今回ご紹介するのはこの本。
「死にカタログ」
死にカタログ(だいわ文庫 D 339-1) 寄藤 文平 大和書房 2016-12-10
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ポップな死の本です。
イラストが多いので、30分くらいで読み終わります。
ただし葬儀の話がほとんどありません。
30ページに小さく「葬儀についてあまりふれません。」と書かれています。
死は葬儀というフォーマットを通して見ると最も正しく語れるのに。
というか比較文化人類学的にそれ以外に整理のしようがないのでは?
あえてフォローすると、このちりばめられたイラストのように
あえてカオスな内容にしたかったのかもしれません。
パプアニューギニアの
「人は死んだら近くの島に行ってくらしていることにする」
という話は初めて知りました。
あえて死んだという区切りを付けさせない方法はこれはこれでアリかもしれない。
あとこの10年日本で上映された映画のベスト20のうち
9割が人が死ぬ物語でさらにその5割は大量に死ぬ話だそうです。
「人が死なない国では物語の中で人が死ぬ」と結論づけていますが
これは正確に言うと、「死が人目に触れない国では」が、正確な表現かと。
あとがきでも書いているように
キューブラロスの影響を受けたらしく
軸になる考察は彼女のものでした。
人の死が日常にあって、関連書籍を読んでいる葬儀屋さんは読む必要はありません。
日頃全く死を意識しない日常を生きている一般の方、もしくは
葬儀業界の半数を占める日頃漫画しか読まない人におすすめです。
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