(PR)

LIFE SHIFT(ライフ・シフト)から自分の将来を読み解く 




今回紹介するのはこの本

LIFE SHIFT(ライフ・シフト)

この本を読んだ多くの人が考えるのはおそらく
日本の将来はどうなるのか と
そんな将来に向けて自分はどう生きるのか

でしょう。

悲惨な未来はすぐそこに

しかしなんでこの本が「日本」で売れたのでしょうか。
確かに日本はかつてないほどの高齢化社会に突入しています。
高齢化社会のテストケースとなるべき世界のお手本とならざるをえない国であり
この本の中でも日本のことは何度か言及されています。
しかしこの本で述べられていることが日本で適用できるとはとても思えないのです。
現在の日本の労働市場では転職のリミットは事実上35才で、再雇用を受け入れたとて65才が定年なのですから。
孤独死
そしておそらく日本人は変わらざるを得ない限界に達しても、
変わらないで終焉をおとなしく受入れてしまうと思うのです。

 

私たちが適切な準備や行動をしないのは、それがもたらす結果を恐れるからではなく、未来について愚かなほど楽観的な考えをもっているからなのだ

おそらく現在の年金制度は
このままいくと理論上2030年には積立金が無くなり崩壊してしまいます。

それは自明のことなのに制度改革は行われません。

人口ピラミッドの最多数派の高齢者は
社会保障制度改革派の政治家に投票することはないでしょう。
いくらなんでも国債発行しすぎだろうとマーケットが判断した段階で円が暴落して、経済はメチャクチャになります。

 

そのころには
施設に収容できない痴呆老人が町中を徘徊し

病床不足と貧困で治療が受けられなかった一人ぐらしの老人の腐乱死体が、アパートの一室で次から次へと見つかっているはずです。

ちなみに現代の日本では

終焉をどれだけ先延ばしにできるか、という悲惨な未来しか浮かんできません。

さらに悪いこと?には、この本によると

2007年にアメリカやカナダ、イタリア、フランスで生まれた子どもの50%は、少なくとも104歳まで生きる見通しだ。日本の子どもにいたっては、なんと107歳まで生きる確率が50%ある。

どうやら我々(1970年以降誕生)の世代はこのままでは「100才まで生きてしまう」らしいのです。
確かに医療技術の発展を考えると、言われてみれば当然のことです。
現在の年金制度が大盤振る舞いになっているのは
男性の平均寿命が65才位だった1960年頃に設計されたから。
今や男性の平均寿命が80才になったのに相変わらず国民年金は65才から支給しているのだから
どう考えても無理があるのです。

自分自身がSURVIVEするために


というわけで
日本の未来に提言などという大それたことは私にはできません。

しかし悲観しているヒマはない。

あなたが何歳だろうと、いますぐ新しい行動に踏み出し、長寿化時代への適応を始める必要がある。

らしいので。

となると話はかなり矮小化してしまいますがこれからは
日本の将来を語ることはあきらめて、
これから私自身がSURVIVEのためになにをするか、しているかという話をさせてください。

この本には「葬儀屋さんをやっているあなたはこれからこうしなさい」なんてことは当然のことながら書かれていません。

しかし先立つものを考えると
「資産(特に金)がショートしないようにする」が最重要課題になるでしょう。
この本では有形資産だけではなく、人間関係を含む無形資産を大事にしろと言っています。
しかし内向的で、大切な人はすぐ死ぬと思っている自分にとっては無形資産まで気に掛ける余裕は残念ながら無いです。

年金制度崩壊後の人生100年時代の対策として
老後の無給状態をできるだけ短くする戦略
が必要なのは自明のことです。

そのためには、さらに階層を一つ落として戦術を具体的に考えると
以下の3つが重要です。

A長期間働ける肉体を持つ・・・健康でいる
B長期間働ける働き方を考える・・・二番目のキャリア(これまでと違う働き方)を模索する
C自分の資産に働いてもらう・・・投資する

A長期間働ける肉体を持つ・・・健康でいる

まず
A長期間働ける肉体を持つ・・・健康でいる
この本では
100年以上にわたりマルチステージの人生を生きるためには、健康を維持することがきわめて重要だ。

と述べられています。
うん、まぁ当たり前だがその通り。

ということなので、さらに階層を落として考えると
健康のためには以下の3点が重要。

①健康な食生活
②運動
③睡眠

①健康な食生活に関して
葬祭業は食事の時間が不規則になりがちですが
月並みながらバランスのよい食生活を心がけています。

②運動に関して
これも葬祭業に就職した頃から定期的にトレーニングを行っているので
自分の場合問題ありません。

③睡眠に関して
葬祭業は病院対応があるので24時間体制であり
どうしても勤務時間が不規則になります。
私はいつも勤務先の自転車通勤圏に住むことで通勤時間をできるだけ減らして
睡眠時間を確保するようにしています。

以上の点は機会を改めてもう少し詳しく述べる予定です。
健康

あとここで無形資産の話。
私にとって最も大事な無形資産は妻との関係なので、
妻の健康にも気をつかっています。
妻は若くて元気ですが、私の母は30代で亡くなったので
全然安心はしていません。
PETを受けてもらおうか真剣に考えているくらい。

