先日 「無葬社会」鵜飼秀徳氏が流すデマを批判する という記事を書きました。
鵜飼秀徳氏は火葬場10日待ちと言っているが、そんな事実はなく
消費者に不必要な不安を与えるべきでないという主旨の文章です。
葬儀業界の良識派、小谷みどりさんと碑文谷創さんもこうおっしゃっています。
終末クライシス──死者が増えているのに、納骨が増えていない本当の理由
「火葬場の予約が取れなくてお葬式までに1週間も待たなければならなかった」 そんな話を聞いたことはないだろうか。ネットでは「10日待ちもあった」と話題に。 だが、葬送問題に詳しい第一生命経済研究所の小谷みどりさんは、こう否定する。 「混雑のあまり、火葬できない現状はないですね。確かに亡くなる人の多い冬場に1~2日はあるかもしれないけど、実際には葬儀屋さんの都合ということが多いんです。1社の葬儀屋さんが、1日のうちに葬儀と告別式を、いくつも引き受けることはできないので“火葬場が空いてません”という理由で、お客さんに日程をズラしてもらうんです」 (中略)葬送ジャーナリストの碑文谷創さんも「火葬場の容量はまだあります」と語る。 「日本のように、多死社会が始まっていると“火葬は間に合うのだろうか?”という危惧はすぐ言われます。でもパニックになる状況にはない。行政も、民営の火葬場もすでに多死社会を見越して経営しているからです」
そんな鵜飼秀徳氏の増上寺でのシンポジウムでの発言が掲載されていました。
遺体は火葬場へ直行、でも遺骨は手元に置きたい:日経ビジネスオンライン
鵜飼:首都圏のベッドタウンの中でも、横浜は非常に混みだしています。取材した際も、朝早い時間帯や夕方遅くは空いていても、日中の火葬場は5日待ちとか1週間待ちという話もありました。知り合いの複数のお坊さんからは、最高で10日待ちを経験したと聞かされました。東京ではまだ炉の数の上では余裕があるということですが、死者数が130万人でこの状態ですから、これが160万人になったらどうなるか、分からないところだと思います。
だったらちゃんと著書のなかで採り上げればいいと思うんですけどね。
ちなみに著書のなかで採り上げているお坊さんは一週間待ちと言っています。
もしかして徐々に盛ってきてますか?
仮にお坊さんが本当に10日待ちと言っていたとしても、
それが火葬場の都合で10日待ちになったのかということは判断つきませんよね。
お坊さんを呼ぶということはお通夜お葬式を行ったのでしょう。
遺族が年末年始に公営式場(火葬場ではない)にこだわって
どうしても使おうとすれば10日待ちになることもあります。
しかしこれは火葬場都合ではなくて遺族都合と言えるでしょう。
ちなみに私は火葬まで20日待ったことがあります。
警察扱いのご遺体で火葬許可が下りず20日間待ったのです。
だからといって私は「火葬場は20日間待ち」というブログ記事は書きませんが。
司会:そんな中、「Amazon」の「お坊さん便」が登場し、仏教会に激震が走りました。
鵜飼:民間葬祭業者みんれびが始めた「Amazon」のネット上で決済できるお坊さんの出前法要です。待ち合わせ場所を指定して、葬儀や法要をしてもらうという仕組みで、例えば火葬場で待ち合わせをして1回お経を拝んで5万5000円、一周忌などの法要なら3万5000円です。
直葬が増えてきたから「Amazon」の「お坊さん便」も支持されているのだと思います。これに対して全日本仏教会は、「布施の理念に反する」としています。金額を設定するとは何事か、それを払えない人はどうするのか、そもそもお布施は払う側が決めるのであって、もらう側が決めるものではないと。しかし、都会の人には非常に受け入れられている現実があるわけです。仏教会と社会が二分されてしまっているような状況です。
葬儀や法要をしてもらうという仕組み、
(みんれびの直接手配の時のみ、葬儀に呼べる)
直葬が増えてきたから「Amazon」の「お坊さん便」も支持されているのだと思います。
もしかすると上記の内容は編集の手が入っている可能性があるので、鵜飼氏がこの通り発言したのかどうかグレーな部分はあります。
ただ鵜飼氏の発言として一般読者の目に触れているので、葬儀業界の人間として警告しておきます。
新著の売れ行きも一段落した頃だと思うので
もうそろそろ黙ってもらっていいですか?
