葬儀のお花(供花・生花)の効果的で正しい送り方を葬儀屋さんが教えます




葬儀のお花(供花・生花)の安くて効果的な送り方を葬儀屋さんが教えます。

葬儀にお花を送りたくてお急ぎの方は
こちら↓からお読みください。
供花の注文方法>

葬式のお花の送り方に関する記事はたくさんありますが
遺族に対するアピール度という観点で葬儀の現場で働く葬儀屋さんの立場からアドバイス申し上げたいと思います。

実際に供花をお供えする方の参考になれば幸いです。

供花6

供花の読み方

「供花」の読み方は「きょうか」です。
平安時代の和歌などでは、供花もしくは供華と書いて「くげ」と読まれていたそうですが、現代では「きょうか」と読まないと通じません。

「共花」と書かれているのを見たことがありますが、これは間違い

生花の読み方

また生花の読み方は「せいか」・・・って当たり前だと思っていたのですが、意外と検索で調べている人がいるようです。
確かに「いけばな」「しょうか」「なまばな」という読み方もあります。
ただこれらの読み方は華道をされる方の間で使われることが多く、
葬儀ではほぼ「せいか」という読み方で通じます。
お葬式の現場では生花も供花も、同じ意味で使われます。

また地域によっては供花を弔花(ちょうか)と言うところもあるそうです。

供花・生花の数え方

供花・生花の数え方ですが、
1基(いっき)、2基(にき)と数えます。
また2基のことを「1対(つい)」と数えることもあります。
地域によっては 2基=1対 出すことが基本の場合もあります。
そのため起こりがちなミスは
1対で供花を頼んだつもりが、1基と認識されてしまった、という場合です。
そのため1対で頼みたい場合は「2基」という表現を使った方が、間違いが少ないです。

供花とは何か

まず葬儀のお花、つまり供花とは何か
というお話しです。

一般に「供花」とは
「仏または死者に花を供えること。また、その花。」
のことを指します。

お供えされたお花は、お葬式の祭壇の両側に置かれることが多いです。

地方や宗派によっては花ではなくという葉っぱの付いた枝を飾ることがあります。
(特に関西地方は樒を飾るケースが多いです。また日蓮正宗や創価学会、神道でも使う場合があります。
毒性があるので古代は動物から遺体を守る効果があったため使われるようになった、という説があります。)

あとたまに混同する方がいらっしゃるのですが
「献花(けんか)」は無宗教葬などで祭壇に備える一輪の花のこと
「花輪(はなわ)」は開店したお店の軒先に飾られているやつのお葬式版です。

ウィキペディアより
写真左上に写っている札を立てた花が供花

お花は送った方が良いのか

次に
訃報(どなたかが亡くなったという連絡)を受けてから
そもそもお花は出した方が良いのか
という問題を考えてみましょう。

もちろん、供花を出さないより出した方が
弔意(故人の死をいたむ気持ち)が伝わります、以上、と言いたいところなのですが
ネットで供花についてお調べになっていらっしゃるということは、つまりこうことですよね。
きれいな言い方をすれば「お悔やみの気持ちを伝えたい」
ちょっと下世話な言い方をすると、
遺族へのアピールを効果的に行いたい
ということですよね。

弔電(お悔やみ電報)は原則お葬式に参列できない方が出されることが多いのですが、
供花は、参列するしないにかかわらず出すことができます。

「参列する」、と(遠方にいる等の正当な理由で)「参列できない」というふうにカテゴリーを分けて
遺族へのアピール度を一覧にしてみました。
順位
前提条件としては
・参列者と遺族との距離感としては知人、同僚、ご近所くらいのお付き合いイメージ
です。

また下記の3つの点を順位の根拠としました。
1.葬儀現場において(実際に送られた供花を見た)遺族のリアクション
2.上記のお付き合いの度合いでは香典の平均額は5,000円ほどであり、
葬儀で送られる生花の平均額は15,000円ほど(地域差あり)であり、
それを遺族は知る立場にある
3.誰が参列してくれたか、誰からお花や香典をいくらもらったかは、
ずっと遺族側の記録に残る

以上の内容から
付き合い度合い、予算、アピールしたい度を総合的に考えて
お葬式に供花を出す出さないをお決めになると良いでしょう。

供花はお通夜までに届けましょう

供花を届けるのは、お通夜が始まるまでに完了するようにしましょう。
どうしても間に合いそうにないなら、翌日のお葬式が始まるまでに間に合わせるようにしましょう。
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供花の注文方法