B長期間働ける働き方を考える・・・違う働き方を模索する

B長期間働ける働き方を考える・・・違う働き方を模索する
についてです。

テクノロジーの進歩によって消滅しない職に就きたいなら、次の二つのカテゴリーから職を探すべきだ。一つは、人間が「絶対優位」をもっている仕事、もう一つは、人間が「比較優位」をもっている仕事

多分中年の葬儀屋さんはすごく気になるところでしょう。
ここは立ち止まってよく考えないといけないところですね。
過労

老後の無休状態をできるだけ短縮するということは
労働期間(労働時間じゃないよ)を長くするとほぼ同義です。

ここで難しいのは葬祭業というのは体力とパフォーマンスがかなり密接な関係にあります。
加齢によって体力が衰えてくると当然パフォーマンスの質も量も落ちることになります。

それを防ぐ手立ての一つが、前の記事で触れた
A長期間働ける肉体を持つ
だったわけですがそれも限界があります。

40代を越えると20代と同じ働き方はできないでしょう。

これは一般論ですが、余程タフなひとを除き
おそらく現場を満足いくレベルで走り続けられるのは(特に夜勤のある男性の場合)20年が限界ではないでしょうか。
実際は5年も持たない層が一番多いのです。
20年経てば肉体か精神(燃え尽き系)か、もしくは両方を病んでしまうことを想定する必要があります。

給料が下がってもいいからパフォーマンスを下げた状態で現場にいる、
という選択肢を選びたいという方、
その気持ちはよく分かります。
確かに理想的です。
葬儀の現場には、それだけの価値や、やりがいがあります。
とはいえ、高い生産性を維持し続けないと実際には許されないでしょう。
しかし葬儀単価が下落して、直葬比率が上がり続ける局面では、なかなか難しいはずです。

生産性を厳しくみたなら
プログラマーや為替ディーラーがそうであるように
一定の年齢になると現場を離れることを想定しておくべきです。

その次の一般的なキャリアは
組織に必要とされていて且つ現場のスタッフの持っていない能力を必要とする業務
つまりマネージャーということになるでしょう。
そのまま役員クラスになれば定年も延びるはずで戦略の一つとしては間違ってはいません。

しかし葬祭業は企業規模に関わらず血縁者が跡を継いで経営陣を固めるというケースが多く
上が詰まっていることが多いので
この戦略一本というのはちょっと危険すぎます。

そこでどうするかなんですけど、正直ここから先、
万人にこの方法がいいっていうのは無いんですよね。

私なりに、自分の適性にあった戦略をいろいろ考えてはいます。
宣言するのは控えますが、
ヒントとしては
・死を扱っているので対象者は高齢。自分の加齢がプラスに働く方法は?
・葬祭業+その他の分野の能力をうまく組み合わせて、且つ参入障壁を作るには?
というところですかね。

ちなみに私は仕事を選ぶ基準は
好きか、得意か、金になるか の優先順位なのですが
みなさんはどうでしょうか。

C自分の資産に働いてもらう・・・投資する

今回は最後、
C自分の資産に働いてもらう・・・投資する
という話です。

投資を始めてから15年ほどになります。
資産は50%のリターンを生んでいるので
「今」のところ順調です。

さて、以下の話は投資初心者には難しいかも。
投資って自分で勉強して納得してからでないとやってはいけないと思うので
興味のある人は調べてみてください
(一応過去に書いた投資に関する参考記事を紹介しておきます。
葬儀屋さんの資産運用 1/2
 )
稼ぐ

私の場合はずっとインデックス投資なのでやることは簡単。

(↑詳しくはこちらの本を参考にしてください)

やり方は投資タイミングを分散させるために
(これはファイナンス理論的に言うとあまり意味がないらしいのですが、チキンハートの自分にアクションを起こさせるための方便として)
休日毎に世界株式指数に連動したETFを定額で愚直に買い続ける、というだけのもの。
それからたまに個人国債を買ってポートフォリオを調整するくらいでしょうか。
数年前からNISAが始まっているので、株式はNISAの枠を使っています。

多分、投資をやったことのない人は、そんなに簡単な方法でリターンを得られるの?とお思いでしょう。
実はこの方法を続けることは、大きく揺れる株式相場において、想像以上に難しいのです。
たとえばリーマンショックのときは一年で年収分の資産が吹っ飛びました。
そんなときでも愚直にインデックス投資を信じて続けてきました。
どんだけ損しようが儲かろうが、自分のやり方を信じて続けてきたから今があるのです。

そして最近思うことが一つ。
昔から残りの人生を逆算して、高齢になったらリスク資産を減らせ(株式比率を下げて国債比率を上げろ)と言われてきました。
でも人生100年時代になると、その切替のタイミングもチキンゲーム的にちょっと延長しなければならなくなるのかなと。

それから
ここ数年、老後の生活費としての資産運用は順調と思っていたのですが
よくよく考えてみると、現金化しようとして売却すると2割税金がかかるという当たり前のことに最近気づきました。

うわっ、どうしよう、目標額に全然足りない
と焦りはじめているという・・・
いくらバイアンドホールドオンリーでやってきたからとはいえ、我ながら頭悪すぎだなと。

やっぱり投資だけでは逃げ切れそうにないですね。

というわけで今後も私の人生の試行錯誤は続きそうです。











コメントを残す