「終活ねっと」はうまくいくのか?




前回<「お手本にしたいお葬式」がお手本にならない理由 > という記事を書きましたが
終活サイトを運営するベンチャー企業をDMMが子会社化したというニュースが飛び込んできました。

DMM、葬儀など“終活”情報ポータル提供する終活ねっとを買収ーー取得額は10億円程度か | TechCrunch Japan

なんでDMM?とお思いの方も多いかもしれませんが、ほら、エロスとタナトスつながりだし(笑)
確かDMMの社長は山本一郎との対談で言っていたと思うのですが、とりあえず勧められるままに投資してしまう方針らしいので、こうなってみると確かにあり得る選択ですね。
エスタブリッシュメントが絶対手を出さない分野に手を出すという点でも戦略として一本筋が通っています。

1年くらい前からこの終活ねっとの存在は知っていましたが
正直数年以内に資本が入らなければ消えてしまうだろうと思っていました。

サイトのデザインも手作り感満載ですし、情報量も私のブログより少ないです。
おそらく葬儀に参列すらしたことのない若者がネット情報を調べつつ書いているのでしょう。

終活全般を扱うとしていますが、サイト(終活ねっと)を見る限りお金を得る仕組みのほとんどは墓の紹介手数料しかなさそうです。
葬儀社と仏壇屋とのパイプを作れなかったのでしょう。
ネット上では墓石を買うセグメントとの親和性はそれほど高くなく、墓じまいしたいセグメントを呼び寄せるんですけどね。
それ以前に墓石関係のビッグワードでも検索上位に上がっていません。

正社員というより大学生がアルバイト感覚でやっているらしいので固定費は押さえていたようです。
しかし企業サイトにもかかわらずアフィリエイトプログラムを貼っているところをみると台所事情が苦しかったのでしょう。
スタートアップ企業がお金に困るのはむしろ普通ですが、先行している葬儀ブローカーサイトの劣化版を作り続けても将来性が無いと思っていました。
本当にこれで勝算あるのかなと。

経験値はともかく商売上手な武藤 頼胡氏(終活カウンセラー協会理事)がついているんならなんとかしてあげたら、と思っていました。
もしくは俺を雇えと(笑)

潤沢な資本を手に入れたし、DMMのシステムに乗っかかれるので運営コストもかなり押さえられるでしょう。
おそらくこれから葬儀業界に営業をかけて契約先を開拓していくのでしょう。墓や仏壇は苦戦するかもしれませんが、葬儀会社は簡単なはずです。親会社は大きいがコンプライアンスに関しては緩そうなイメージなので、無秩序な葬儀ブローカー界隈での活動も同じ土俵でやりやすいでしょう。
それが消費者のためになるかどうかは分かりませんが。

ただ親会社に勢いがあるからうまくいくというものでもなく、SBIグループは同様のサービスをつぶしています。
葬儀社紹介サービスがなくなるわけ | 考える葬儀屋さんのブログ

価格.comもよく分からないことになっています。
価格.comの憂鬱 | 考える葬儀屋さんのブログ

いろいろ厳しいことを書いてきました。
基本的にがんばる若者は応援したいのですが、正直彼らにあまり好感が持てないのです。
(おそらくですが)肉親を亡くしたとかそういう喪失の原体験がないままに、「葬儀とは何か」という思索も無く、消費者としての経験も無く、儲かりそう(という「勘違い」)で始めているという印象が強いからです。
葬儀ブローカー界隈のほとんどがそんな感じで食傷気味です。

私がトヨタ自動車社長の豊田章夫氏のことが好きなのは、彼が本当にクルマが好きだからです。

終活ねっとの創業者やスタッフは本当に終活が好きですか?











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