葬儀ライター 市川愛の問題記事

葬儀ライター 市川愛の記事の間違いを指摘します。

プレジデントが謝罪した記事

プレジデント50+(フィフティプラス)という雑誌があります。
プレジデント社が定年前後の世代をターゲットに出版している雑誌です。

その2009.1.15月号の編集後記に謝罪文が掲載されました。
女性葬儀ライター市川愛の書いた2008.7.16号の互助会の記事に関する内容についてです。
文末は「互助会関係者各位に深くお詫びいたします。」で結ばれていました。

プレジデント50+(フィフティプラス)2008.7.16号からその記事の
おそらくこの部分がダメ
と思われる箇所を抜粋してみます。

(引用開始)

最低100万円は追加料金が発生する騙し討ちのシステム

まず互助会の台所事情。
これが見事に火の車のようなのだ。
会員数を増やすため、客寄せの豪華な会館をいくつも建設、
勧誘にも多額の経費を使うため、プールしてあるはずの積立金が底をつき、
「返すお金もない」というのが現状なのかもしれない。

「一口入っておけばダダで葬儀ができる」といった
嘘のセールストークで販売しているのだ

互助会の葬儀担当者の質の低さも目に余る。
私の知る限り、火葬場などでチンピラのような歩き方をしている葬儀担当者の名札を見れば、大概は互助会の社員だ。
会員相手の葬儀しか行っていないため、質やサービスの善し悪しを比べて研究したり、向上しようとする気概もない。

・このように、互助会の実態は通常の消費生活と比べると非常識ともいえる内容なのだ。

・葬儀の総額を考えれば、やはり互助会の葬儀は割高。

いやー飛ばしてんなぁ(^^;)

>編し討ちのシステム
>嘘のセー ルストークで販売しているのだ
>質やサービスの善し悪しを比べて研究したり、向上しようとする気概もない。
>やはり互助会の葬儀は割高

言い切ってますね。根拠や証拠も示さずに。

今度は一転して
>火の車のようなのだ。
>「返すお金もない」というのが現状なのかもしれない。
芸能ゴシップ記事のような変な日本語だし。

>火葬場などでチンピラのような歩き方をしている葬儀担当者の名札を見れば、
大概は互助会の社員だ。

これにいたっては、メチャクチャですね。

>非常識ともいえる内容なのだ。

ってあんたの文章の方がよっぽど非常識だよ(^^;)

そりゃ互助会側から抗議があったであろうことは想像に難くないです。

実はこのライターの別の記事に関してこのブログで批判したことがあります。

その文章の最後を、
反論があるなら受け付けます、
という内容で閉めました。

しかし彼女が取った行動は、
具体的な理由を示さず、直接ライブドアさんに私の記事の全文削除を要求する
ものでした。

ライブドアさんからその話を聞いた私は
「反論されるのはもちろん結構だし、誤りがあれば削除するが、具体的な理由を示さず全文削除とはおかしい」
と伝えました。

その後、彼女はその反論をライブドアさんには送り、私に対してその反論を公開することは認めず、私の記事の全文削除を要求し続けました。

しょうがないので、反論を第三者に公開しないという相手の要求(これもひどい条件ですが)を飲み、その反論を読みましたが・・・

そりゃ、公開できないよな、と思いました。
少なくとも私の書いたことに正面から反論することができない(だから、具体的な理由を示さず全文削除を要求した)のだと理解しました。
約束により、反論の内容に触れられないのが残念です。

しかし最も重要な問題は反論の内容ではなく、
文章を書いて報酬を得ている人間が、
自分にとって気に入らないことを書かれたという理由で
相手の文章を抹殺しようとしたことです。

もの書きとしてどういう神経をしているのでしょうか。

この段階で
・相手側に議論に応じる気が無い
・間に立っているライブドアの担当者さんが困っている
(相手から私に直接のコンタクトは一度もありませんでした)
・あー、この忙しいのに(>_<)
という理由で
仕方なく記事の全文削除に応じました。

さて以上が私と彼女の顛末ですが
今回は彼女のことが主題ではありません。

プレジデント社の出す雑誌で定年前後の世代をターゲットにしてるってことは
世間を知っていて地位も教養のある購買層に向けた雑誌なわけですよね。

ということは、編集者の方もそれなりの方だと思うのです。

それなのに、なんでこんな記事を通しちゃったんだろう???

