アシックスのお葬式用の靴「テクシーリュクス」を買って履いてみた

運動靴で有名なアシックスから「texcy luxe (テクシーリュクス)」というシリーズ名で、ビジネスシューズが販売されています。
Amazonのビジネスシューズランキングベスト10の1位と2位にランクインしています(2024年6月14日時点)
このシリーズの中で最もフォーマルで、それゆえ最もお葬式にふさわしい「黒の内羽根のストレートチップ」をAmazonで買って履いてみました。
内羽根ストレートチップクロケット
(お葬式にどういう靴がふさわしいかはこの記事 お葬式ではくべき靴を、靴好きの葬儀屋さんが解説します! をお読みください。)

まず結論

結論として、この価格帯(一番安いラインナップで6000円~7000円)のストレートチップの中では非常によくできています。
本革でできるだけ安い靴が欲しいという方にはピッタリです。

ちなみにもしあと3000円出せるなら、リーガルのセカンドラインであるケンフォードを買うことをおすすめします。

お葬式の靴の優等生「ケンフォード」のストレートチップをいろいろ履いてみた

テクシーリュクスの良い点

テクシーリュクスの良い点は以下の通りです。

  • アシックスブランドの信頼性
  • スニーカーのように軽くてはきやすい
  • 6,000円台からの価格で、合皮ではなく本革を使用している。
  • ウィズ(靴の幅のサイズ Eで表示され数字が大きいほど幅が広い)が豊富。2E~4Eまでそろっている。
  • Amazonプライムの対象商品がほとんどなので注文した翌日届く。
    サイズが合わなければ返品も可能
    Prime Try Before You Buyの対象にもなっている商品も多い。

AmazonプライムとPrime Try Before You Buyとの大きな違いは

  • Amazonプライム・・・注文時点でカード引き落とし発生。返品は30日以内。
  • Prime Try Before You Buy・・・注文時点で引き落とされない。返品は7日以内。

Prime Try Before You Buyの方が返品処理が簡単で、一度に8点まで注文できるのに最終的に購入を確定するまで料金の引き落としが行われないことが大きな違いです。

テクシーリュクスの悪い点

一方悪い点は以下の通りです。

  • セメンテッド(靴底を縫い込むのではなく接着剤でくっつけたもの)なので、靴底を交換できません。ただしこのクラスの靴は靴底がすり減る前に甲側の表皮がだめになるのであまり気にする必要はありません。
  • 27.0を超えると、0.5㎝ではなく1㎝きざみになってしまうラインナップが多い。
  • ラインナップが多くて迷う。

というわけでいくつかあるラインナップを整理して解説します。

テクシーリュクスのストレートチップのラインナップ

靴は何より自分の足にあったものを選ぶことが最優先なので
足幅から絞り込んでさらにサイズを絞るのが正解です。
ちなみにサイズ表記は、E<2E<3Eの順番で、靴の幅が広くなっていきます。

低価格ラインでEなので足の幅の狭い方へ。商品コードTU-7783

低価格ラインでEなので標準的な足幅の方へ。商品コードTU-7774

低価格ラインでEなので足の幅の広い方へ。ただし4Eで内羽根タイプはラインナップにないようで、外羽根になります。商品コードTU-7796

以上の三点から自分の足に合うものを選ぶのが良いでしょう。

ちなみにさらに付加価値をつけたものとして下記の商品があります。

[テクシーリュクス] ビジネスシューズ TU-7010 3E 紐 26.0cm, BLACK(ブラック)
TEXCY LUXE(テクシーリュクス)
厚さ5㎜のソールでよりスニーカーに近い履き心地と消臭機能がセールスポイント。足幅は3E。商品コードTU-7010

防水性がセールスポイント。ただしその分ソール(靴底)が厚めなのでドレッシーさには欠ける。足幅は3E。商品コードTU-7787 

日本製がセールスポイント。(他の商品はカンボジア製が多い)
そのためお値段もちょっと高め。 商品コードTU-808

履いてみました

というわけで甲の狭い私は、商品コードTU-7783

の27.0を購入することにしました。
Amazonプライム対象商品なのでサイズ違いでいくつか同時に注文することが可能です。
サイズが合わない場合の返品も無料です。

注文して翌日届いたので早速履いてみました。

箱から出した状態。
紙製とはいえ、疑似シューキーパー(靴の型崩れを防ぐアイテム)がセットされているのは面白いです。


ソール(靴底)はセメンテッド方式なのでスニーカー風です。
クッション性を重視しているせいか、少しソールが分厚いです。
ドレッシーさにはやや欠けますが、機能性重視なのでしょう。

履いてみました。
スニーカーベースなので非常に軽いです。そしてソールが柔らかいので歩きやすいです。

私自身のフィッティング(サイズが自分に合っているか)に関しては微妙です。
日本人の足は甲の幅が広いことが多いのですが、私の足は逆で、甲の幅が狭くそして低いのです。
そのためウィズCまである輸入物の靴は良いのですが、国産の靴だと足の幅がゆるく、サイズ選びが難しいのです。
そんな私でもこの靴は、甲の幅はぴったりでした。
それでも甲の高さはいかんともしがたく、やはり足の甲の部分に隙間ができてしまいます。

そして一番気になるのが革のクオリティです。

良い靴の革は
・クリーナーで靴クリームを落とした状態でもしっとりと濡れた色ツヤがある
・靴のシワが綺麗に入る
という特徴があります。

先程私が履くと靴の甲に隙間ができると申し上げました。そうなると当然靴の甲に大きなシワができるのですが、それがパッカリング(革全体ではなく表皮だけが浮く状態)ぽい美しくないシワなのです。
普段革の靴を履かない人なら全く気にならないと思うのですが、残念ながら私が靴好きのためちょっとそこが気になります。

この価格帯でそこまで求めるのはどうかというご意見も当然あるでしょう。
確かにその通りなのですが、
これより2,000円から3,000円ほど高いケンフォードが結構クオリティで頑張っているのを私は知っています。
そのためどうしても厳しめの評価になってしまうのです。

自分としてはどちらか選べと言われたら少し高くてもケンフォードに軍配を上げざるを得ないのです。
(ケンフォードに関してはこちらの記事 お葬式ではくべき靴を、靴好きの葬儀屋さんが解説します! を参考にしてください)

本来はテクシーリュクスの、6,000円台で合皮ではなくちゃんと本革で、かつ内羽根(内羽根は外羽根より手間がかかる)という点だけでも十分に評価すべきなんですけどね。

というわけで、お葬式に履いていく靴を選ぶなら
予算が7,000円までならテクシーリュクスがベスト
予算が10,000円までならケンフォードがベストです。

追記

↑この商品、テクシーリュクスのラインナップなのですが、なぜかレーシングチームと共同開発。

・レーシングカーのシートのホールド感をシューズに採用、足の形に合わせた立体的成型で足元をしっかり安定させる。
・タイヤのグリップ形状を参考にしたデザイン。着地から蹴り出しまで安定した足運びを可能にし、濡れた路面にも対応。

これはあまり意味がないような・・・
というわけでテクシーリュクスの中でもこの商品だけは選択肢から除外した方が良いでしょう。