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通夜・お葬式の受付のマナーを葬儀屋さんが教えます




お葬式に参列する際、
慣れていない人にとっての最初の難関が
受付のマナーですよね。

ここでは
実際のお葬式の現場での体験をもとに
実践的な最新の受付の作法について、
葬儀屋さんが初めての方にもわかりやすくお教えします。
通夜もお葬式も参列のマナーは基本的に同じです。

準備

まず受付にたどり着くまでの準備について

服装についてはこちらの記事を参考にしてください
女性のお葬式の服装(喪服)について葬儀屋さんが解説します | 考える葬儀屋さんのブログ
メンズのお葬式の服(礼服・喪服)はユニクロがおすすめ! | 考える葬儀屋さんのブログ
日本人の葬儀の服装は間違っている?

香典の準備についてはこちら(参考記事:葬儀屋さんが教える香典のマナー

現地に着いたら

ではお葬式に参列した際、受付でのマナーについて
基本的な流れをご説明いたします。

おそらく受付の設置場所のパターンは大きく分けて2つです。
①葬儀会館のロビー
もしくは
②屋外のテントの中
です。

最近は葬儀会館がお葬式を行なうケースが多いので
①のケースが多いのですが
寺院の本堂などお寺の建物や、団地の集会所を使うケースなどは
建物内にスペースがないので②の屋外にテントを設置して受付とするケースが多いようです。

受付に進む前に

冬場はコートを脱ぐのを忘れないようにしてください。
緊張して式場に入るまで気づかない人が意外と多いのです。
次に鞄もしくは内ポケットから香典を取り出します。

まれに受付前に立ってからあれ香典どこだったっけ、と探し出す人がいますが
見栄えが悪いので、事前に確認しておきます。

またこのときお香典は袱紗に包んでおくと、
非常に美しく見えます。

お葬式には珠数(じゅず)よりも袱紗(ふくさ)を持っていくべき理由 | 考える葬儀屋さんのブログ

 

香典を渡す

いよいよ次は受付に向かいます。

おそらく「受付」という看板が出ていると思います。
出ていなくてもテーブルを前にして人が立っている場所があれば、そこが受付です。

お香典の渡し方ですが、
袱紗がある場合は袱紗から取り出します。
受付にお盆がある場合は、名前が相手から読める状態で(つまり180度回転させて)
お盆に置きます。
手渡しで受付の方に渡すのは不作法とされています。
もしお盆がなく袱紗を持っている場合は、袱紗をお盆に見立ててお盆の上に香典を置き
同様に名前が相手から読める状態で差し出します。

お香典を出す際、なにも言わず軽く頭を下げて(黙礼)、
お香典を差し出しても失礼ではありません。
何か申し上げたいのなら、
「この度はご愁傷様でございます。」
「お悔やみ申し上げます」
が良いでしょう。
ご冥福をお祈りします」「哀悼の意を表します」は
弔電の中で使われる言葉なので、話し言葉では使わない方が無難です。

記帳する

次にカードもしくは帳面に記入を行ないます。(受付の前に記帳を勧められる場合もあります。)
書く情報は大体、名前と住所、(取引先であれば)組織名などです。
あとで遺族の方が香典返しを送る際、ここから転記しますので
丁寧に書きましょう。

もし誰かの香典を預かってきていたら、その人の分の記帳もしましょう。
あれ?住所が分らない、と言うこともあるかもしれません。
中袋に書いてある可能性もありますが、今は携帯電話がありますから
本人に電話を入れて聞いてみても良いでしょう。

記帳が終わると、状況によってはお返し物の引換券を渡されるかもしれません。
これは焼香が終わってから、式場の出口で引換え券を渡して、
お返し物をうけとる仕組みになっています。
これも引換券を渡す段になってから、あれっ無いっ、という方が多いので
引換券を袱紗に入れておくか、胸ポケットに入れておいて
入れた場所を忘れないようにしてください。

式場への案内

その後葬儀社のスタッフの誘導に従って
式場内で着席するか、
式場内が満席の場合はロビーで並んで焼香を待つことになります。

入場時に一礼を

ここで一つテクニックを、というほどではありませんが、
式場の入口で一礼して入場してください。
これはほとんどの人が行っていませんが、行うと故人に敬意を表している大変礼儀正しい人に見えます。

とはいえ緊張しているときなので、一礼を忘れてしまうかもしれません。
それはそれで仕方ないのですが、覚えていたなら必ず行ってください。

ある政治家の葬儀で、参列した政治家の中で小沢一郎氏だけが一礼をしているのを目撃したことがあります。さすが田中角栄の思想を引き継ぐ人だと思いました。

座る場所

式場内に誘導された場合は、葬儀社スタッフの案内する座席に座ってください。基本的には一般席(関東では祭壇向かって右ブロックの前列から遺族親族、左ブロック前列から一般参列者であることが多い。関西では左右逆になることが多い)の前からつめるようにして座るよう促されるはずです。

ここで前から詰めて座るのを嫌がって、後ろの中途半端な位置に座ろうとする方がいます。確かに小学校時代など前の席はイヤでしたからね、その気持ちはなんとなく分かります。葬儀屋さんにとっては誘導が面倒になる(日本人の体質として一人がそういうことをやるとみんなそうし始めるので)ということに関しては、我々葬儀屋さんが我慢すればいい話です。ただ周りの参列者から見て、そういう振る舞いはあまりスマートではない、ということは申し上げておきます。

前に座ると最初の方に焼香しなければいけなくなるので、焼香の作法に詳しくないと不安なのかもしれません。しかし一般参加者の焼香の前に、遺族が10~20人、ときにはそれ以上焼香をしますので、心配ありません。観察できます。

以上が受付の基本的な流れです。

着席以降の流れ

その後行われる焼香の作法はこちらの記事を参考にしてください。
焼香のマナーを葬儀屋さんが教えます | 考える葬儀屋さんのブログ

関東のお通夜の場合は、焼香修了後食事の席に案内されることが多いです。辞退しても失礼ではありませんが、大体遺族は参列者用に料理を用意しているので、時間があるなら立ち寄った方がいいでしょう。

お葬式の流れはこの記事を参考にしてください。
「葬儀の流れ」を葬儀屋さんが解説します 【完全版4/4】 | 考える葬儀屋さんのブログ

袱紗キャプチャ

補足事項

 

社葬の場合


例外的な流れ
としては
社葬や大規模な葬儀の時、
受付とは別に記帳所が設けられてそこで書いたカードを受付で渡す、
というケースがあります。
受付前の混雑を避けるためです。

香典辞退の場合

また香典を出したのに
「ご辞退いたしております」と言われた場合はどうすれば良いでしょうか。
ここは静かに香典をしまいましょう。
どうしても受け取って欲しいという押し問答をするのは不作法です。

傘の扱い

また雨の日は黒傘が誰のか分らなくなって
紛失してしまうケースがあります。
そのため傘を筒状の袋に入れて持ち歩くケースが多いのですが
置き忘れたり、焼香の際置く場所に困ることが多いので
折りたたみ傘を持参して、鞄に入れるようにするのが良いでしょう。

時間ギリギリの場合

開式してしばらくたって、僧侶の読経が終盤にさしかかっている状況で到着すると
受付よりも先に焼香を済ませるように葬儀社のスタッフから促されることがあります。
その際は葬儀社スタッフの指示に従ってください。
以上が受付のマナーでした。

受付のあとに行われる焼香のマナーについてはこちらの記事を参考にしてください。
焼香のマナーを葬儀屋さんが教えます | 考える葬儀屋さんのブログ











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