さてお花を出すと決めたら
供花の手配・注文方法についてです。
方法は3つあります。

A.ネットで申し込む
B.お葬式を執り行っている葬儀屋さんに直接頼む
C.近所の花屋さんに頼む

A.インターネットで供花を申し込む

インターネットで申し込む方法のメリットは以下の2つ。
時間を気にせず申し込める
後述しますが、葬儀屋さんや花屋さん経由の申込みの場合、申込時間が日中であることが多いです。インターネット申込みなら24時間申込みが可能です。
カード払いもできる
葬儀屋さんや花屋さん経由の申込みの場合、店舗での現金払いや銀行振込のケースが多いです。インターネット申込みは原則カード払いが可能です。

デメリットは
×ネット上でのやりとりになるので申込先が信用できるか不安が残る
ということです。

葬儀情報を扱っているサイト内では、葬儀の供花注文を受け付けているところもあります。
しかし注文を受けるだけで、あとは花屋さんに丸投げというサイトが多いようです。
その際にサイト側は紹介手数料を受け取るため、消費者にとって割高になっている可能性があります。
以上のことから信頼感とお得感が薄いという印象です。

(追記:信頼性が高いと思われる、供花配達サービスを見つけました。
VERY CARDというネット系弔電配達業者です。
佐川急便の子会社ということで信頼性に関しては問題ないと思います。
弔電などの配達業務のついでに供花を届けることによって無駄なコストを省いているようです。
また供花と一緒に弔電を送りたい、という方も供花と弔電を同時に申し込めて便利です。

VERYCARDへの供花の申込みはこちら
VERY CARDの供花申込み

スマホでの供花の申込み方法は、弔電の申込み方と基本は同じなので、この記事を参考にしてください→スマホで弔電(お悔やみ電報)を申し込んでみた<VERYCARD編>

B.葬儀屋さんに供花を申し込む

次にそのお葬式を執り行っている葬儀屋さんに供花を申し込む方法です。

この方法のメリットは
時間ギリギリでも間に合うことが多い
気の利いた葬儀屋さんなら現地に予備の供花を用意しています。
そのため開式2時間前というような状況でも間に合う場合があります。
他の人と同じお花にしてくれる。
自分の贈った花だけ巨大なものにしたいとか、派手にするという悪目立ちしたい人は別ですが
普通は、他の供花と統一感を出したいものだと思います。
葬儀屋さんはそのあたりを心得ていますので、周囲と一体感のある同じお花にしてくれます。

デメリットは

×注文が面倒

まず葬儀屋さんの連絡先を確認しなければなりません。式場が葬儀社の運営している葬儀会館なら式場の連絡先イコール葬儀社の電話番号です。しかし公営の式場となると、葬儀屋さんの連絡先を調べる作業が必要です。遺族に問い合わせるのもなかなか気が引けます。

やっと葬儀屋さんの連絡先を突き止めても、次に注文をファックスでしろと言われます。
葬儀屋さんは零細企業が多く、ITにも弱いせいで、ネット受注システムを構築できていません。
そのためファックスで受注している葬儀社が圧倒的に多いのです。

とはいえファックスを持っていない人も多いでしょうし、持っていたとしても申込書をいちいち手書きで書くのも面倒。
そのため口頭で発注する人も多いのですが、文字の間違いがないか送り主がチェックできないので不安が残ります。

C.花屋さんに供花を申し込む

最後に近所の花屋さんに供花を申し込む方法についてです。

たとえ葬儀式場が遠方でも
今は花キューピットなどの全国の花屋さんのネットワークを使って
依頼したのと同じ生花を日本中ほとんどどこでも届けてくれます。
この方法のメリットは
自分の裁量で、送る生花の種類や金額を好きなように指定できる
ことでしょう。

デメリットは
×ある程度時間に余裕が必要
お通夜に間に合わせるなら当日の朝くらいに注文しないと、危ないです。

×持ち込みを断られる
それから葬儀屋さんが運営する葬儀式場によっては、
外部の花屋さんが生花を持ち込むことを禁止しているケースがよくあります。
事前に確認した方が無難です。

以上供花の申込み方法を述べてきました。

総合的にはBの葬儀屋さんにファックスで申し込む方法が良いと思います。
<新しいサービスが見つかったので追記:
・この記事を読んでいる方はインターネットが使える
・(当たり前ですが)日頃 供花の注文に慣れていない
ことを考えるとAのインターネットで申し込む方法で紹介したVERY CARDさんのような弔電業社が行っている供花配達サービスを利用するのがおすすめです