もし
「消費者金融の従業員はチンピラのよう」
なんて原稿が上がってきたら編集の段階で100%止めるでしょうに。

去年の話だしもう謝っているので、
この雑誌を別に非難しているわけではありません。
(まあ上記の記事を書いた人を使い続けているのは個人的に不可解ですが)

知識層にすら(知識層だから?)葬儀屋ってまだこの程度に見られてんだなぁ
ってちょっと悲しい気持ちになったという話です。

互助会に対して謝罪してますけど、
根っこには全ての葬儀屋に対する偏見があるから
こういう一方的な記事が通ったんだと思います。

この状況は葬儀業界の先人の方々の負の遺産でもあります。
我々の以降の世代が返済に努めます。

続報

 

また葬儀ライター市川愛ががまた間違った記事を書いているので続報です。

プレジデント2010 1.4号の97ページです。

今週号は「病院、介護、葬式、墓」特集です。
そこでこのライターは、自由葬(無宗教葬)に関してこう述べています。

最後のハードルは菩提寺の存在である。

従来の葬儀の中心であった読経などの宗教色を無くしてしまうのだから
親戚に承諾してもらったとしても代々つきあいのある菩提寺がある場合は
理解を得られず関係が悪化してしまう可能性がある。

最悪納骨を断られてしまう事態も考えられるのだ。

そうなった場合、既に納骨されている先祖の遺骨の移動や新しい墓地購入などで、
数百万円の出費となってしまう。

そうならないための対処法としては、葬式が終わったあとで菩提寺に連絡し

「○日に父が亡くなりましたので、事情により荼毘(火葬)にのみ付しております。
つきましては手厚く法要を営みたいのですが」

とだけ伝えておけば、多少のお小言は頂戴するかも知れないが、何とか問題なく進められる可能性が高い。

(太字は筆者)

ある程度経験を積んだ葬儀屋さんがこの文章を読んだら、
唖然(あぜん)とするのではないでしょうか。

菩提寺っていうのは、真っ先に連絡をしても、
火葬場と式場の空き状況を口にしただけで、
「勝手に葬儀の日取りを決めるな」
と怒り出す人種なのです。
(もちろん全員がそうではないですが、葬儀屋さんはそのリスクを常に考えます)

だから遺族からお寺に、第一報を入れてもらう際、何度も念を押して、
「お寺様の都合の悪い日だけ、まず聞いてください。
この日にお葬式がしたいという言い方は失礼になるので、おっしゃらないでください」
とお願いしています。
それくらい菩提寺の取り扱い方はデリケートなんです。

「多少のお小言は頂戴するかも知れないが、何とか問題なく進められる可能性が高い。」
なんて、何を根拠に言っているのでしょうか?

何か統計的なデータでも?

前述した「火葬場などでチンピラのような歩き方をしている葬儀担当者の名札を見れば、大概は互助会の社員だ。」という文章を書いたことからも分かるとおり、この人の根拠のない文章を書くクセは相変わらずのようです。

もし仮にこの記事を真に受けた読者がこの通りのことをして、
菩提寺の逆鱗(げきりん)に触れてしまい
「故人が成仏できない」やら「菩提寺に確認しなかった葬儀屋をつれて来い!」
と言われることになったら、どう責任をとるつもりなのでしょうか。
「可能性が高い」と言ってはいるが絶対成功するとは言ってはいない、
とでも居直るのでしょうか?

知識が不十分な読者に対し、
取り返しのつかないことに挑戦させるような文章は慎むべきです。

さて
プレジデントさんに対して今後の提案です。

過去の謝罪文を載せなければいけなかった事例を含め、
彼女は葬儀の知識が不足しています。

プレジデント編集部は
彼女を使わず、他のライターに書かせる
もしくは
他に文章を書く人材がいないというなら、
せめて原稿のチェックをちゃんとした葬儀社の人間にしてもらうべき

だと思います。

いかがでしょうか?




4件のコメント

私は互助会出身で今は専門葬儀社勤務です。
互助会の実態を知る者としては、互助会も千差万別。
中には悪徳業者も生き残っているでしょう。
しかし総じて見ると、営利企業として問題の無い範囲で活動しているところが大半です。
従業員の立ち居振舞いや接客については、互助会の方が余程しっかりと教育されています。
しかし会員獲得チーム、葬儀施行チームともにノルマ管理が厳しいので、常にクレームの危険性は孕んでいます。
いずれにしても、浅い取材で御託を並べる「じゃーなりすと」のモラルの方が問われるべきでしょうね。

都内葬儀社員様、いつもコメントありがとうございます。
たしかに互助会のシステムには賛否あると思いますが
葬儀担当者のクオリティが低いとする論理的な意見はあまり無いんですよね。
ポジショントーク(専門葬儀社のネガティブキャンペーン)が多すぎて。

130万円というありきたりな数字では番組にならない
230くらいはやってくれないと、批判や驚きの絵がとれないって印象です。

互助会については一昔前はそのような人も居たかもしれませんが、今は教育された人が多いですよね。
企業なんで慈善事業は出来ないしやっぱり売り上げは上げて行きたい。許される範囲で…。

かかし様、
同感です。
ただ互助会のシステムが疲弊感も感じます。
短期保険など次の一手が見つかるか、
ですね。

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