焼香のマナーを葬儀屋さんが教えます




葬儀屋さんがお葬式の焼香のマナーを解説します。

焼香の作法

お仏壇のとき


自宅で仏壇にお参りする時は

1.ロウソクに火を点ける
2.線香をロウソクの炎に近づけ、先端に火を点ける
3.もし線香の先端が燃えていたら、もう片方の手であおいで火を消す(間違ってもフッと吹き消したりしない)
4.香炉の灰に線香を立てる。
5.おりんをチーンと鳴らす
6.両手を合わせて合掌

というように行います。

ただし浄土真宗の場合は、線香を寝かすことがあります。
その理由に関してはこちらの記事(浄土真宗はなぜ線香を寝かすのか? )を参考にしてください。

お葬式のとき

しかしお葬式の時は
すでに火を点けている炭の上に、抹香というお香(香りのする細かいチップ、という表現が近いでしょうか)をまぶします。

焼香の作法は以下の通り。

  1. 数珠を持っている場合は左手で握っておく
  2. 葬儀社スタッフに促(うながさ)されたら立ち上がる
    (首都圏の通夜・お葬式の場合・・・・開式後10~15分後に遺族親戚の焼香が始まる。遺族親戚の焼香が終わったら参列者の焼香。ただし参列者が多い場合は、早めに開始される。)
  3. 祭壇前に設置している焼香台に向かって進む。
  4. 遺族席に一礼する
    先に焼香する遺族は親族席にも礼をしているかもしれませんが、一般の参列者は遺族席側にだけ礼をすれば十分です。
    そのかわり45度の深い礼をしましょう。
    たまに、次に行う焼香を意識しすぎているからか、礼の動作が流れている方がいます。ちゃんと立ち止まって礼をしてから焼香台へ向かってください。
  5. 焼香台の前で遺影に向かって一礼する
    焼香の後、合掌しながらもう一度礼をするので、このときの礼は15度くらいの浅い礼でかまいません。
  6. 抹香をつまむ
    よくマナー系の本に親指人差し指中指の三本の指でつまむという解説が載っていますが、二本でもかまいません。気にしなくてもいいです。
  7. 抹香を火の付いた炭の上にまぶす
    (浄土真宗以外は額におしいだく、つまり額の近くまで抹香を近づけると言われることがありますが、気にしなくてよいです。)
  8. 抹香を炭にまぶす動作(7と8の動作)を1~3回行う
    何回が良いのかは下記の文章を読んでください。
  9. 合掌(手を合わ)して頭を下げる
    このとき左手は数珠に通したままでかまいません。宗派によってそれぞれ数珠の持ち方が違うという人もいますが、気にしなくてもいいです。
  10. 遺族席に一礼する。
    先ほどと同じく45度の深い礼をしてください。
  11. 葬儀社スタッフの指示に従って退席

このときA自席に戻る B式場の外に出る の二つのパターンがあります。
Bの場合、立礼といって退席の動線の途中に喪主が立っている場合があるので
そのときは当然喪主に対して一礼して退席しましょう。

以上が焼香のマナーです。
一連の昇降の動作を文章に起こして詳しく書いたので、焼香の経験がない方は、不安に思われたかもしれません。
でも大丈夫です。
他の方をマネをすればいい、ぐらいに考えておけばよいと思います。

焼香作法を解説している参考になる動画がありましたので、リンクを貼らせていただきました。

焼香の回数

仏式のお葬式に参列したときに、焼香は何回するか、という話です。

正解は1・2・3回のどれかであればいい、です。

焼香は何回でもいい理由

以下その理由です。
仏式のお葬式の焼香の回数については2つの説があります。
それは
・自分の宗派の回数で焼香を行う という説と
・喪家側の宗派の回数で焼香を行う という説です。
ここで前者の説を採るなら、あなたの宗派を周り人はほとんど知らないので
好きな回数だけ焼香していいということになります。

葬儀の現場では、ほとんどの僧侶を含め誰もそこまで焼香の回数にこだわっていない、というのが実態です。
僧侶の中には「私の宗派は本来3回だけど、今日は会葬者が多いから1回でいいってアナウンスして」という人もいるくらい。
回数に対するこだわりはほどほどにして、
故人に対して気持ちを込めて焼香を行うというのを最優先
にしてはいかがでしょうか?

宗派別焼香の回数

何回でもいいと言っても気にする人もいると思いますので、宗派別の焼香の回数について一般的な説を載せておきます。

天台宗

特に決まりはありません。

真言宗

3回です。

臨済宗

1回です。

曹洞宗

2回です。

浄土宗

特に決まりはありません。

浄土真宗 本願寺派

1回です。額におしいただかずに焼香するのが正しい作法と言われています。

真宗 大谷派

2回です。こちらも額におしいただかずに焼香するのが正しい作法と言われています。大谷派は浄土真宗大谷派と言わずに真宗大谷派と言います。もとは本願寺派と同じ宗派でしたが分裂しました。同宗でも宗派が異なると焼香の回数が異なるのは浄土真宗だけです。

日蓮宗

1回または3回です。

日蓮正宗

3回です。

創価学会

3回です。創価学会は日蓮正宗から分裂した宗派なので日蓮正宗と同じ回数です。

焼香を美しく見せるポイント

上級者向けのアドバイスです。
焼香を行う機会というのはたまにしかないので、作法を追うだけで精一杯だと思います。
それで全然構いません。
大切なのは個人を弔う気持ちですから。

ただ仕事柄、社葬などに参列したときに、取引先や施行している会社の方に見られながら焼香をするのであれば
焼香の所作を美しく見せたい、という方もいらっしゃるでしょう。
そういった方向けのアドバイスです。

ポイントは常に背筋を伸ばしておくことです。
歩くとき、一礼をするときも常に背筋を伸ばしておきましょう。
(参考記事:葬儀屋さんの正しい立ち居振る舞い教えます
礼をするときは45度の最も深い礼をおこなってください。
頭を下げたら、一拍おいてから頭を上げましょう。
特に遺族や遺影に対する一礼の時に、動作が流れてしまう人がほとんどです。

大変申し訳ないのですがダメな例(猫背、動作が流れる、礼の角度が浅い)がYouTubeにアップされていたので、参考に貼らせていただきました。
こんな風にやってしまっている人をたまに見かけますので注意してください。

テレビやネットの間違った情報をうのみにしない

テレビやネット上の情報は間違っていることが多いので注意が必要です。
たとえば以前テレビで、焼香の際、先に遺族ではなく遺影に(祭壇方向に)向かって礼をすべき、と言っていましたが、
↓これは間違いです。
TBSの番組「この差って何ですか?」で紹介されたお葬式のマナーが間違っている件 | 考える葬儀屋さんのブログ

また焼香の際は端を歩けというのも間違いです。
佐々木悦子はもうウソしか言わないつもりか | 考える葬儀屋さんのブログ











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