エンディング産業展のNHK報道から

葬儀屋さんの夏フェスことエンディング産業展の模様がNHKで扱われていたので
思ったことをつらつらと。

News Up あなたはどんな葬儀を選ぶ? | NHKニュース
News Up あなたはどんな葬儀を選ぶ? | NHKニュース

小さなプレートについたQRコードをスマートフォンで読み取ると、亡くなった人の思い出の写真や経歴などが表示される仕掛け

過去何度か申し上げていますが、やりたいことがあってそれをITで実現するならいいのです。
しかし先にITありきでそれをなんとか葬祭業で使ってみようという発想は必ず失敗します。

このサービスも 、わざわざ墓に行くという「コト」体験によって付加価値をつけているように見えますが 、そもそも自宅で見れるものなのですから、それは特別感ではなくわざわざ面倒くさくしているだけです。

この業界は“隠れた成長産業”とも言われています。

そうですか、私は”おおっぴらに衰退産業”だと思っていますが。

「ロボット導師」と名付けられたこのロボットは、本業がプラスティック加工業の神奈川県のメーカーが出展したものでした。

ロボット導師をこれまで特にとりあげてこなかったのは、どうせ定着しないし、作ったほうもマスコミ対策と考えているはずだから。

若い社員には『もっとまじめに考えろ』と言うのだが、彼らは極めて真剣にロボット導師などのアイデアを提案してくる。社員の自由な発想を尊重し、異業種参入ならではの一般の人の目線に立った新しいサービスを展開していきたい」と意気込んでいました。

字面を読むとプロジェクトX的なのですが
要はユーザー経験全く無いけど、社命なので作ってみた、ってことですね。
通常異業種参入が成功するのは、既存企業が気づかないユーザーの要望を持っている場合。
富士フイルムが化粧品に参入したときには開発スタッフに女性が必ずいたはず。

このチームには「お葬式にお金を使ったことのある人」はいるの?
いたら
全てじぶんで葬儀プラン | 自分で行える葬儀・お葬式の【じぶんで葬儀】
↑これは怖くてできないはず。
とはいえ今回葬儀関係者が集まる場でロボット導師を展示した蛮勇には拍手を送りたいです。

バカって素敵。

シドビシャスが好きな私はそう思います。

畳を縫う機械メーカーは、「死ぬときは畳の上でという声にこたえるとともに、畳の新たな販路を拡大したい」と“棺に敷く畳”を提案していました。

「畳の上で死にたい」ってそういう意味じゃないだろ!




6件のコメント

いろいろな業者様からのお誘いがありつつも
零細企業のお約束といいますか
人手不足の為、行けなかったのですが
良し悪しはありつつも面白そうで
次回は是非参加してみたいものです

本年3月末の公取委の葬儀業界分析でも、死亡者数増加はあるが「売り上げ増には
結びつかず」、互助会と大手専門業者だけが勝ち組と分析をしています。

SNSビジネスでも、参入した者で利益が出ているのは5%程度であり、その他は
±0かマイナスと言われており、ほとんどがマイナス。
儲かっているのはコンサルタントやセミナー、資格等を出している人達だけ。

終活も既に協会が数知れず、資格も数十個はあるのでしょう。
判断力のない高齢者や強欲な人達は、「エンディング業界は右肩上がりなので、
終活の資格を取れば仕事が来て、儲かる」(昔の内職詐欺に似ている)とでも思って
終活何たらセミナーと資格に何十万も出しているのでしょう。
結局、儲かるのは何たら協会と主催者、コンサルタントだけであり、エンディング産業
自体が「バブル」(実体がなく空虚な妄想)に過ぎません。

特に、本業で食えずに「2兆円産業に寄生すれば」と考えている輩は、ほとんどが失敗。
日本の葬儀と産業は「原点回帰」が最も重要であり、パフォーマンス(特にショー的)を
重視すると、「不可逆的現象」に至ります。
色即是空 空即是色 であり、色即是色や空即是空 ではありません。
今のエンディング業界は色ばかりを求めており、色即是色にしか見えません。
世界では「金儲けが上手い」と賞賛はされますが、卑下もされています。

担当?年目 様
私も一度行ってみたいです。

prof様
死亡者増えるから成長産業って言われても、ですよね、
外から見ても、ちょっと考えれば分かるはずなんですが。

葬儀現場の者達が最も肌身で感じるのが、「施行単価の減少」(葬儀の小規模化)。
これを無視して「施行数が増加した」ので有望、成長産業と言われても?

掛け算も出来ないのかと思います。
施行数nが増加しても、施行額Kの減少が大きければマイナス成長であり、人件費や
固定経費等を考えると、「利益の薄い仕事が増加」は誰が見ても明確なはずですが。
http://www.jftc.go.jp/houdou/pressrelease/h29/mar/170322_2.html

これらは霞ヶ関でも気が付いているのですが、マスコミやブローカー達は作為的に
情報操作をして民を陽動しています。(昔の大本営発表と代わらない)
そもそも、日本の葬儀業界団体が大政翼賛会的な部分も否定が出来ないために、
プラス材料だけをトリアージする帰来はありますが、「葬儀業界はオイシイ」等の
誤情報が流布される度に、他業種参入や新ビジネス立ち上げで既存業者には負荷が。

私は余計な事に煩わされて時間や労力を無駄にしたくないので、「狷介孤高」を決めて
いますが、玉石混交の情報下での「主観的船頭が多い状態」は致命的です。
愚連ばかりで孤高がいないのも、日本の葬儀業界がビジネス(金儲け)は上手いが、
バックボーンがなく軽薄であると評価される所以です。

一人前にするのには10年、教育者や指導者にするのには更に10年が必要です。
企業も「人を育てることの重要性」に気が付いて、「稼ぐ社員速成」からの脱皮を
しなければ、次の世代は更に厳しい窮地が待っています。

prof様
>他業種参入や新ビジネス立ち上げで既存業者には負荷が。
そうなんです。
これがうっとうしい。

コメントを残す