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葬儀業界におけるマスコミ報道とメディアリテラシー 3




このブログでも以前批判した葬儀ライターがまたやらかしました(T_T)

(参照ページ:葬儀業界におけるマスコミ報道とメディアリテラシー 2

プレジデント2010 1.4号の97ページです。

今週号は「病院、介護、葬式、墓」特集です。
そこでこのライターは、自由葬(無宗教葬)に関してこう述べています。

最後のハードルは菩提寺の存在である。

従来の葬儀の中心であった読経などの宗教色を無くしてしまうのだから
親戚に承諾してもらったとしても代々つきあいのある菩提寺がある場合は
理解を得られず関係が悪化してしまう可能性がある。

最悪納骨を断られてしまう事態も考えられるのだ。

そうなった場合、既に納骨されている先祖の遺骨の移動や新しい墓地購入などで、
数百万円の出費となってしまう。

そうならないための対処法としては、葬式が終わったあとで菩提寺に連絡し

「○日に父が亡くなりましたので、事情により荼毘(火葬)にのみ付しております。
つきましては手厚く法要を営みたいのですが」

とだけ伝えておけば、多少のお小言は頂戴するかも知れないが、何とか問題なく進められる可能性が高い。

(太字は筆者)

ある程度経験を積んだ葬儀屋さんがこの文章を読んだら、
唖然(あぜん)とするのではないでしょうか。

菩提寺っていうのは、真っ先に連絡をしても、
火葬場と式場の空き状況を口にしただけで、
「勝手に葬儀の日取りを決めるな」
と怒り出す人種なのです。
(もちろん全員がそうではないですが、葬儀屋さんはそのリスクを常に考えます)

だから遺族からお寺に、第一報を入れてもらう際、何度も念を押して、
「お寺様の都合の悪い日だけ、まず聞いてください。
この日にお葬式がしたいという言い方は失礼になるので、おっしゃらないでください」
とお願いしています。
それくらい菩提寺の取り扱い方はデリケートなんです。

「多少のお小言は頂戴するかも知れないが、何とか問題なく進められる可能性が高い。」
なんて、何を根拠に言っているのでしょうか?

何か統計的なデータでも?

(以前「火葬場などでチンピラのような歩き方をしている葬儀担当者の名札を見れば、大概は互助会の社員だ。」という文章を書いたことからも分かるとおり、この人の根拠のない文章を書くクセは相変わらずのようです。)

もし仮にこの記事を真に受けた読者がこの通りのことをして、
菩提寺の逆鱗(げきりん)に触れてしまい
「故人が成仏できない」やら「菩提寺に確認しなかった葬儀屋をつれて来い!」
と言われることになったら、どう責任をとるつもりなのでしょうか。
「可能性が高い」と言ってはいるが絶対成功するとは言ってはいない、
とでも居直るのでしょうか?

知識が不十分な読者に対し、
取り返しのつかないことに挑戦させるような文章は慎むべきです。

さて
プレジデントさんに対して今後の提案です。

過去の謝罪文を載せなければいけなかった事例(葬儀業界におけるマスコミ報道とメディアリテラシー 2)を含め、
彼女の文章は時折適切さを欠いていると思います。

だからプレジデント編集部は
彼女を使わず、他のライターに書かせる
もしくは
他に文章を書く人材がいないというなら、
せめて原稿のチェックをちゃんとした葬儀社の人間にしてもらうべき

だと思います。

いかがでしょうか?











2 件のコメント

  • 昔の記事も楽しく読めるブログですね。いっそ本を出してみてはいかがですか?(無理なのかなぁ)

    最近はお客様が後でお寺に言う…といった感じの火葬のみを依頼されるケースが有ります。
    そこで「いや、逆に先にそれが可能かどうかをお寺に確認してからしたほうがいいですよ?」と問うと

    曖昧な答え…  おそらく後でお寺に行ったりはしないのだと思います。世間体で仰ってるようですね。

    このひとつ前に記事にコメントしてる自分の存在、コメント内容をすっかり忘れています(笑

  • かかし様、
    >いっそ本を出してみてはいかがですか?
    そうですね、たしかに葬儀に興味のある層には
    ネットより書籍の方が伝わりやすいですし。

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