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キリスト教徒が読んではいけない本




みなさんは
聖書を「全部」読んだことがありますか。
私は葬儀屋さんというキリスト教関係者と付き合いのある職業であるわけですが、解説書しかよんだことがありません。
旧約・新約どちらか一方を読破したことのある人、というようにハードルを下げても、私の周りには一人もいません。
十字架
世界で最も読まれた書物「聖書」ですが
実は信者以外で完読している人は非常に少ないのではないでしょうか。
そのためピックアップされた特定の箇所のイメージが一人歩きしてしまったところはあるでしょう。
旧約聖書は壮大な民族の物語であり新約聖書はイエスのありがたい言葉がまとめられていると
以前の私はずっと思っていました。

でもそれだけじゃない、ということを暴いたのがこの本。

「バカダークファンタジー」としての聖書入門

 

著者の高学歴+パンクバンド経験ありという経歴のせいなのか
複数の聖書や研究書を徹底的に読み込んでフラットな立場でツッコむべきところに的確にツッコミを入れています。

このブログでも、確かによく読むと聖書ってアレだよね、という立場で書かれた本を紹介したことがあります。
クリスチャンではない人のための、キリスト教を理解するための本

しかしこの本はツッコミの破壊力が違う。

現代人の価値観から見ると旧約聖書の登場人物は神を含めてやってることが無茶苦茶
イエスは何が言いたいのかよくわからない。
パウロにいたってはむしろダメ人間。

ただし聖書批判をしているのかというとそうではなくて
そもそも大量にこれだけの文献を読み込んだという事はキリスト教に対する敬意もあるのだと思うのです。

ただそれは当然信仰とはつながっていなくて、おかしなところを面白がっているわけですが。
私の感想はというと
だからキリスト教はダメ、
ではなくて
こんなに情報手段の発達した現代でもフェイクニュースが生まれるのだから
2,500年前が発祥の伝聞を寄せ集めたらそりゃこんな風になるよね、です。

信者ではないけどキリスト教に興味がある、でも聖書を全部読むのはちょっと、と思っている人には
これ以上ない位の入門書なのではないでしょうか。
それにしても原理主義的なクリスチャンは
どういう理論武装で聖書と折り合いをつけているのかちょっと興味が湧いてきました。

この本を読んだ感想を聞いてみたいです。

この本の著者を糾弾するのか
それとも愛で赦すのか。

(追記)
この本の最大の欠点はKindleで読んだ場合
レイアウトの関係上テキストではなくグラフィックとして処理されているので
しおりは追加できがますがハイライトの機能は使えないこと。
何よりKindleの解像度では読みづらいです。
書籍版の方をおすすめします。











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