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リクナビで「くらしの友」さんが「アーバンフューネス」さんを批判している件




リクナビ(日本最大級の就活サイト)のページで大手互助会くらしの友さんがベンチャー系葬儀社のアーバンフューネスさんのことを批判しているのを発見。
このブログが葬儀業界関係者に読まれていることを承知の上で、焚きつけてみました・・・というのはウソでこの事件に乗っかかって、葬祭業を志している方に私の考えを伝えます。

くらしの友さんの若手女性社員のコメント

大学3年の夏休み、葬儀会社のインターンに参加したのですが
そこはオリジナルの式を執り行うベンチャー企業で
取り組み自体はよかったものの、労働時間がとても長く…
「大丈夫かな」と心配になりました。

せっかく勤める会社だから無理なく長く働き続けたい。
そんな思いで就活していた時に巡り合ったのが『くらしの友』でした。
会社説明会に参加し、いろんな先輩に会う中で
「分業制」「時差出勤制」「時短勤務」などを知り、「ここなら」と思い入社を決めました。
実際、仕事を始めてから勤務シフトのことで辛いと感じたことはありません。
定時で帰る日も多いですし、土日にも休むことも可能です。
これからも末永く働いていきたいですね。

はっきりとアーバンフューネスさんの名前は出していないのですが、この方は2013年の入社なのでそれ以前にインターン募集やっていたベンチャー葬儀社ってアーバンフューネスさんだけでしたよね。

もちろんこの女性スタッフはこれを本心から就活生に言いたいわけではなく、会社に言わされているのでしょう。
その真偽は断定できませんが、少なくとも就職サイトで、作為的な発言を社員にさせるのは稚拙かと。
全くの想像ですが、くらしの友さんの内定を蹴った学生を問い詰めたらアーバンフューネスさんの名前が出るという事態が、ここ数年あったのではないでしょうか。

さてここからは、賛否両論がでるであろう、私(葬儀屋さん歴20年以上の老害)の意見です。

他社の採用戦略の話なので、余計なお世話なのですが、くらしの友さんはこういう人材を集めたいのでしょうか。
それともこれをウリにしないと人が集まらない時代なんでしょうか。

もし彼女が本気でこのように思っていて、私が採用の面接官ならこの女性を採用しません

キャリア志向だけでなく結婚や出産のライフプランの選択肢をそろえた葬儀社を選ぶのは良いと思います。
というか必須です。
葬儀社は男尊女卑のところが多いのですが、そういうところは今後やっていけないはずです。Y社とかT祭典とか。
過去の記事にも書きましたが、会社訪問で見るべきポイントの一つは新卒で女性を採用していて、かつ生存率が高め(3年で7割)かどうか。

そんな葬儀社を選ぶべきです。
大体そういうところは女性のキャリアパスがしっかりしています。

ただしそれは仕事が厳しくないということを意味しません。
特に最初の三年は食べる時間と寝る時間以外はいつも葬儀のことを考えている、というくらいの気概を持つべきです。

葬儀社に就職したい!人のためのノウハウ  | 考える葬儀屋さんのブログ
この記事でも書きましたが、最初の三年の投資が後で効いてきます。
成果が出る出でないは置いといても、最初からアクセル踏み込めない奴は5年経っても10年経ってもアクセルを踏みません。
精神論だけではなく投資とリターンの観点からも、最初からギリギリまでアクセルを踏み込むことは重要なのです。

「分業制」「時差出勤制」「時短勤務」などを知り、「ここなら」と思い入社を決めました。

葬祭業に就く前からこんなことを考えている人は適正に欠けると思います。

参考までにこの記事を挙げておきます。
新卒の人気企業ランキング見て思うこと(わかってなくて入社するのは不幸) | More Access! More Fun!
仕事を選ぶ際、金か時間かやりがいか、どれに優先順位を置くかが重要という話です。

