(PR)

葬儀セミナー講師のための紙上セミナー開催




自分自身の防備録を兼ねて、
葬儀セミナー講師をするためのポイントについて述べてみます。

たまーに競合他社が開催する一般の葬儀セミナーに参加することがあります。
そこで思うのが
「良かった。みんなヘタクソだ」
(ええ、今日は上から目線です。(^^;))

多分↓こんな感じで葬儀セミナー講師が決まっていることが多いんじゃないでしょうか?
社長「最近終活セミナーがはやってんな。ウチもやった方がいいかな。
おい、誰かセミナー講師やるやついないか?」
全員下を向く・・・
「(しょうがねぇな。誰か中堅どころにやらせるか)おい、田中、お前やれ」
「えっ、はい・・・(うーん、参ったなぁ。
まぁお葬式のこと話せばいいんだろ。
でも葬式の打合せって2時間ほどだから、
1時間くらいしゃべるのなんて楽勝だろう。」

当然毎日のようにお葬式の依頼が舞い込むので、準備をするヒマもなく
そうこうしているうちにあっという間にセミナー当日を迎えます。
「(さてと、まずはうちの会社の打合せ資料配ってと・・・。
いつものお葬式の打合せと同じようにやれば大丈夫)
えーっ、まず家族の誰かが病院で亡くなった場合と自宅で無くなった場合があるとおもうんですけど・・・(中略)次に寝台車からご遺体を降ろして自宅に安置します」

聴衆はふだんお葬式の情報をほとんど持たない人たちですから
まぁお葬式に関することダラダラ喋っても、
そんなもんかな、と思ってくれるので
なんとなく時間が来て終了・・・
とこんな感じじゃないでしょうか。

こんな話をされるんなら個別相談で良くね?

というわけで
50回ほど葬儀セミナーで講師を務めた経験から
葬儀セミナーについて思うところを述べたいと思います。
お役に立てば幸いです。

ゼロから葬儀セミナーの準備をするなら、
正直最低1ヶ月前から始めたいところです。
これから
①戦略
②構成
③資料作成
④練習
⑤本番
の時系列で説明します。

①戦略

これまでお葬式セミナーで講師をされた経験のある方にお聞きします。
そのお葬式セミナーで伝えたかったメッセージを「一行」で言ってみてください。
どうでしょう、言えましたか?
次に「エレベータートーク」の要領で
30秒間でセミナーの内容を説明してみてください。
ここまでサッとできた方は以下の文章を読まなくても大丈夫です。
完成されてます。

逆にこれが出来ない人は伝えるべきメッセージを持っていません。
これでは聴衆には何も伝えられないと思います。

セミナーで一番大切なことは何かと言えば
どうしても伝えたいメッセージがある、ということ。
これがないと、伝える方も聞く方も何のために
セミナーやっているのか分からないと思います。
それから戦略の立て方はこの本がおすすめです。
確かフューネラルビジネスフェアでも講演されていたと思います。

それでも戦略が分からない、というあなた。
聴衆はどんな人達で、どんな情報を与えれば役に立つと思ってもらえるか
と考えてみてください。
聴衆は
おもしろいか役に立つか
少なくともどちらかの条件を満たさないと人の話を聞こうとしません。
つまり・・・
あとは考えてみてください。

②構成

まず葬儀セミナーのアイスブレイクについて

アイスブレイクは参加者と初対面のセミナーでは必要なものなんですが、
お葬式セミナーの場合は難しい。

オープニングは普通に始めよという人もいるので、断言はしませんが
私はつかみネタとして、自虐ネタの類をニコニコしながら言います。
なかなかデリケートな話題がセミナーのテーマなので
自虐ネタが一番無難です。

同僚には滑っていると言われましたが、いいのです。
爆笑を取りたいわけではないのです。
そもそも本業のお笑いの人でも世代の全く違う年齢層から
いきなりウケるのは至難の業でしょう。

聴衆にとってお葬式セミナーって、
笑ったりにこやかに聞いていてもいいのか
つまりどういった態度で聴いていいのか最初は判断がつきません。

だからつかみのネタは、
笑いながらリラックスして聞いてもいいんですよ、
というメッセージを聴衆に送っているのです。
無理矢理笑うと自分も少しはリラックスできます。

