後悔しないお葬式 (角川SSC新書) 市川 愛 KADOKAWA/角川マガジンズ 2015-01-10
|
日本のマスメディアって
葬儀のことを採り上げるとき
葬儀屋って悪いヤツというバイアス前提で
葬儀屋に発言する機会を与えたがらない、という特徴があります。
そんな体質のせいで葬儀の特集が組まれると
葬儀屋さんでは無い(葬儀の実務をやったことがない)けど
葬儀業界周辺で食べている人
を引っぱってくることが多いのです。
今回の著者の市川愛女史もそんな中の一人。
かつて間違った情報発信を行なっていたので
何度か指摘したことがあります。
そこで今回出版された本も、批判的な視点で読んでみたのですが・・・
なんと、ちゃんとした内容になっている。
正確に言うと、独創的なことは何一つ言っていないけど
間違えたことも言っていない。
私が歪んだ性格でなければ「レベルアップ、おめでとう」の言葉を贈るところです。
私が思ったのは
「葬儀屋さんがセミナーなどで昔から話している内容を
10年かかってやっと話すようになった」
ということだけです。
「それはないよ」的な間違い発言が彼女の持ち味でした。
事実と異なっているけども
おもしろおかしく伝えたがるマスコミの意図に沿ったことを
躊躇(ちゅうちょ)無く言えるという特性が
これまで重宝されていたと思うのです。
しかしまともなことしか言わなくなってくると
マーケティング上の彼女のポジションってどうなの、
という問題が出てくると思うのですよ。
強敵佐々木悦子女史が幅をきかせ始めたので
下手をするとますます駆逐されかねないのでは。
(参考記事:葬儀の専門家(笑)の現在)
「成長」が必ずしも幸福をもたらすとは限らないとは皮肉なことです。
私が心配する話でもないんですが
このままがんばって「成長」してください。
コメントを残す