ちなみに普通の供花(スタンドタイプ)と籠花と呼ばれる直置きタイプの2種類がありますが、普通の供花(スタンドタイプ)で申し込んでください。
スタンドタイプはフレームを外せば直置きタイプとして飾ることが可能なので、現地の葬儀屋さんの判断に任せることが可能になります。

また供花代(供花料とも言います)つまり供花の金額の相場ですが、都市部では15,000円+消費税の価格帯が一番多いです。
↓このタイプです。



後述しますがお札の名前に特殊な文字が使われている場合は
Bの葬儀屋さんにファックスで申し込む方法が良いと思います。>

供花の色や種類

先程述べたように、供花の大きさや色やデザインはみんな統一したものにするのが原則なので、現地の葬儀屋さんが遺族と相談の上、調整します。
そのため送る方はどれにしようかあれこれ考える必要はありません。

参考までに都市部の現状を述べますと、
日本の葬儀の8割は仏式ですが、都市部では白木の祭壇は人気がなく、仏式の祭壇の7割は花でできた祭壇です。
ですから、供花も菊は1割なくて、ほとんどが洋風のお花です。
(この傾向のため菊を栽培する農家が減っているとの新聞報道がありました。)

色も白だけではなく、ピンクやブルーなど色を混ぜることが多いです。
在庫があれば、気を利かせた葬儀屋さんが故人が好きだった花材をつかうこともあります。

最近プリザーブドフラワー(腐らない加工をした花)の供花も見かけますが、お葬式に送るのには不向きです。
自宅の霊前に飾ってもらうために送るのなら良いと思います。

お花に添えるお札(名札)の表記

次にお花に添えるお札の話です。
基本的にその供花が誰から送られたものなのか、
周囲に分るようにしておかねばなりません。

A.のインターネット申込の場合は入力欄の指示に従って入力してください。

B.葬儀屋さんに依頼する場合は、
お花に添えるお札に書く自分の名前を伝える必要があります。
この場合、前述したように基本的にFAXでやりとりするケースが多いと思います。
ファックスを持っていなかったり外出中の依頼なら電話で依頼せざるを得ませんが、やっぱり誤字脱字が怖いですよね。
葬儀屋さんから代表メールアドレスを聞いてスマホで送る
という方法もアリかと思います。
それだったら最初からインターネットで申し込んだ方が早いってことになりますが、残念ながらそこまでIT化されている葬儀屋さんは多くありません。

親族が出す場合

「喪主」「子供一同」「兄弟一同」「孫一同」「親族一同」というように続柄を書きます。
ただ兄弟が一人だけ、孫が一人だけ、というような場合は個人名で出す場合もあります。

個人で出す場合

個人で出すなら名札の表記に関して難しいことはありません。そのままご自分の名前で出してください。
友人と一緒に連名で出すことも可能です。ただ当然のことながら名前が増えるとお札の文字が小さくなって見づらくなるので、2~3名が限度でしょう。

会社で出す場合

会社としてだすのなら会社名+役職+代表者名で表記することが多いです。
一礼を挙げると「田中商事 代表取締役社長 田中宏」という表記になります。

組織で出す場合

サークルなど組織なら「~一同」と付ける場合が多いです。
「世田谷高校 46期卒業生一同」や「囲碁クラブ 一同」という表記になります。

外国人の場合

外資系会社で、送り主が外国人の方のケースが増えてきました。
供花の札は基本縦書き表記なので、外国人の方はカタカナ表記にする方が多いです。

喪主の供花は必要なのか

あと余談を一つ。
喪主は「喪主」という札を出すのが当然だと私は思っていました。
ところが地方によっては、供花は故人に対してではなく遺族に送るものという考えのため
喪主は供花を出さないところもあるようです。

このように地方によって微妙にルールや慣習がことなるので
この記事の内容はあくまで一般論だと思ってください。

供花代の支払い方法について

さて最後は申し込んだ供花の支払いはどうするか、
ということです。

結論としては申込先の指示に従うのが一番無難です。
葬儀の受付で支払うと言う慣習の所も多いですし、
大規模葬や社葬の時などは後日銀行から振り込むのがスマートな場合があります。
インターネット申込の場合はカード払いですね。

複数の選択肢がある場合は、葬儀の受付で支払うという方法だけは避けた方が無難です。
混雑している状況で、お金を受け渡しをするのは、数え間違いが起きやすいです。
見た目もスマートではありません。

 