それに笑いかけると
聴衆の中に一人か二人ニコッと笑ってくれる方がいます。

その反応によってその人達は
いわゆるノリのいい良いお客さんだと識別できます。
最初自分の話の調子が出るまでは
その人達を聴衆への目線の中心にして話すとよいです。
(ちなみにセミナーの最中に
パワポの画面をじーっと見ながら話す講師がいますが、これは×。
パワポを見るのはパワポ画面のどこかを指し示すときだけ。
それ以外視線は常に聴衆全員に投げかけながら話すべきです。
見ないと話せない?
それは明らかに練習不足です。)

途中セミナーの流れに変化をつけるために、
聴衆に質問を投げかけるときがありますが
その時もその人を起点にできます。

もう一つのポイントは
その自虐ネタを言って自分自身がニコッて笑うのです。
そうすると自分自身がリラックスできます。
リラックスしているから笑顔がでるのではなく
笑顔を出すことによってリラックスできると思っているので。

セミナー講師が緊張してこわばった顔で話していると
それは聴衆にも伝染します。
そうするとやっぱりお葬式セミナーって
こんな固い空気で行われるんだ、って思われてしまって
後述する「共感」に結びつけるのがむずかしくなります。

それから自分自身が身内のお葬式を経験している場合は
かならずそのことに触れた方が良いでしょう。
聴衆との距離を詰めることができます。

あと私の構成の特徴というか弱点は、ロジカルに作ろうとしてしまうところ。

おそらく研究者や学生の前で「固い」プレゼンテーションをする機会が
多かったせいだと思います。
ちゃんとロジックツリーが出来ていて、
出典やエビデンス(証拠)を示さないと気持ち悪く感じるという・・

これだけ言うとチョイ自慢みたいに聞こえてしまっていると思いますが、
これがOKなのはビジネス上のプレゼンテーションの場合。
お葬式セミナーという状況だと、これは最適解じゃないと思います。

葬儀セミナーの場合、最適解というかゴールは
論理的説得ではなく感情的共感にあると思います。

葬儀社が行うセミナーって、
基本的に聴衆が将来自分とこの葬儀社に葬儀を依頼する形に
持っていきたいわけですよね。

あのセミナーには共感できたなぁ、っていう「感情」の記憶っていうのは
5年後10年後も残っていて、最終的に集客に結びつくのだと思うのです。

論理的説得は
なるほどー、って感想にセミナー直後は持って行けるが、
5年後10年後には、なんで説得されたのかが分からなくなっている気がします。
もちろん説得されたっていう記憶が葬儀依頼に結びつくことも多いと思いますが
感情的な共感には勝てないかなーと。

とはいえ感情的共感を与えられるかどうかは
講師のキャラクターというか才能によるところが一番大きい気がします。
デニーロ的才能がない限り、キャラに逆らうのは難しいような・・・
(ちなみにアメリカは陪審員制度があり、
証人が陪審員に与える印象が極めて重要なため
与えたい効果によって証人を変えるらしいです。
感情的共感を与えたい場合は、若くて小柄な女性の証人
論理的説得を行いたい場合は 中年で背が高くスマートな男性の証人というように)

と言うわけで自分は感情的共感を与える目的においては
講師として適任ではない思います。
望んでも手に入らないならベストではなくベター、ってことで
慎重にロジックを積み上げて
論理的説得を繰り返すスタイルを取らざるを得ない、
っていうのが実情です。

あと上記以外の構成については
企業秘密なのでここまでです。
すいません。
このブログには自分の頭の中で考えたことは書きますが
すでに自分の勤め先にあるノウハウは
絶対に持ち出さないようにしているので。

③資料作成

私はパワーポイントを使ってます。
本番の機材トラブルが怖いので、
公民会館とか会場に機材一式がそろっていると言われても
自前のノートPCと小型プロジェクターをローラー付トランクに詰め込んで、
ゴロゴロ会場に向かいます。

さてそのパワーポイントの資料の作り方です。
おすすめは本は
スティーブジョブズ

でしょうか。
時間のある方、もしくは社内プレゼンの機会も多いという方は

もどうぞ。

私が気を付けているのは
できるだけ文字を使わない
ということです。
ご高齢の方で、目の悪い聴衆も多いので、文字は大きくします(48ポイント以上)
そうなると1ページにつき100文字以上を使うのは不可能です。
だからそのシートのメッセージを集約した
できるだけ無駄をそぎ落とした表現を選びます。

