村上隆を御存じでしょうか。
日本のアニメ文化をアートにして海外で有名になった芸術家ですが
出自は東京芸大大学院の日本画科で初めて博士を取った
という実は極めてまっとうな人です。
芸術起業論 村上 隆 幻冬舎 2006-06
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彼がこの本で述べているのですが
芸大では芸術家が食べていく方法については
1秒たりとも教えてくれないそうです。
芸術というのは文化的で崇高な分野なので
金もうけについて語ってはいけないと言う考えが根底にあるようです。
仏教大学でも同じだと聞いたことがあります。
金儲けについては全く教えないとのこと。
村上隆はその日本の芸術界にマーケティングの概念を持ち込んで
新しいビジネスモデルを作り成功しました。
寺院消滅 鵜飼 秀徳 日経BP社 2015-05-21
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仏教界もそうすべきではないでしょうか。
実際、書籍「寺院崩壊」の中にも新しい取り組みをしている若手の僧侶が登場します。
心に残るお葬式で差別化を図っているようです。
葬儀会場で喪家と対面するところから始まる。控室で沈香を焚いて待ち受ける。戒名の授与の際には金襴の敷物を恭しく広げ、その場で墨書きして披露する。戒名の由来を文書にして添え、丁寧に説明する。
同じ「文化事業」である音楽業界はCDが売れなくなったため
コンサートから収益を得るモデルに転換しています。
このライブ感にお金を払う、というあたりにもヒントがあるんじゃないでしょうか。
グレイトフル・デッドにマーケティングを学ぶ デイヴィッド・ミーアマン・スコット,ブライアン・ハリガン 日経BP社 2011-12-08
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(↑50年前から音源ではなくライブを中心としたビジネスモデル作っていた
Grateful Deadについての本。昔「ベストヒットUSA」で見た(^^;))
芸術は万人が必要とするわけではありませんが
死と向き合うことに対するHOW TO はほとんどの人が必要としているはずです。
私のところは田舎なので高齢の消費者?が思考停止してて寛容すぎるところがあります。
若い僧侶は危機感を感じていますが、やはり高齢の僧侶は思考停止+加齢による脳内暴力が加速しています。若い僧侶達が門徒や檀家を含む老人達に翻弄されやがて自分も老人になったときに心が錆びている・・・以下堂々巡り。
それを葬儀社にも寺院にも感じます。加齢は麻薬です。
かかし様
コレはある意味
達観とか悟りの部類に入っているのかもしれません。
最近は本業が学校の先生だったりするパターンが増えているそうです。
やはり、寺院運営だけでは食べていけなくなると
当事者も感じているのでしょうね。
はっちゃん様、
私の小学校の校長先生もお坊さんでした。
やはり多いんですね。
私の実家が数年前離檀していたことを、最近知りました。
私の両親が引っ越すと聞きつけた住職から、引っ越し先で同じ宗派の
お寺を探してくださいと言われたそうです。
自ら消滅の道を進んでますね。
はっちゃん 様
離檀料を取らなかったとしたら
良心的なお寺さんですね。
離檀料は取られなかったようです。
・位牌を預けていない
・お墓も寺にない(公営墓地)
・数年間役員をし、資産家でもないのに通常の倍のお布施を払い続けた
ので、まぁ妥当なところかと。
はっちゃん 様
なるほど確かにそれなら
離檀料が無いのは妥当ですね。