供花1

供花に挿すお札の飾り方

次に送った供花に挿すお札の飾り方についてです。
これは別に送る方が決めるのではなく受け取った遺族側が決めることなのですが
参考までに記します。

方法としては
1お花に直接送り主の名前を書いた札を立てておく方法(立て札方式)と
供花・供物右側
2お札は直接花には挿さず、
お札だけをずらっと式場入口や祭壇脇に飾る方法(芳名板方式)
芳名板
があります。

立て札方式のメリット・デメリット

1のお花に直接送り主の名前を書いた札を立てておく方法の
メリットはこの花は誰々さんが送ったもの、とはっきり分かること。

デメリットは並べる順番、つまり序列を考えなければいかけないことです。

ちなみに 序列の付け方は血縁者→付き合い先の順番であることが多いです。
そして
下側よりも上側が上位、外側より内側が上位、祭壇向かって左より右が上位
にあたります。
つまり1番上位なのは
一番上の内側の、祭壇向かって側の供花ということになります。
ちなみに2番目に上位なのは一番上の内側の、祭壇向かって側の供花ということになります。

(↓図解するとこんな感じです。クリックで拡大できます)
供花配置

芳名板方式のメリット・デメリット

さて2のお札だけをずらーっと並べる芳名板方式のメリットデメリットは
1の方法のちょうど逆になります。

誰がどの花を出したのかはっきり分らないというデメリットと
一方で、あいうえお順にしてしまえば序列で悩まなくて済むというメリットがあるのです。
社葬や大規模な葬儀で芳名板方式が多いのはこのメリットのためです。

もう一つのメリットは祭壇脇の供花に札が立たないので
祭壇が花祭壇である場合は、供花との一体感ができ、すっきりと統一感のある見栄えになります。

供花3

宗教にによる供花の違い

宗教による供花の違いはあるのでしょうか。
結論としては多少はあるが、現地の葬儀屋さんが調整するので、送る方は気にしなくて良い、ということになります。

神道の場合は花ではなく、大榊という葉のついた枝をかざることがあります。
ただ最近は大榊は遺族が用意して、参列者のお花は洋風の供花ということもあります。

キリスト教の場合は、供花にお札を立てないことが多いです。

通夜葬儀以外でお花を送る場合

実はお葬式以外に弔事ごとでお花を送るシチュエーションが2つあります

枕花 と
法事の供花

です。

枕花について

枕花とは亡くなってからお通夜の日を迎えるまでに故人の枕元に飾っておくお花です。
地方ごとに習慣は異なりますが、都市部では絶対必要ではないけど
あった方がいいというものです。

供花に比べてアピール度は格段に高いです。
なぜなら
・みんなが供花をたくさん送るような葬儀でも、枕花を送る人は限られること
・お通夜の日まで時間に余裕があるので、近くで送った花をじっくりみてもらえる
という理由からです。

このことをうまく利用した政治家が田中角栄。
(参考記事:政治家のお葬式から学ぶこと

枕花の送り方としては
①近所の花屋に頼む

②担当の葬儀社に頼む
という方法があります。

②の方法でも全く問題はありませんが
枕花の場合は、供花のように他の花とデザインやサイズを合わせる必要がないので
ご遺体の安置場所(自宅や葬儀社の安置室)と葬儀の日程を知っているなら
①の方法も有りです。
(当然のことながら故人が安置されたらできるだけ早く、
遅くとも故人が葬儀式場に安置される通夜の前日までに届くようにしましょう。)
故人や遺族の好きな花を知っていれば、花材を指定して送るのもポイントが高いです。

故人が自宅に安置されていて、故人の連絡先や自宅の住所を知らない場合は
②の方法が確実でしょう。
ちなみに故人の連絡先や自宅の住所を葬儀社に聞いても
個人情報管理の問題があるので、教えてくれません。
逆にべらべらしゃべりだすような葬儀社には依頼しない方が良いでしょう。

法事のお花について

次に
法事(四十九日、納骨時や一周忌以降)のときのお花についてです。
法事の時のお花は遺族側が祭壇両側に2基ほど用意して終わり、というケースが多いのですが
そういう状況だからこそお花を送ると遺族に対するアピール度が高くなります。
これは葬儀の供花と同じレベルの生花で良いと思いますが、
遺族が用意したお花に比べて格段に大きいとちょっと嫌らしい感じがしますので
10,000~15,000円が妥当な線ではないでしょうか。

送り方は枕花と同じ考え方で良いと思います。



以上葬儀のお花に関するお話しでした。

(関連記事: 弔電の安くて効果的な送り方を葬儀屋さんが教えます