構成をふくらませているうちはまだまだダメだと思います。
多すぎるから削らなきゃ、って段階になって初めて

ブラッシュアップが始まります。

 

ワンシートにはワンメッセージは基本です。
そして文字を使わない代わりに、グラフィックを使います。
(これを言うときっと怒られてしまうと思いますが、
葬儀屋さんのセミナーのパワーポイントの画面は
ゴチャゴチャしていることが多いように思います。
引き算の美しさというかミニマリズムが無いような・・・
ホントにすいません<(_ _)>)

④練習

さて次は練習、練習、そんでもって練習あるのみです。
一見流暢(りゅうちょう)に喋っている人ほど事前に練習しているのです。
ってことが↓この本にも書かれています。
梶原茂

私は前述したように①~③までは得意なんですが、
いわゆるプレゼンターというかパフォーマーとしてはあまり優秀ではないのです。
ここが弱点です。
血中のエンターティナー成分が少ないといいますか。

とはいえやるしかないので
まずは講師のスキルの基本、発声の練習から。

まず意外と大変なのが、発声練習場所の確保です。
都内で大声張り上げる場所ってなかなかないのですよ。
最初人気(ひとけ)のない公園の公衆電話ボックスを見つけて、
受話器を耳に当てて話しているふりをして発声練習していました。
しかしとうとうある日風邪を引いてしまったのと(真冬の話です)
ジョギング中の人に気味悪そうに見られてしまったことが重なり、
心が折れてしまいました(-_-)

そこで
退社する→1.5時間眠って起きる(なんで1.5時間か
というと人の眠りのサイクルは1.5時間ごとといわれており、
起きやすいから・・・と思ったけど泊まり明けの日だと超眠い)
→お通夜の無い日の自社の葬儀会館の倉庫に夜中こっそり忍び込む
→練習をする

なんでこっそりかっていうと人間には
がんばっていることをアピールしたがる人と、
がんばっていることを知られたくない人がいると思うのですが、
私は後者なので。

それにしても場所が場所だけに万一漏れた音声誰かに聞かれたらホラーな世界だよね。
この方法が難しい人はお一人様カラオケルームに行くとか、かな。
実際行ったことがないんで、うまくいくのか分からないですけど。

さて発声練習の時、目の前に鏡を置くこと。
これは表情や口の動きをチェックするため。

とはいえ
発声には苦手意識があったこともあり、ボイストレーニング教室に通いました。
問題はいきなり仕事が舞い込むので、ドタキャンが日常茶飯事だということ。
通常月4コマでワンセットのマンツーマントレーニングなのですが、
二人分の月謝を払って8コマ押えておいて、
半分ドタキャンでも月4コマの授業をキープできるようにしました。

発声に苦手意識のある方はボイストレーニング教室に行くべきです。
私が言うんだから間違いない。
得意分野に注力しろ(≒苦手分野は捨てろ)、とドラッガーは言いますが、
しゃべりは避けて通れないし
ある程度まではスキル(≒練習量)でカバーできますから。
なによりボイストレーニング教室のトレーナーは欠点とその治し方を
客観的にテクニカルに指摘してくれるのが良いです。
私の欠点は、表情筋の動きが少ない ということと 声が暗い ということ。
そう、葬儀屋さんとしては好ましい、と言えるのかもしれないんですけど。
でもセミナー講師としては確かに問題有り。
これセミナーだけが目的なら努力して治そうとしなかったかもしれないですね。
大学の授業やらシンポジウムなどの社外活動に生かせる機会もあるだろうってことで、
なんとかがんばれました。
あと私のトレーナーが優秀だったことに感謝。
のせるのがうまい。

まず表情筋の動きが少ない、という欠点の克服。
これは鏡を見ながらチェックする。
自分ではやりすぎ、っていうくらい動かして、ちょうどいいみたい。
自分の中では蜷川演出の藤原竜也が
「なんで俺を愛してくれないんだーっ」ってセリフを言うときのイメージで。
↑誠に申し訳ないが実際に舞台を見たことは一度も無い。
なんか言ってそうなセリフを書いてみた。ごめん。

次に 声が暗い、という欠点。
これはしゃべるときの「キー」を2音上げるトレーニングをしました。
歌のトレーニングのようにトレーナーがキーボードを叩きながら
「今は、この音。それのこの音まで上げて」っていう感じで。
自分が出せる最も高い音を叫んだりしました。

