先日発売された週刊ダイヤモンド【10/02/13号】についてです。
週刊ダイヤモンド葬儀社ランキング、ひどいです。
週刊ダイヤモンドは葬儀特集になると
ゴシップ系の煽(あお)り文句が踊るっていう傾向がありますね(^^;)
消費者不安を煽って部数を売ろうという
週刊ダイヤモンドの姿勢は理解できなくもありませんが
葬儀業界がなめられっぱなしなのも癪(しゃく)なので、言わせてもらいます。
て、ことで今回は煽り気味の内容(^_^)
今回の特集で一番ひどい(というか頭が悪い)のが葬儀社ランキング。
「第五章 葬儀社「対応安心度」ランキング
四つの調査で実力測る 葬儀社も比較の時代に
Ranking 都道府県別 葬儀社 対応安心度ランキング」
まぁ全体の配点基準が不透明でぼんやりしているのは見逃すとしましょう。
このランキングは葬儀社を100点満点で評価しているのですが、
そのうち最も高い30点分の比率を占めているのが、「郵送アンケート」の項目
です。
これは葬儀社にアンケートを郵送して質問項目の回答を得点化したというもの。
これが問題。
週刊ダイヤモンドをお持ちの方は葬儀社ランキングの得点表を見てください。
過半数の葬儀社が0点です。
これはつまり、
アンケートを編集部に送り返さなかった葬儀社は0点にした
っていうことでしょう。
一方、アンケートを送り返した葬儀社の(自己申告の)回答に対しては
鵜呑みにして、裏を取らず、得点を与えている。
つまり
葬儀社の評価で最も重要なのは、
週刊ダイヤモンド様のお送りになられた
ありがたいアンケートを送り返したか否か
であると言っているに等しい。
正気か?
その結果、「えっ、この葬儀社がこの得点?」という結果になっています。
そりゃ、送られてきたアンケートは送り返すのに越したことはありません。
でも過去の週刊ダイヤモンドの葬儀特集の記事を読んで、
警戒した葬儀社もいたかもと思うと・・・
過半数の葬儀社からアンケートを回収できなかった時点で、
採点基準にすべきではないと思います。
ちなみにこのページを監修したのは
二村祐輔 (ふたむらゆうすけ)
うーん、なめられてるなぁ、葬儀業界。
葬儀業界の本質的な問題点を指摘されるなら大いに結構なのですが
(実際このブログでも度々指摘しています)
このレベルの記事をのせるって事は
葬儀業界だけでなく、お金払ってこの本を買う読者のことも
なめていると思います。
追記:その後
(2011年1月の記事です。)
葬儀社の皆さんへ緊急告知!
週刊ダイヤモンド編集部から、葬儀社ランキング作成のためのアンケートが葬儀社宛に送られてきている
という情報が、複数の葬儀社の知人経由で入ってきました。
以前前述したように週刊ダイヤモンドの葬儀社ランキングの杜撰(ずさん)です。
私の意見を要約すると
・全体的に採点基準が不明確
・アンケートに協力しないと100点満点中30点分が0点になり結局
ランキング順位=週刊ダイヤモンドのアンケートを送り返したか否か
になっている
ということです。
アンケートの内容は確認できていないのですが
今回改善は行われているのでしょうか?
前回の葬儀社のアンケートは、回答内容の真偽に関してノーチェックのようでした。
葬儀社のみなさん
とりあえず極力いいこと書いて送り返しとけ(^^;)
それから前回行われた
覆面調査で見積りを取る
という調査手法についてです。
普通ホテルの覆面調査はお金払って泊まってやっていますし
レストランの覆面調査は料理注文してやっているわけですよね。
ほとんどの葬儀社は無料で見積もりを作成しています。
お客様の条件に合わせて都度カスタマイズして作成しているわけです。
徹夜明けでフラフラの状態で作成することも多いです。
睡眠不足が原因で見積書に間違いがあってはいけないので
何度もていねいにチェックしてね。
商品を購入する気が明らかに無いにもかかわらず
無料の見積りを要求するっていうのは
葬儀社に対する営業妨害ではないんでしょうか?
葬儀屋という「悪者」を罰するための「週刊ダイヤモンドの正義」なら許される
ってことでしょうか?
