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葬儀業界は労働力として高齢者を活用できるのか?




高齢化社会を迎えるにあたり高齢者の雇用について語られる機会が多くなりました。
そこで今回は「葬儀業界の労働力としての高齢者」について考えてみます。

素材としてこの
葬儀業 高齢者活用推進の手引き ~高齢者の活用によって、経営パフォーマンスを高める~』
を使います。
概要版PDF    全編 )
これはどうも 独立行政法人 高齢・障害・求職者雇用支援機構の委託をうけて
全葬蓮(葬儀屋さんの業界団体)が
作った手引きらしいのですが・・・
目を通した私の第一印象は
「全葬蓮め、本当のこと知っているくせに黙っていやがる」(^^;)

(ちなみにこの手引きにおける高齢者の定義は60才以上です。)

さて本題に入る前に。

高齢者の葬儀屋さんにも2種類あると思います。
A・・・高齢になってから葬儀業界に就職した人
B・・・ずっと葬儀業界にいて高齢になった人
何の業務をやってもらうかにもよりますが
一見どっちも厳しそう・・・

AもBも葬儀の仕事のクオリティって体力の有無に直結しているので
(ホスピタリティも疲労困憊していては機能しない)
まずそこが厳しい。

そして
Aの人はどんな業務をするかにもよりますが、葬儀の仕事を一から覚えるのは大変だと思います。
Bはそもそも社会人としてダメな人が多そう。

早く消えて欲しいくらい(-_-)

う わっ、炎上だよ炎上! ってBの人はネットなんか見ないと思うけど(^^;)
(個人的にはどうしても業界年長者に対するリスペクトが薄くなってしまうんですよね。
上の世代からはたしかに幾ばくかの資産は継承したけど
負債の方が多くて返済が大変だったので。
40才前後の葬儀屋さんはうなずいてくれると思うんですが。)
老人
さてこの「高齢者活用の手引き」では上記の問題をどう乗り越えていっているのでしょうか。

この手引きで挙げられている高齢者の葬儀屋さんの強みは3つ

①地域コミュニティに貢献する
②顧客に信頼安心を与える
③高齢者と若年者の協働作業でお互いを補完し、波及効果を創出する

①地域コミュニティに貢献する
これは地元にずっといるから、という理由ですね。
これは特にAの人の強みと言うことなのかもしれませんが・・・
ただ都市部を中心に地域コミュニティは崩壊していますし、
今残っている地域コミュニティくらいのつながりでは葬儀屋さんを決める
決め手にはならないと思います。
地域の顔利き以上にいろんなコミュニティで
ハブとしての機能を持っている人ならいいのかもしれませんが
そんな影響力のある名士はそもそも葬儀屋さんで働くかな。

実際はBの人が
地元の寺とのコネクションというか共犯関係というか腐れ縁を引っぱって
葬儀社に居座るケースが多いのではないかと。

②顧客に信頼安心を与える
この手引きでは

顧客の不安やニーズを汲んで、丁寧に対応することができます。
また、人生経験豊富な高齢者は、遺族感情に寄り添った対応が可能

とあるのですが
この能力にはそもそも年齢は関係ないんですよね。
その人の人間としての有り様(ありよう)の話なので。
むしろBの人に関して言うとこのあたりは下の世代に比べて弱いです。

③高齢者と若年者の協働作業でお互いを補完し、波及効果を創出する
これは主にBの人を指して言っているのだと思います。
でもBの人は教育とチームプレイが苦手。
(参考記事:葬儀業界は新人教育が下手である 1/2
さらにこの十数年の環境変化で
Bの人のスキル(幕の張り方とか病院営業の仕方 )が
通用しなくなってる。

それでもこの手引きのデータは

6 割弱の事業者が、 60歳以上の従業員を活用している

っていうけどこれはどうかな。
家族経営をやっていて、従業員扱いの家族が高齢化してしまっただけ
ではないでしょうか。
裏付けるデータとして
・母集団の六割が10人未満の事業所(全編のP7)
・過去3年間で60才以上の新規採用をした葬儀社は15.8%しかいない(全編のP31)
が挙げられます。