簡単です。
君が重要なのはこのみっつのうちのどれかね?順番つけなさい。です
1 高い給料
2 自由な時間
3 やりがい

この優先順位を付けさせる。これだけで適正のある業界が分かるのです。

葬祭業は やりがい>>>>>高い給料>自由な時間 です。
それぞれトレードオフなので、全部手に入れるというわけにはいきません。

葬儀屋さんの勤務時間は葬送文化・施設の都合・人の死(24時間いつでも)など外的要因で決まることが多いので、生産性を高めても拘束時間はそうそう変わりません。
仮に生産性を高めて空き時間ができても、その空き時間埋めるように、パンク寸前まで葬儀を受注し続けるのです。

「私は17時の定時に帰りたいので、お通夜は他のスタッフに引き継ぎますね」
「(再び不幸事が起こって)担当として御指名いただきましたが、その日はお休みなので行けません」
と、何の引っかかりもなく言える人は、別に葬儀屋で働かなくてもいいと思います。

もし医者や消防士や映画制作者を志す若者が、週40時間定時でしか働きたくないと言ったら、「いや、別にその仕事やらんでもええのとちゃうの?」ってなりませんかね?
遺族もそんな人に自分の大切な肉親の葬儀を依頼したいと思わないでしょう。

昭和のプロ野球のピッチャーのように、いつ声がかかっても先発完投したいというのが、スペシャリストであろうとする葬儀屋の本能だと思うのです。
確かに年月が経って家庭を持って、自分の志と家族愛と現実の折り合いをその人なりにつける必要はでてきますが、それはもっと後の話。

日本社会全体で労働環境を改善しようとしている状況にもかかわらず、最近葬儀業界が一段とブラック化しています。
誤解のないように言っておきますが、やりがい詐欺の状態で潰れるまで負荷をかけ続けてスタッフを使い捨てる一部の葬儀屋のやり方には絶対反対です。

ただ葬祭業を志す以上は、食べる時間も寝る時間も仕事のためにある、それくらいの気概を持っている人材でないと結局長く働けないということを言いたいのです。

葬儀業界に入ろうとしている皆さんは覚悟を持って入ってきてください.
そしてその覚悟がきっと報われる仕事であることを保証します。

(追記)
東洋経済で自衛隊初の特殊部隊創設者伊藤 祐靖氏が連載をしているのですが
今週号に「特殊部隊隊員とサラーリーマンを分けるのは私生活を犠牲にできる覚悟があるかどうか」という主旨の記述がありました。
そう、これが言いたかったのです。

(さらに追記)
この記事は、掲載されていたくらしの友さんのスタッフを非難するものではありません。

あと↓こちらのページを読んで思ったのですが
株式会社くらしの友の採用情報(初任給/従業員/福利厚生)|リクナビ2019

当社では、その日に担当する式に合わせて出勤時間を調整する時差出勤制度や、1ヶ月の勤務シフト制を導入していますので

この理由で

葬儀に関する仕事なので急な対応を求められることもありますが、勤務時間が予定より長引くことや、休日出勤はほとんどありません。

これが可能なのでしょうか?

くらしの友にお勤めの方、この記事お読みでしたら是非教えていただけないでしょうか?











4 件のコメント

  • お久しぶりですm(_ _”m)
    やりがい>>>>>高い給料>自由な時間 これは私の会社 XX製薬でも同じでした。
    葬儀業界より甘いのですが、情報システム部にいたころは、トラブルで日曜の午後に、会社に呼び出されてから72時間労働で水曜の午後に帰宅しました。月間残業時間265hをマークしたのも同じ年です。
    『くらしの友』ホームページを拝見しました。
    首都圏に展開する割に直営斎場は、千葉0、埼玉1、栃木1、群馬・茨城0でしたね。
    千葉の船橋と習志野と鎌ヶ谷と八千代を見ると、予想通り馬込斎場(火葬場15基)になっていました。
    千葉市で見ると千葉市斎場(火葬場16基)になっていました。
    従業員約1431名もいると、儀典でも完全なシフトで済むのでしょうかね~~~
    『くらしの友』さんのカキコがございますようにm(_ _)m

  • 従業員数が多ければ、時差出勤と1ヶ月変形労働時間制で何とかなるのではないでしょうか。
    うちも代休は相当ありますが休日出勤はまずないですね。
    有休取得率は部署により15%~95%です。

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