あと滑舌の問題ではサ行は十分に改善しませんでした。
正確にいうと、文頭文中では問題ないのですが
文末近くなると呼気の分量やら疲労やらで怪しくなる。
最後の手段ですが、危険な単語は使わないようにしました。
「新春シャンソンショー」は「正月のフレンチポップライブ」に言い替えるというように。
いや、例えですよ。そんな単語使う葬儀セミナーなんてないよね(^_^)

ここまでやって、最後の難関は
しゃべりが単調になるのをどうするか、という問題。
特にセミナーの新ネタの初出しの時は、
どうしても棒読みになってしまう。
逆に言うと新ネタは大舞台で初演しない方がいいかも。

さて必要なのは

声の大小、間、イントネーション、強弱で変化をつけて、
聴衆を飽きさせない表現力をつけるということ。
とはいえこれは完全に克服できていません。
どうしても滑舌と声量に注意が行くと、どうしても単調になってしまう。

↑この本に書いていた、とりあえず各トピックスの冒頭はゆっくり始める、
ということを守りました。

あと↑この本に、

強弱をつける表現の苦手な人は
強調するときに拳を握るといいと書いてあったので
その方法を使っています。
さて練習の時は毎回音声を録音する。
もちろん毎回は聞き返さないけど、録ってるのだと意識すると集中できるので。
iPhoneやiPodタッチを持っている人は、
プリセットのボイスメモももちろんいいのだけれど、
HT Recorderをおすすめします。

勧める理由は
・つぶやき、会議、ホールというシチュエーション別のモードがある。
私はできるだけ本番に近い状況で、ってことで会議モードにして離れたところに置いて録音しました。
他に、遺族との打合せや葬儀の司会の録音チェック用にも応用が利きます。
・倍速、スロー、途中の頭出しなどの再生の自由度が高い

それから動画も撮ってください。
最近ムービーも安くなりましたんで買ってもいいと思います。
無理ならiPhoneやiPodタッチで。
でも解像度の問題で引きの絵(構図)で表情までは撮れないんだよね。
専用ムービーがベスト。
1週間に1回は動画を撮ります。
立ち位置とか姿勢とか表情をチェックするために。
ここで変なクセ(左手を揺らすとか、肩をまわすとか)は、
聴衆にとってノイズになるだけなので修正しましょう。
あと私は原稿は持ちません。
片手にマイクとワイヤレスマウス、片手は指し示し用で
手が足りない(^_^)っていうのもありますし
紙は聴衆から見ると視覚的にノイズですし。
本当はピンマイク使って、
ジョブズみたいにオーバーアクションしてみたいんですけど。

それから実演を人に見てもらってください。
これすごく大切。
先ほど動画を撮ると申し上げましたが、
無人で動画を撮るより、眼前に人いた状態でやる方が何倍も有効。
眼前の人のノンバーバルな情報(相づち、笑顔などの空気感)を受けることができるので、
双方向伝達の状態(つまりより本番に近い状態ね)で行える。
コレは動画を撮るだけでは絶対に分からない。
もう一度言いますが、絶対人がいる状態でリハーサルをやっておくべき。

とはいえ同僚や部下に聞いてもらおうとすると、
彼らは葬儀の知識を十分に持っている人なので
こちらの情報が足りなくても勝手に補ってスルーされる可能性があります。

それに、社内の人間だと、なかなか思い切った指摘をしてくれない。
なにより私は社内の人間に批判されると不機嫌になる。
将来もし出世するようなことがあったら
絶対周囲はイエスマンで固めようと思う(^^;)
さて、話をもどして・・・

というわけで実演をみてもらうのは社外の人に頼むのがベストです。
自分の常識が世間では通じないっていうことをチェックするにも有効です。
(構成を考えるときは相手は全く何も知らないか、
意図的に歪曲しようとする、くらいに思っておいてちょうどいいくらいです)

そうこうしているうちに本番を迎えます。

⑤本番

さてセミナー前日。
持参品チェックリストに基づいてアイテムを揃える。
当たり前だが、コンディションは万全に。

セミナー当日。
当然余裕を持って会場入り。
いつも困るのが、発声練習をどうするか、ということ。
マラソンの前にウォーミングアップをするように、発声練習は必須。
自分の通っていたボイストレーニング教室のメソッドがあるのですが
ただこれを普通にやると
奇声を上げている頭のおかしい人にしか見えないという問題が・・・
あんまり早い時間にやってしまうと、ウォーミングアップにならないし・・・

