしの会がどこまで責任取らされるか不明ですが
えにしの会自体も悪印象含めヤバくなりそうな予感。

もうみんなそろって不幸になっていくという・・・
高齢化社会の未来を暗示しているようで暗澹(あんたん)たる気持ちになります。











8 件のコメント

  • 「えにしの会」のHP
    http://www.enishinokai.jp/
    日本ライフ協会の受け入れや解除に関する記載が無い。
    これだけの事業なのに、「臨時総会や理事会の記載も無し」。
    会員向けの情報は「月に1回」、スタッフ・ブログも「月に1回」。
    確かに、ネットに疎い高齢者向けの「終活ビジネス」だが、公開情報が皆無。

    そして、最悪なのが「2者契約と3者契約問題」。
    えにしの会は、「責任なし」で終わり。(受けれると思った、大丈夫と思った、で)
    取りあえず手を挙げたが、「やっぱり、やめた」だけですので。

    それよりもこれです。
    http://www.jp-life.net/pdf/hozenkanrimeirei.pdf
    保全管理人の能力も疑問ですが、大阪地裁の裁判官も疑問。
    「潰れる⇒助かった⇒やっぱり、潰れる」、悪い葬儀屋に騙されないための
    対策のはずでしたが「終活ビジネスの落とし穴」に。

  • prof様
    >えにしの会は、「責任なし」で終わり。
    ここが引き受けたおかげで、他の有望な選択肢を放棄したというのでなければ
    どうせ潰れるはずだったんだからさ、というロジックなんでしょうかね。
    しかし 不安→安心→絶望
    と振り回された従業員と会員の気持ちを想像すると・・・
    非営利団体のビジネス感覚の無さを非難したいところですが
    無いから非営利団体やってるんだろうし・・・
    いやはや

  • 数年前に「墓地の所管変更」があり、その直前まで「宗教法人飛ばし」(寺飛ばし)の
    話しや相談が度々ありました。
    「宗教法人の名義貸し」で、分院を造り墓地申請をするという「合法なウルトラC」。

    当然ながらトラブルも多く、色々な「紐付き」で造った墓地なので経営破たんを
    すると、次の債権者が「新たに、永代供養料を請求」。
    最初に払った永代供養料は「破綻した経営者の墓地分」であり、新しい墓地は
    「法人が別なので、請求や支払いも別」。(譲渡条件に記載が無ければアウト)
    そのために、墓地は「行政、財団法人、宗教法人にしか認可をしない」との
    考えでしたが、財団法人や宗教法人の破綻が増えて、こちらも同様です。

    墓や納骨堂の収入が「予想を下回り」、こちらもキビシイ状態です。
    大手墓石業者は「都市型納骨堂」に走り、中小の墓石業者は「自らが石碑」に。

  • 公益財団法人を認証したのが、内閣府。
    認証取り消しをしたのが、内閣府。
    内閣府副大臣のパーティー券を購入したのが、取り消された団体。
    マスコミに発覚して、購入代金を返還して「無かった事」にと内閣府副大臣。
    http://mainichi.jp/articles/20160406/k00/00m/040/150000c

    ある意味では、「ヤクザや葬式屋以下の考え方」。

    今も、弁護士等を通さづに「一族、親族の団体との終活契約」を行っている
    組織もあるが、公益財団法人格の認証がないので「二者間の民事問題」で
    終わり。(頭の良い法人は、監督の入る公益法人よりもNPOや一社や一財)
    頭の悪い国や役人と、頭の良い業者、被害者は判断力が低下した老人達。

  • 株を公開して名声と「鐘を撞きたい人」。(有名になりたい、金を集めたい)
    公開などせずに「独占と実をとる人」。(多くの互助会創業家がそうである)

    どちらも正解ですが、私としては後者がお奨め。(ケイマンの口座に貯め込む)

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