最近、火葬場の業者控室で耳にするヒソヒソ話に多い話題なんですが
「あいつ、全然現場のこと知らないくせに・・・」
どうもガチガチの現場派で中堅の葬儀屋さんの中には
異業種から来た人や、社長の息子(いい大学出てることが多い)が
自分の上(経営陣)に就くと異常に毛嫌いする方がいるようで。
気持ちは分からんでもないですが、
ただそういう人にはこう申し上げたい。
じゃ、あなたが経営をやればいいじゃない。
「いやいや、自分がいなくなると現場がまわらないから」
自分がいなくなっても
現場がまわる仕組み作ったり、人材を育成するのが
現在中堅かつプレイングマネージャーである、あなたの仕事でしょう。
それが出来ないようでは、ダメ。
「現場の仕事が、一番好きだから」
じゃ、経営は他の人に任せましょうよ。
野球でいうと
ピッチャーの技術を極めていけば、監督としてつとまるか、
というと必ずしもそうではない。
つまり
葬儀の現場仕事の延長線上に「経営」はないと思います。
(逆に経営だけ詳しくても、現場は知らなくていいのかというと、それはそれで限界がありますが)
葬儀業界紙の大手葬儀社の社長インタビューを読むと
何となく大きくなったという葬儀社は無くて
初めに「大きくしたい」という意思があって、
経営を学んだ人の葬儀社が大きくなったという「必然」を感じます。
(大きい葬儀社が良いか、という議論は置いとくとして)
多分、葬儀業界に極端に零細企業が多いのは
現場上がりの葬儀屋さんに、
このあたりの意思と方法論が欠落しているのも原因の一つかもしれない、
などと偉そうなことを言ってみる(^^;)
現場仕事だけやってても、毎日は十分、充実しますからねぇ
であるならば、
現場上がりではない上司や経営者というのも
なかなかおもしろいのではないかと。
冒頭で紹介したような考え方の人は
上司が偉いとか、上にいるとか、そんな風に考えるからおかしくなるのであって
経営部門をアウトソーシングしているだけ
と考えればいいんじゃないでしょうか。
料理を料理屋さんにお願いするのと、同じです。
>マネジメント部門をアウトソーシングしているだけ
う~ん…アウトソーシングは発注側に主導権がありますから、経営陣が現場をコントロールする以上、現場のほうから外注しているという発想は持ちがたいんじゃないでしょうか(^^;)
それよりも経営陣が自分たちを業の主として「現場をアウトソーシングしている」という発想が広がってしまうことに現場は反発しているのだと思いますよ。
この業界に限らず昔からある対立ですね。
高見 晴彦 様、コメントありがとうございます。
もちろん、経営陣がしっかりしていることに越したことはないんですが、私は、仮に経営陣がダメでも現場担当者がしっかりしてれば
なんとかなるという、スタンスなので(^^;)
良くも悪くも、経営陣の言うことなんか耳を貸さないという気質の担当さんて多いですよね。
>良くも悪くも、経営陣の言うことなんか耳を貸さないという気質の担当さんて多いですよね。
耳が痛い話です(^^;)
確かにこの業界では特にそういう気質持ちが多いような気がします。そのために全国でも中小零細企業が多いのかもしれませんね。
国内では「葬儀社」と呼べる分類は極一部で、多くは「商店」分類と捕らえられます。
しかし、これは北米でも同様でありSCIの様な企業は僅かであり、その多くはフェネラル・デレクター=エンバーマー=経営者であり商店が多いでしょう。
その意味では、小規模=ダメとは言えません。
国内の葬儀社や商店は基本的に「世襲制」(90%以上?)であり、変革が見られない最大の原因です。
そのために、先代から現場業務を勤める職人的な者達から見れば、現場を知らない2代目・3代目の意見や考えなど無視してしまうのでしょうか?
prof様、コメントありがとうございます。
> 現場を知らない2代目・3代目の意見や考えなど無視してしまうのでしょうか?
そのせいか、確かに、エグゼクティブサーチを使って外部から人を採ろうとする後継者の話をたまに聞きますね。
確かに、葬儀業界では自分の言うことを聞く他業種に従事していた友人や知人を、幹部に招き入れるケースが多く見られます。
これらも、以前から居た職員の反感を買うのかも知れません。
大手の新社長も他業種の知人を役員に呼び寄せたことが、株主の間では賛否両論が出ていました。
結果として利益が出れば良いのですが、役員会の票固めのためであれば反発は出るでしょう。