確かにまだまだ劣悪な葬儀社はたくさんいますので
葬儀業界の悪い部分を正す目的の調査なら大歓迎です。
しかし近年の週刊ダイアモンドの葬儀特集記事を見ると、
発行部数を稼ぎたいがために
消費者をまどわしてるだけのように思えます。
前回の「反省」をふまえて
週刊ダイヤモンド編集部に
出版機関としての「良心」が少しでも残っていることに期待します。
追記
私の葬儀社にはこのアンケートが来ていないようなんですが
もし間違えて捨てちゃってたらどうしよう(>_<)
>アンケートを編集部に送り返さなかった葬儀社は0点にした
これ、ひどいですね。。
ビックリです。
まだ記事を自分の目で見ていないので、読後改めて書きますが、問題提起ありがとうございます。
おっしゃる通り、杜撰なランキングですね。(苦笑)
しかし、既にリリースされてしまった以上、読者にインプットされるのは、何よりランキングです。
アンケートを返さず、ランキング下位になってしまった葬儀社の社長、或いは担当部署は、今ごろ悔やんでいるでしょうね…。お気の毒です。
ただ、日頃からメディア対策を意識するということも、企業としては必要かと思います。そういう意味では、自業自得ですね。
それより、私が疑問に思った点は、ファックスによる見積もり送付の件です。
見積もりをファックスで送った葬儀社が良しとされていますが、一概にそうと言えるでしょうか。
真面目な葬儀社ほど、安易に適当な見積もりは出せないと考え、クライアントとの面談を求めると思います。
さくら777♪さん、こんばんは。
他の葬儀屋さんのブログを見ても、皆さん週刊ダイヤモンドを買っていらっしゃるみたいですね。
こうやってまんまと、週刊ダイヤモンドの売り上げに貢献させられてしまうのが悔しい(^^;)
都内葬儀社員さん、こんばんは。
> クライアントとの面談を求めると思います。
あぁ、確かにそうかもしれませんね。
それから、他の記事で葬儀費用についてさんざん言っておきながら
ファックスで送られてきた見積もりの金額は無視(^^;)
どないやねん!
て感じです。
二村祐輔 (ふたむらゆうすけ)と云う人の主催してる団体の得意先が、第3章で紹介されていますね。
葬祭業界における個人情報保護認証制度 PIP認証なる、プライバシーマークが取れない会社が取っている認証であったり、儀典オーガナイザー資格など、これまた訳の解らない資格商法のオッサンですね。
このオッサンが、一番怪しいですなあ。
消費者目線様、コメントありがとうございます。
二村祐輔 (ふたむらゆうすけ)に関しては、著作を1冊もっているだけで、あまり詳しく存じ上げないのですが、今回は明らかにやり過ぎですね。
まともな葬儀社、賢明な読者、どちらの信用も失っていると思うのです。
結局、普通の、葬儀に疎い消費者は、複数の業者から選ぼうと第一歩は気軽に考えてるのに、いきなり面談なんていわれても困るのではないでしょうか?
私の会社も、私が住宅展示場に気軽に入ったら、「相談」「アンケート」などと称し、数時間も帰してもらえなかった経験もあり、最初の敷居は低くしました。
関東の者さん
それは受注率の話ですよね?おっしゃるように、敷居が低い方がかえって受注率が高くなるかも知れません。また、普通のお客様に「とりあえずの安心感」を与えることもできるでしょう(後々の火種になりそうですが…)。
しかし、今回のダイヤモンド誌の観点は、「簡単な電話問い合わせだけで簡単に見積もりを出してくれる葬儀社が優良」ということです。
本当にそうでしょうか。安直な葬儀社とも言えませんか?
