このお盆に関する記事はこんな方に向けて書きました。
- お盆のお参りはしたいが都市部に住んでいて、田舎のような本格的なお盆の行事を行うことはできない
- 1年以内に不幸ごとがあったのだが初盆をどう行っていいかわからない
- 特に親しい付き合いのあるお寺があるわけでもないので どうやってお盆の準備をしたらいいかわからない
目次の興味のある所から読んでいてください。
目次
Amazonでお盆の飾りを買ってみた
まずお仏壇はお持ちですか?
持っていなければ、線香をあげたりするためにも、仏式のお参り用の飾りもAmazonで買っておきましょう。
詳しくはこちらの記事を参考にしてください。
Amazonで自宅用仏式飾り(祭壇)一式を8,480円でそろえてみた | 考える葬儀屋さんのブログ
お盆のセットはこちらがおすすめです。
今回滝田商店のものをオススメするのはAmazonプライムに対応していて翌日に届くからです。
本当は、↓こちらの商品の方が、造花が入っていて安いのですが品切れになっています(2019年6月現在)
在庫があればこちらの商品をおすすめします。
飾り方は簡単
飾り方は簡単です。
・仏壇の前もしくはお参り用の飾りの横に真菰(まこも、ミニチュアのゴザみたいなやつ)を敷く
・牛と馬の人形を立てる。実際にキュウリとナスを買ってきて割り箸をさせて作っても構いません。牛と馬の人形は、Amazonのレビューによると立たないと書かれてる方もいますが、私の場合は難なく立てることができました。
・葉っぱの皿(ビニール製)の上にお供え物を飾る。有名なのはナスとキュウリをさいの目に切った「水の子」です。もし馬と牛を実際にきゅうりとなすを買ってきて作るのであればその余りを切って用意してもいいでしょう。基本的に生前好きだった食べ物であればなんでも構いません。特になければ水菓子ということで果物はどうでしょうか。私はコンビニで買った桃(たまたま冷蔵庫にあったので)を撮影用に飾りました。
これにお花を少し買ってきてお供えしてはいかがでしょうか。
基本的に好きな花でかまいません。
お盆に飾るお花としてはホオズキやキキョウが有名です。
この時期は花屋さんに出回ることが多いです。
地方では自宅に精霊棚(しょうりょうだな)という何段かの棚を用意して、供養膳やらいろんなお供え物をします。
私の実家では子供の頃ろうそくを50本くらい立てる台を、お盆用に持っていました。
ただ宗教儀式も環境に合わせて微妙に変化します。
都市部の方はある程度簡略化するのはやむを得ないでしょう。
以上でお盆の飾りは完了です。
おがらを燃やす
問題はおがらと呼ばれる茎をかんそうさせたものを燃やすかどうかです。
おがらを燃やす理由はこちら。
燃やす場合は専用のほうろくといわれるお皿、もしくはその代わりとなる耐火性の容器が必要です。
もちろん伝統ある儀式の形式を守ることも大切ですが環境的にそれが難しい場合は、お参りする気持ちが一番大事ということで省くのもやむなしと私は考えます。
厳密にやろうとして挫折するくらいなら、簡略化してでも少しでも何かやった方が良いと思います。
提灯は用意する?
