前回の記事が中国の話題だったので
今回は泣き女についてつらつらと。泣き女が主役の中国映画をどうぞ。
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途中でクライマックスシーンがどうなるか分ってしまうという
脚本の弱さがあるものの
中国の葬儀屋さんを知るには良い映画かも。
(といっても日本のドラマや映画の葬儀屋ってリアリティに欠けることが多々あることを考えると
この映画の描写も少し割引いて見た方がいいのかも。)
泣き女は伝統芸能みたいなもんだとは思うのですが
大陸出身の女性が喪主の時、
えっ?って思うくらい慟哭(どうこく)するのを何度か目撃しているので
そういう素地というか遺伝子というかそういうものから
生まれたのだな、という印象です。
さて
日本にも実際泣き女がいたらしく
55年前は〈泣き女〉がいた 立石憲利 吉備人出版 2010-09-18
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泣き女を主人公にした小説と言えばこれ。
葬儀の日 (河出文庫―BUNGEI Collection) 松浦 理英子 河出書房新社 1993-01
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ライバル?として「笑い屋」が登場します。
お葬式のシーンはあまりなかった気がしますね。
松浦 理英子がこれを書いたのが19才の時
というのをあとで知って、唖然。
その後、彼女の作品「ナチュラルウーマン」は映画化されたけど
主演の緒川たまきは日本の女優で一番好きな顔。
でも結婚相手がケラって、なぁ。
入籍発表聞いた時は俺が
泣き女だったよ。
これはROC系の特徴であり、道路または広場の一時使用葬儀と商業泣き女、コンパニオンによる葬儀です。
商業泣き女はMCも兼ねており、高収入の仕事。
参列者を「飽きさせない、楽しませる葬儀」を目指しており、「また葬儀に行きたい」と思わせれば一人前です。
結婚式の「秋桜でのナレーション」みたいなパフォーマンスです。
特に見ず知らずの遺体が納められた棺にすがり付き、
「お父さん、なぜ私を残して死んだの」等の泣き叫び、床を転がるのは見ていても圧巻です。
日本の様に、「静かにひっそりと送るのが良し」ではなく、「悲しみを出来るだけ表現し、出来るだけ多くの人が参列することが良し」ですので、パホォーマンス過剰になる危惧はあります。(国としては抑制したい)
prof様、
>特に見ず知らずの遺体が納められた棺にすがり付き、
>「お父さん、なぜ私を残して死んだの」等の泣き叫び
誰目線?
最近、流行りだした習慣
葬儀では冥銭(紙に印刷をした偽金)を撒く、燃やす、棺に入れる、遺体とともに火葬する等をします。
晴明節で燃やすのも、これらの冥銭ですがこれは日本の「六文銭」と同じく、冥途への通行料金(日本では三途の川の渡し賃)と考えられており、世界各地で見られる現象です。
バブルの中国では、偽物の紙の金ではなく「本物の金をバラ撒く」ことが流行しています。
「偽金などしみったれた貧乏人のすること」であり、本物の金をバラ撒きながら霊柩車で走ることが富の象徴であり、故人を送る事と考える人達がいます。
特に交差点でバラ撒くために、拾いに出た通行人や車を降りて拾う人達で「大渋滞で迷惑」をしています。
この行為も禁止したいのですが、何故か楽しい習慣。
沖縄の石敢當(福建省由来の習慣)みたいな存在です。
prof様
>本物の金をバラ撒きながら霊柩車で走ることが富の象徴
共産主義はどこにいってしまったのでしょうか・・・