お客様に言われてうれしかった一言はたくさんあります。
私に限らず葬儀屋さんは、
「お客様のその一言が聞きたいがために、つらい状況でも耐えていける」
という部分が絶対あると思うのです。
そんなうれしかった一言について。
「あなた、この仕事向いてるよ」
たしか入社半年過ぎのころです。
本当にこの仕事やっていけるのだろうかとすごく悩んでいた頃、
先輩の手を離れて初めて一人で担当したお客様から、こう言われました。
言葉にするとよくある内容ですが、
言われたタイミングが良かった。
そのころはまだまだチンピラテイストの残っている社風で
(いまでもそんな葬儀社は多いと思いますが)
式中に先輩に殴られたこともあります。
まだ体系的な新人育成システムもなく、
ほったらかしで日々怒られ続け・・・
多分、一部の先輩から否定され続けたせいだと思うのですが、
ある朝、歯を磨いているとき、今私は歯を磨いているがこれは正しいのか、
玄関で靴のひもを結ぶとき、今靴のひもを結んでいるのは正しいのか、
という風に自分のしていることに全く確信が持てなくなるときがありました。
今にして思えば危険な兆候です。
そんな時期に言われたからすごくうれしかった。
最初の成功体験がすべてを決めるということがありますよね。
今でもそのお客さんにはすごく感謝しています。
でも今の自分から見ると、クオリティの低い仕事だったんですよね。
そのときは「ありがとうございます」って言うのが精一杯で。
今なら、ほほえみながら答えられます。
「ええ、向いているんです」(^^;)
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