「見積もり」とは、文字通り、見積もらなくてはならないのです。葬儀業界に限らず、何かの案件を見積もるためには、大抵、現場視察や面談をしますよ。簡単に出せるものは、せいぜい「参考価格」か「価格一例」です。
そのような意識から、今回見積もりを出さなかった葬儀社も数多いと思います。実際に知人の葬儀社4社からそういった言質を取りました。
二村氏の迷走と言わざるを得ません(以前、氏の講演を拝聴したことがあり、そのときは割りとマトモな内容でしたが)。
ここは是非、当ブログの独自調査にて、真の優良葬儀社ランキングを発表して下さい。
(o~-‘)b
関東の者です さん、コメントありがとうございます。
これは、難しい問題ですよね。
お会いした方が、より適切な見積もりを作ることができるわけですけど、
とりあえず、限られた時間でたくさんの情報が欲しいっていうお客様もいらっしゃるでしょうし。
サービス業の難しさに相通じますが、
そのお客様が満足した方が、正解ってことになるんでしょうか。
都内葬儀社員様、
>ここは是非、当ブログの独自調査にて、真の優良葬儀社ランキングを発表して下さい。
こりゃまた、エラいネタふりで、文章を閉められましたね(^_^)
葬儀社の評価基準についてはこのブログの「葬儀社の選び方」のタグでまとめていて、
それを使った競合他社のランキングも社内レポート用に作っています。
が、しかし、ランキングを公開するのはムリです(^^;)
二村祐輔 (ふたむらゆうすけ)氏のよりは、「使える」とだけ、申し上げておきますね。
御ブログ監修ランキングの件、冗談半分ですが、本気も半分なんです。
(^_^)
他の業界同様、ネットメディアがマーケットの健全化を引っ張るしかないと思うんですよ。
例えば、不味いラーメン屋や汚ないビジネスホテルが減ったのも、ネットによるダメ出しが大きく寄与していると思いますし。
いま日本で一番信頼でき、アクセス数も多いであろう葬儀批評メディアは御ブログを置いて他にありません(だからこそ、私も書き込んでいます)。
お立場上、なかなか難しいとは思いますが、何かしら方法はないですかねえ?ベスト10の発表だけでも…。
不甲斐ない葬儀社のケツと埃を叩いて下さい。
ちなみに、私が考える葬儀社評価基準の主要項目は、社員の平均年齢(低いほど良い)と女性社員比率(高いほど良い)です。各社を調べることが難しいですが。
都内葬儀社員様、コメントありがとうございます。
> 他の業界同様、ネットメディアがマーケットの健全化を引っ張るしかないと思うんですよ。
同感です。
ターゲットのお客様が、まだまだ、ネットユーザーと重ならないのが残念です。
> 不甲斐ない葬儀社のケツと埃を叩いて下さい。
これ、おもしろい表現ですね(^_^)
>各社を調べることが難しいですが。
そうなんですよね。
週刊ダイヤモンドが、二村祐輔 (ふたむらゆうすけ)のではなく、私の葬儀社評価基準を採用してくれれば良かったんですが。
今後週刊ダイヤモンド編集部から依頼があれば協力します・・・
ってこの批判記事書いた時点で、そりゃ無いですね(^^;)
将来的にはケーススタディとしてどこかの葬儀社のことを、調査対象にすることはあるかもしれません。
安心できる葬儀社を判断するお手伝いをするのが葬儀社向けコンサルティングをしている先生。
以前プレジデント社の記事もそうでしたが全くの第三者がセレクトに関して関わって下さるのならクリアかと思います。
消費者感覚から見たランキングなら納得。
メディアも巨大な力を持っているのですから、そのあたりの公平さは必要と思います。
まあメディアを上手に利用するのも経営者にとっては必要不可欠なのでしょうけれども
なんだか、どこかで高笑いが聞こえてきます
冠婚葬祭森羅万象 様、コメントありがとうございます。
> なんだか、どこかで高笑いが聞こえてきます
売れてんでしょうねぇ、週刊ダイヤモンド(^^;)
どんな正論も消費者の耳に届かなければ、無力なんですよね。
まだ、今はブログがあるだけましなんでしょうけど、もうちょっとなんとか・・・
常々感じていたのですが、今回の雑誌の調査を見て確信したのは時代の変化です。
電子メールで顔の見えない相手とやりとりしたり、ネットで簡単に情報がとれることに慣れた消費者、(特に若い世代)を相手に、丁寧な対応、個別対応の要請は、面前でない限り、かえって不信感を与えてしまうのかもしれませんね。
相手がわからない電話やメールでの問い合わせには、ドライな機械的な対応が必要なんだろうなと個人的には思っております。(もちろん礼儀や言葉遣いは丁寧な対応が必要です)
それなのに、地縁で客を呼び込んでいた時代の感覚が染み付いた担当者が対応すると、必要以上に踏み込んだり、立ち入った会話をしているケースが多いですね。
若い世代には鬱陶しいと思われます。高齢者が相手でも、結局はそれを子や孫に相談し、「そんな業者は信用できん」と言われてしまうのです。