当日は離れた公衆電話ボックスやら発声練習出来そうな場所を
血眼(ちまなこ)でさがします。

ちなみにこの本にはティッシュペーパーを口につめて発声練習すると
音が漏れず良いと書いています。

もし車で行けるんなら車で行って、
駐車場の締め切った車内で発声練習を行う、という手もあります。

あとセミナーデビューは自社会館でやった方がいいかも。
知らない場所だと、それでなくともアウェー感で緊張してしまうので。

あと身だしなみは「完璧」にしてください。

それから冒頭の司会は別の人にやらせた方がいいです。
セミナー講師に特別感がでますから。

それから↑この本に書いてあるテクニックとしては
受付に美人を置くとセミナーに高級感が出るとのこと(^^;)
意外とそうかも・・・
もし社内に美人がいたなら、周囲にカドが立たない程度に
お願いしてもいいかもしれません。

あと緊張をほぐすために、
早めに着席した聴衆に話しかけることもあります。
「どちらでこのセミナーのことお知りになりました?」が
リサーチを兼ねていい質問かと。
また人数が多くなければ、最初から資料を配らないでおいて
着席する度に「どうぞ」と言って配布します。
これだけでも始まる前の空気感はだいぶ違うはず。
またセミナーの最初出だしはどうしても緊張してしまうので、
冒頭の挨拶→来場の御礼→全体のスケジュールまでの1分ほどの流れは
丸暗記するようにしてます。

小さい会場でもマイクは使うのか、という問題ですが、
メリハリをつけるために、ささやいたりするとき、
やはりマイクがあると便利だと思います。
ただしマイクは使いつつも、
40~50名程度のセミナーなら肉声でやるつもりで声をだします。
ワイヤレス系のマイクは、集音が距離に反比例することなしに、
いきなりONかOFFか、という声の拾い方をするタイプもあるので注意。
このタイプは事前のボリューム合わせを慎重にしておきます。

あとしゃべりながら緊張してるな、と思ったら、わざと間を作って、深く腹式呼吸をして
ペースダウンします。
(このメタ視点も、ある程度余裕ができないうちは難しいんですけどね)
緊張していると悟られないようにしてください。
前述したように葬儀セミナーって参加者にとっては得たいの知れない分野で、
どういう態度聞いていいのか、聴衆も戸惑っています。
そこでセミナー講師までカチカチだったら・・・
分りますよね?

そらから立ち位置ですが私は聴衆から見て
パワーポイントのスクリーンの左側に立ちます。
文字は横書きなので、指し示しが左から右に移動することを考えると

左側の方が自然なのです。

何度か本番を経ないと、しゃべりが朗読っぽくなるという問題を指摘しましたが
一方で何度も同じネタをやっていると、
こなれすぎて立て板に水のしゃべりが逆に不自然という自体が起きます。

演劇の場合、こんな時マイクロスリップという技法を使うそうです。
わざと余計な行動を入れることによって、
あえてぎくしゃく感を入れて、自然な感じにするという技法です。
私の場合、マイクやワイヤレスマウスをわざとづらくして、
わざと意識の引っかかりを作っています。
セミナー後、忘れてはいけないのが聴衆にアンケートを書いてもらうこと。
必ず、評価をしてもらい次につなげる努力をしましょう。

それから同じ理由で本番もムービーを回すこと。
多分自己嫌悪に陥ると思いますが、大丈夫。
来年の今頃、見直したときに成長を感じるためのものでもありますから。

さて最後に勧める本はこれ。

ジャックウェルチの専属スピーチライターが書いた本。
ウェルチってスピーチの原稿の仕事しかしてないのか
って思うほど、情熱的にスピーチに時間をかけています。
(この本の中には
「もう少し(推敲する)時間があったら(スピーチの原稿を)もっと短くできたのに!」
というセリフがあります。)

あと古典としてはこれかな?

でもこれは各章のまとめをまず読んで
気になったところをピックアップという方法で良いと思います。
さて
最後までおつきあいいただきまして、ありがとうございました。
どなたかのお役に立つことができましたら、幸いです。

(文中で引用したテクニックの3分の1くらいは、
紹介した書籍のテクニックを葬儀セミナーに応用しています)











コメントを残す