私は45日ほど待ったことがあります
警察が身内を探し出すのにこんなにも時間が掛かるとは思いませんでした
大阪府の葬儀屋様、
そう、たまにそんなケースあるんですよね。
行旅病人及行旅死亡人取扱法では規定もなく、政令で定められた行旅病人及行旅死亡人取扱法施行規則においても明確な基準はありませんが、警視庁1~7方面管内では
「7~10日で火葬」を行い、焼骨で寺院保管が一般的です。(指紋照合は半日で終わる)
事件性や「財産がある場合」は少々長くなりますが、3週間以上は原則的には
ありません。(物証保管がしっかりしているので、区役所も早く火葬をしたい)
施行規則は自治体毎の制定なので、自治体により色々と面白い事があります。
沖縄県では行旅病人及行旅死亡人遺体には、「死体番人費」が認められています。
見張っていないと「死体が盗まれる?、死体が生き返る?」との訳か分かりませんが。
恐らく、「誰かが付いてやらなければ可愛そう」なのでしょうが、沖縄特有の人件費。
大学の解剖遺体の都市伝説よりも、リアルなバイト。
prof様
実務的には都内では安置料金が青天井気味に出るので
葬儀屋さんとしては悪くない案件なんですよね。
遺体保管は資格や届出、基準や規制がありませんので、「ある意味ではオイシイ」ので。
倉庫業では「遺体保管」は出来ませんが(大規模災害、大規模集団感染時は除外)、
それら以外であれば「どこでもOK」。(住専地区は困難ですが)
国内では「遺体関連」は法令や規制が無いのでオイシイですが、その半面に「リスク」も。
直葬やジミ葬でアガリが減った分を「火葬場がとれないと言って火葬を伸ばし」、
安置料金でシノギを稼ぐのではコンセンサスは得られません。
多摩市市議会で「火葬場問題」が出ており、昨年度に東京都、神奈川県、埼玉県内の
火葬場に関するアンケート調査と報告を出しています。(2017.4)
https://www.tama-100.or.jp/cmsfiles/contents/0000000/470/4.pdf
恐らく、これが現段階で「最も新鮮なデータ」ですので、参考になります。
火葬稼働率は臨海で70%代、東博で50%代ですので「精度はほぼ間違いがない」です。
臨海でも、「昼前後の時間帯は5~7日待ち」もありますが、これらの時間帯を外せば
翌日または翌々日OKですので、「火葬7~10日待ち」は根拠が乏しい有利な資料だけを集めた「恐怖商法」です。
prof様
>https://www.tama-100.or.jp/cmsfiles/contents/0000000/470/4.pdf
おもしろいデータありがとうございます。
機会があれば、今後エビデンスとして使わせていただきます。
火葬行政において東京都区は「特異的な存在で、民間依存率が高い」との特徴があります。
火葬は民政業務であり公的意義があり、東京都区ではこれらを民間企業(東博)に
負わせている経緯があり(かなり古くから、厄介な問題があります。
実は、火葬の中でも「生活保護者や行旅死亡人、ホームレス」等は減額もしくは
公費火葬であり、「全く儲かりません」。(むしろ赤字と思う)
そして、これらの人達を多く抱える町家と落合は「減額及び公費率が高く」、火葬だけで
企業利益を上げることは難しいとの「負の材料」が在ります。
本来は東京都健康福祉局がこれらの人達のための火葬場を造るべきですが、
これも出来ません。(瑞江は東京都建設局公園課の外郭団体、厳密には都営でない)
本体も土地売却等で維持をしていますが出版はキビシイ状態なので、今後の
「減額及び公費火葬の増加」を考えると、町谷はやむなしです。
良く見たら、「町屋」の地名が間違いだらけ
1火葬に対しての収支ラインは「60,000円前後」です。(民間企業としては)
prof様
確かに最上等じゃ儲からないって
中の人が言ってました。
瑞江は地区柄(警視庁の5~7方面)、公費および免除、減額火葬の率が「高率」ですが、東京都直営ではないものの運営が都外郭団体であり、「公費投入はあります」。
そのために、「儲からない火葬遺体ばかりでも、税金補填が出来ます」。
東京都監察医務院で「検案と行政解剖」を行うと、「1遺体あたり10~12万円の経費」が
かかりますが無料で実施をしているために、全てが「税金補填」となります。
東京都の火葬行政は失敗ですが、これから是正は困難です。
25年ほど前に「東京都モルグ計画」(城南島)を策定して稟議書を出しましたが、
当時の主幹(参事官だった?)に却下をされました。(それは民間の葬儀社がやれば良いと)⇒(24時間の受け入れ受け出し、面会可能、200遺体保管冷蔵庫、検視室等)
今となっては、「上司をぶん殴っても通せばよかった」と後悔をしていますが。
prof様
>「上司をぶん殴っても通せばよかった」
ちょっと時代が早すぎましたね。
ぶん殴っていれば、翌月から父島の保健所か母島の診療所あたりへの島流し。
2,200年前の「世界最良の湿式保存遺体」から、今度は2,300年前の「始皇帝陵と
兵馬俑」ですので、かえって遠くになりましたが。(シルクロードに戻った)
今度の校舎は始皇帝陵から3キロ、兵馬俑から4キロ、大学病院から2キロですので
研究には良いのですが。(始皇帝の遺体は朱と水銀保存と言われている)
タクラマカン砂漠やトルファンの乾式保存遺体は終わりましたので、次は黄土高地の
土葬遺体(微生物分解が少ない)も調べられそうです。(土壌成分に何かがありそう)
最後は、「ザルツブルグ」です。(非蛋白固定法で、浸透圧と抗微生物法の相乗保存)
prof様
後半は専門的すぎてついて行けません(^^;)