今日ご紹介する本は
最新の経済と政治のニュースが世界一わかる本!
このシリーズはずっと読んできましたが、今回が一番おもしろいです。
内容を要約すると・・・
いまの日本の不景気の原因は
個人資産を持っている世代(高齢者)が、老後が心配で
お金を使わなくなった結果、需要不足になっているためである。
しかし
・年金制度は破綻しない
・国家財政も破綻しない
だから国民は老後の心配をせずにお金を使って、経済を活性化しよう
ということを、論理的に、分かり易く、説明しています。
分かり易く、っていうのがポイント。
ただいくつか「?」な所もあります。
厚生年金の支払い分の半分は会社が負担してくれる、という記述とか。
その会社の負担分は従業員の稼ぎから取られている訳ですし。
そして個人的な話ではありますが国民年金制度の不満を強いて言えば、
現行の年金制度は給付の年齢に達する前に亡くなってしまうと、
死亡一時金は出るものの、収めてきた分の元が取れないのが不満。
(小さい子供がいるケースは別ですが)
もちろんそんな人は全体からみれば、ごくわずかであるものの、
私の両親は受給前に亡くなってしまったので、
どうしても、損だと思ってしまいます。
ところで
「老後が心配だから、お金を使わない」
という論理の影響を、医療費の次に受けやすいのが
葬儀費用だと思います。
葬儀は高額であるというバイアスと
購入時期をコントロールできないことがその一因。
老後の不安を抱えている世代が、
自分や自分の親の葬儀の出費を極力抑えようとしています。
直葬の増加の背景には複数の理由があるのですが、
(参照ページ:直葬をするときのコツと注意)
一番目の理由は、やはり経済的な事情にあると思うのです。
総額3万円でもお葬式をするのはイヤだ!
って言うほどお葬式を嫌悪している人はそれほどいないのではないでしょうか。
さてこの本の中では
リタイア層はお金を使っても大丈夫ということを
説得力を持って解説しています。
つまり葬儀業界にとっては、多少なりとも援護射撃になっています。
しかしいくら細野氏が
リタイア層はお金を使っても大丈夫
ということを訴えても
世の中は動かない
と私は思います。
なぜならマスコミの影響もありますが、
国民が政治家や官僚を信用していないから。
正しいことを言ったとしても
なんかだまそうとしてるんじゃない?と思われる。
同様に「葬儀屋さん」と「宗教界」もまず世間から信用されなければ、
どんなに葬儀の必要性を語っても、世の中を動かせない、と思うのです。
まず信用ありき、ですが
あまり時間は残されていないようです。
追記
ちなみに併せてこちらの本も読むと
細野氏も世間をだまそうとしている?
真実は見えづらいですね。(>_<)
厚生年金や健康保険の保険料は満額の1/2を会社が負担し残りの1/2を従業員の給料から天引きしているわけで、よくある記述だと思いますが…
「会社の余剰金なんてもともと従業員が稼いだもんやろ!」という意味でしょうか??
しかしお金を使わせるならまず贈与税を廃止して、そんなに使うあてのない高齢世代からよく使う若年世代へと資産を移動させる方が早いかな?という気もします。
高見様、コメントありがとうございます。
>「会社の余剰金なんてもともと従業員が稼いだもんやろ!」という意味でしょうか??
そうです、そうです。言葉が足りず、すいません。
そのあと、従業員支払い分だけを見て、2.3倍が戻ってくるという展開になっています。