特に費用に関しては、不信感をもたれがちなので(少数の不良業者と偏った報道のせいでもあります)、親切心が仇となるケースが多いのではと推測しております。
もう5年も前の話ですが、息子の海外での結婚式をやるに当たり、代理店や旅行会社などに電話をかけまくったことを思い出しました。
初めてのものなので、まずはいくらくらいが相場か、「こんなケースではいくらですか?」程度の質問を10社くらいに息子と手分けして電話したら、半分は資料や仮の見積もりをすぐに送ってくれたけど、半分は残念な対応、不快な対応でした。
「とにかく来店してくれ」「価格は相談に応じるので、今は言えない」とか。
熱心なのか、不明瞭会計なのか判断はつきかねました。
転職組 様、詳細なコメントありがとうございます。
確かにいつも頭を悩ますのが
「とりあえず、見積もり」
というお客様のご要望ですね。
まずお客様がどこまで葬儀に関する知識をお持ちなのか
によっても対応が異なりますし、
ネット上の葬儀に関する情報もまだまだ誤ったものが多いので、
ネットのヘビーユーザーでも正しい情報を持っているとは限らないですし。
他の商品に比べ、商品価格と、商品を購入する根拠の関係があまりにもアンバランスなのを
どう解消していけるか
が今後も重要かと思います。
あの記事読みました。
評価基準を理解するだけで結構時間をかけてしまい、その結果口をあんぐり放心状態に落ち込みました。
思考力のある人はあんな記事の内容信じないから損することはないし、悲しいですが思考力のない人は、あれを信じようが信じまいが結局悪徳業者の口車に載せられて損をするのでしょう。
いやな世に成ったものです。
最近の仕事の仕方、私は半導体設計をしていたのですが、あらゆる業界でダブルチェックというのがきちんとされていないばかりか、上司が全く部下にやらせっぱなしにしている様に思われる現実に直面させられます。これなんかもその一例です。
日本の将来は政治も産業も年金生活も真っ暗です。
屁理屈教師、コメントありがとうございます。
> 思考力のある人はあんな記事の内容信じないから損することはないし、
確かにそう信じたいのですが、
このアンケート結果が、電車の中吊りや、新聞広告にも掲載されてしまいました。
おそらく評価基準を読むことなく信じ込んでしまった方が圧倒的に多かったと思っています。
残念です。
ご返事有難う御座います。
電車の中吊りだけを見て信じてしまうような者こそ思考力/想像力(創造ではない方)がないと申し上げたく存じます。
物事、裏を取らずに信じ込む者は愚か者です。
自業自得といって突き放しても良いのですが、そういう人達が増えてきて居るのも確かにうれしくない現状です。有る意味、素直でものを疑わない人達が増えたのでしょうか?
私の周辺の若者には人の話を鵜呑みにして行動するな。必ず情報の裏付けをとってから行動を開始しろと何度も何度も言い聞かせています。もはや馬耳東風になっているでしょうが、、
過去2-30年の愚かな文部行政のつけが回ってきたもので、有る意味、愚昧政治の被害者達であり気の毒な方々です。せめて、大学での指導がきちんと行われていればと怒りに振るえる次第です。
あの記事にしても、
企画の段階で、アンケートのとり方に関して、担当者の同輩あるいは先輩がチェックて、その上で上司がプロの目で確認していれば、この世に出ることは無かったでしょう。
ましてや、出版に至る最終段階で編集長がきちんと第3者の目で読み直していれば、必ずこのような誤ったというか読者を誤解に導く様な愚かな記事は差し替えが行われていたことでしょう。(・・・とは言ってもああいう記事を世に出したのは実際は意図的なのでしょうね。なんたって嘘ばかりのジャーナリズムの世界ですから)
担当者が独走してしまっても、それを横目で見ながらチェックし問題を指摘してはブレーキをかけることの出来る能力を持つ仕事師達が、団塊の世代の引退とともに日本の産業界から居なくなっているのです。この度のトヨタショックの原因のひとつでもありましょう。
なんか、こちらのサイトの本筋から離れる一方ですのでこの辺でやめておきます。
勝手な理屈を一方的に述べまくってしまいましたお許し下さい。 屁理屈教授
このランキングお金を出したか出さないかでも評価が変わるそうです。ある葬儀社さんは葬のような打診を受け断ったら、評価は低かったようです。私の地域で言えば会員になろうが、葬儀の際であろうが一切カタログを渡さない互助会さんが高評価なのはびっくり。お金ありきでマスコミも動くんですね。テレビ番組に使われる葬儀社も同様ですね。あーこわい。
なまぐさぼうず 様、コメントありがとうございます。
こんな記事を書いてみました。
http://kangaerusougiyasan.com/archives/1426568.html