全編のP10では

 60歳以上の従業員がいる事業者と、いない事業者とに分けて「昨今の経営状態」
を比較してみました。
昨今の経営状態が好調な事業者(「好調」もしくは「どちらかといえば好調」と
回答した事業者)は、60歳以上の従業員がいない事業者では29.4%に過ぎないの
に対し、60歳以上の従業員を活用している事業者では37.1%にまで上昇しています。
葬儀業界においては、多くの事業者で高齢者の活用がなされており、高齢者を活
用している事業者は、経営パフォーマンスが良い傾向がわかります。

と書かれていますが
そもそも好調不調の基準が示されていません。
それに29.4%も37.1%も主観の誤差の範囲でしょう。
原因の分析は放棄していますし。
老人2
個人的には現場投入はいいので、
現役時代にマネジメントやら経営をやっていた高齢者の方に来てもらいたいですね。
それならいろいろ学べそうな気がします。

あとはコストと生産性のバランスをどう判断するかですね。
悠々自適にはまだまだなのでアルバイトでも働きたいという人と
単純作業の人件費を下げたい経営者の
需給バランスが合えばなんとかなる・・・かな。
そもそも老後の働き口に敢えて葬祭業を選ぶ必要があるかどうか、ですが。
以前雑誌で定年後、僧侶になった人の記事を読んだことがありますが
まだそっちの方がいいんじゃないかな。

いずれ私もBのグループに入るときが来るかもしれません。
というかBのグループに入れたらむしろ勝ち組でしょうね。
葬儀の業務はハードなのでずっと現場を続けるのは大変難しいです。
年を取ったら管理者を目指すしかない。
ある意味為替ディーラーやプログラマーと同じ構造です。
そういうわけで私としては
葬儀業界は高齢者活用の前に女性の活用を考えるべき
だと思うのですが・・・
(参考記事:人口統計から10年後の葬儀社の労働環境を予測する!?











10 件のコメント

  • この様な事を本気で考えているのでしょうか?
    役所の定年が65歳となり公務員の高齢化が進み、「レベル低下と人材育成の
    問題が危惧されています」。
     
    例えば中国では、看護師は55歳で定年で「国家資格取り消し」。
    医師でも女性医師は55歳、男性医師が60歳、院長、部長、教授が65歳で
    同じく「国家資格取り消し」です。
    これは、安定した技術や知識、最新の医療を行うために必要な措置であり
    「国民の身体および生命」を考えると、良い部分もあります。

    日本では国家資格に「更新や年齢制限はなく」、永久資格でもあるために
    「資格取得後のレベル差が生じています」。
    自動車運転免許を見ても、中国では「4人の医師の診断」を得て取得ですが、
    日本では「事務のオバサンの視力検査だけ」であり、問題もあります。

    私の場合は、「1年に1回、心電図検査、眼科医、整形外科医、耳鼻科医、
    内科医の検査を受けて、異常ナシの診断書」の提出が必要です。
    以前は6年免許でしたが、今は10年免許なので仕方がありませんが、
    「65歳で取り上げられる」との話しです。
    (看護師や女医は52歳から年金支給で、医療費は全額無料の良い部分も)

    経験や積み重ねた知識は重要ですが、これは「高度な専門分野」。
    サービス業における葬儀は、「油がのった35~45歳位が行うのが一番」。

  • おじゃまします。
    来月に永年勤続した製薬会社を早期定年退職します。副部長から無職です。
    ところが、私、某大手葬儀社の会員募集とイベント担当で某地区会館の
    パートをやりながら早稲田法学研究科に通うのです。

    東海地区でナンバーワンのあそこですが。。。
    会館の隅々まで研究しておきます。

    私は55歳で多少は体が動きますが、上のタイプA!

    1日5.5時間のパートでインセンティブを頂き、勉強させていただき、
    ライターで法学研究者でパート・・・エア研究所所長。

    パートでも年収300万位は取りますので、さらに本業をやるので、
    何とか食べて行けそうです。

    最近、33歳年下の早稲田女子大生とお付き合いしていますが、
    私のアシスタントとして、時々馬込斎場、戸田葬祭所、前橋市斎場について来ます。こないだは頭の後ろに心霊が写っていました。