最後に提灯(ちょうちん)をどうするかです。
提灯には迎え火と同じく先祖の霊が自宅に戻って来る時の目印の役割を果たすと言われています
ぶら下げるスペースがあるのなら安いものを買ってもいいでしょう。
初盆(はつぼん)もしくは新盆(にいぼん)ともいいいますが、この時は真っ白な提灯、2年目以降は模様の入った提灯を購入します。
今火をつけるタイプのものは売っていないと思いますが、電池式のものを購入しましょう。
最近はぶら下げる場所を必要としない自立式のものも販売されています。
お経が必要なら
後はお線香をあげて手を合わすで十分だと思うのですが、お経があった方がいいという方もいますよね。
お盆にあげるお経は棚経(たなきょう)と呼ばれています。
お坊さんの派遣組織に事前に頼んでおくと5万円くらいで来てもらえます。
ただほとんどの方はそこまではちょっとという方が多いと思うので、雰囲気を出すためにお経の音源を流すという方法もあります
例えばYouTubeで「お盆 棚経」で検索して、自分の宗派の音源があったらそれを流してはいかがでしょうか。
該当する宗派の音源がなければ、宗派を問わない「仏説阿弥陀経」などでどうでしょうか。
お盆飾りの処分の仕方
本来は最終日に全て燃やしてしまうのが本来の作法です。
ただ先ほども申し上げた通りなかなか火を使えないという方も多いと思いますので、
実際は葉っぱ型の容器は燃えないゴミとして、お供え物は燃えるゴミで、処分されている方が多いようです。
お盆にはどういう意味がある
以下はお盆に関する基本的な知識です。
亡くなった人の霊が年に一回帰ってくる仏教の行事です。
古代サンスクリット語の「ウランバナ」が語源という説が有力です。
以前日本人は仏教を信仰しているのではなく先祖供養教を信仰しているという記事を書いたことがあります。そういった文化背景を考えるとお盆というのは日本人の心情にピッタリあった宗教行事だと思います。
神道にも同じ考え方の御霊祭り(みたままつり)というのがあるくらいですから。
なぜお盆は地方によって7月と8月にある?
お盆の時期ですが東京と地方では異なります。
東京は7月13日から16日まで、地方は8月13日から16日までが一般的です。
東京と地方のお盆の日にちがずれているのはいくつか説があります。
明治時代に旧暦から新暦に移行した際、本来旧暦では7月だったのが新暦では8月になりました。
本来お盆は旧暦の7月にやっていて、東京は新暦7月(旧暦の6月)の日付でやるようになったようです。
一方地方は、新暦の7月の日付では農作業で忙しいので、旧来と同じく明治時代以降も、新暦の8月(旧暦の7月)のタイミングでお盆を行ないつづけたというものです。
本来のお盆の流れ
8月12日 準備
13日 迎え火をともして先祖を迎える
14・15日 お墓参り・送料自宅に呼んでお経(棚経)をあげてもらう
16日 送り火をともして先祖の霊を見送る
キュウリの馬とナスの牛にはどういう意味がある
お盆の際はキュウリとナスにそれぞれ割り箸を4本立てて足に見立て、キュウリは馬、ナスは牛とします。
これは先祖が乗る乗り物と見なされています。
なぜ馬と牛なのかと言うと、先祖の霊が帰ってくる時は早く帰ってきてほしいので馬に乗せる、帰る時は名残惜しいのでゆっくりとした牛に乗せる、という考え方によるものです。
苧殻(おがら)おがらを燃やすのはなぜ
おがらは芋の茎を乾燥させたもので、ほうろくといわれる陶器の皿の上で燃やして使います。
使う機会は2回あり、13日の迎え火と16日の送り火の時です。
13日迎え火の時は、玄関に火をつけて先祖の霊が帰って来る時の目印にします。(地方によってはお墓参りの際に墓前で火をつけてその日を持ち帰るというところもあります。都市部で行うのはほぼ不可能ですが)
16日の送り火は文字通り先祖の霊を送るときに使います。ついでに使わなくなってしまったお盆のアイテム(白ちょうちんなど)を燃やしてしまうという役目もあります
お盆の服装
お盆の時、自宅にお坊さんを呼んだ際の遺族の服装について聞かれることがあります。
黒い略礼服などを着る必要はありません。
普段着で構いません。
お盆の御香典はどうする?
お盆の行事ににわざわざ招かれるというのも珍しくなりましたし、それにわざわざ香典を持参する習慣も珍しくなったと思います。
しかしもしそういう習慣が残っているのなら表書きは「御仏前」にすると良いでしょう。
以上がお盆の習慣に関する知識です。
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