    今年はパシヒィコヨコハマに出かけるつもりです。

    prof様の仰せの通りですので、私も施工には向いていなそうです。

    Mikkabouzu様と大阪で会うのですが、私にも何かできそうですかね。

    北は北海道札幌から南は沖縄までエアブロック長を抱えるセルフ葬儀研究所ですが。。。

    技術革新と地位向上を目指し、科学者をも引きずり込んでいます。

    一応、一般社団法人から一般財団法人へ最終的には公益財団を目指す法人を本年中にオープンさせます。

    うちの顧問弁護士に法的問題点を洗ってもらっておりますが・・・

    私も60歳になったら使えないのが見えましたので、早めに会社を辞めます。

    色々教えてくださいね。

  • グーグルで「葬祭ディレクター 国家資格」と検索をすると、出るわ出るわ。
    あの互助会やあの葬儀社のHPにも、「国家資格の葬祭ディレクターが〇〇人
    在住」と。(中には、意味が解らない準国家資格とも記載している)

    葬祭ディレクターを国家資格と言うのには2パターンあります。
    1.本気で「国家資格」と盲信している。
    2.「国家資格」でないことは分かっているが、「優良誤認目的」。
    さすがに、1の場合はほとんどなく、大部分が2と思われます。
    「国家資格」を持った者が行うと信じ込ませての「集客や契約」もあり、
    葬儀業界で多い、学歴、経歴、資格等の詐称による「優良誤認作戦」です。

    その様な業界ですので、「正しいのが生き残るのではなく、生き残ったのが
    正しい」との部分が大勢であり、今までの考えを捨てなければ「かなり厳しい」と。
    その中でも、日本の葬儀業界は「シンク・タンクもなく」(互助会が昨年作ったが)、
    企業レベルでも「ブレイン」はほとんど存在しないために(鶴の一声が最優先)、
    かなり「浸潤した病巣」があるので、化学療法も効果的です。
    未だに、「第1世代の抗生剤でも驚くほど効く業界」であり、耐性が付く前に
    矢継ぎ早にスペクトルを無視して投与しても面白い。(第3世代までで十分)

    「プラシーボ」が最も有効な分野ですので。

  • prof様

    こんばんは。

    プラシーボが有効ということは、ハッタリですか?

    緑膿菌にミノマイシンとか、クロマイとか・・・

    じゃあ、クラリスロマイシンやアジスロマイシンは不要ですね。

    RIPOPGE1偽薬でも投与しますかね。。。

  • この世代は初めはしおらしいけど慣れてくるとその出来上がってしまった性格、先入観などが見え隠れして、凶暴さも見えてくる。経験を悪いほうに生かしわしらのときは~とまったく役に立たない情報をもとに動く。またそれを元に議論するので言ってることがすぐ破綻する。指導するのにも気を使うし・・・。
    Aの人 空気読まずに動きそう。
    Bの人 自分が一番と思っていそう。

  • 葬儀業界に「evidence」は存在しません。
    「empiricism」であり、それもかなり”浅い”です。
    従事した瞬間にプロ、1年で専門家、2年で指導者、3年で権威、4年で神。

    意味も知らないがネットで見つけた「専門用語」を使う人が多いのも特徴です。
    近年の消費者は「頭が良くなりましたが、業界人は進捗が牛歩」なので、
    消費者は引っ掛かり辛くなりましたが、業者や業界人は「儲かる情報に飢えている」
    ので、騙されやすい状態が続いています。(独創性の欠如、判断力の衰退)

    面白い部分では、「第8脳障害を無視して、ストマイやカナマイの投与も出来る
    分野」ですので、「効けば良い(儲かればよい)」との単純な部分もあります。
    その意味では「実に分かり易い」(儲からない真実より、儲かる嘘)。
    しかし、「真実を望む人達も僅かにあり」、どちらを対象とするかでしょう。

  • prof様
    >自動車運転免許を見ても、中国では「4人の医師の診断」を得て取得
    これは凄いですね。
    お年寄りにずっと免許証もたしておく日本よりはいいかも。

  • セルフ葬儀研究所LAW 様
    >最近、33歳年下の早稲田女子大生とお付き合いしていますが、
    違法行為です。俺基準で(^^;)

  • 高齢者になってまで仕事したくない。
    若い時からキチンと年金納めてるんだから、今まで通りの条件で高齢者に年金支払えといいたい。
    高齢者になったら仕事もせず、ゆったりとして、遊び呆けて人生を過ごしたい。
    高齢者の活用なんていうな!

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