互助会に解約したいと電話してみたところ・・・

勧誘されて互助会に入会したが、解約(退会)しようと思ってもなかなか互助会に応じてもらえなくて困っているという声をよく聞きます。
そんな方へ、実際に私が互助会の解約手続きに成功した体験をお話しします。
互助会解約で困っている方の参考になれば幸いです。

2年ほど前に、高齢の親戚から電話がありました。
私がこの業界に入る前から、ある互助会に入っていたらしいのですが、解約させてもらえないのでその互助会に電話してくれとのこと。

互助会とは

ちなみに互助会とは
お葬式に備えて事前にお金を積み立てる仕組み、
もしくはそのお葬式を施行する組織
のことです。

互助会の問題点としては

  • 互助会が倒産すると、預けたお金の半分しか戻ってこない
    (また預けたお金には一切利息がつきません)
  • 互助会の営業部門(入会勧誘者)と葬儀の施行部門が別であり、営業部門にはノルマが課せられることもある。
    統計的には事前の預かり金の伸び率は1%くらいとのことなので会員の新規加入は苦戦中の模様。
    (参考記事:互助会裁判に対する経済産業省の本音
  • そのため後のことはどうでもいいから、とりあえず入会させてしまおうとして、入会勧誘時に十分なアカウンタビリティ(説明責任)を果たさないケースがある。
    私の知っているケースでは「互助会の会員になれば万が一の時に火葬場が優先的に取れる」という営業トークをしている勧誘者がいました。
    もちろんそんなことは不可能です。

互助会の良いところは
ハード(会館などの施設)が豪華 ってところでしょうか。
ただしこれも、先に集めた積立金を投資しているケースがあるので、会館経営に失敗すると倒産リスクを高めます。
結構マズいところも多そうです。(参考記事:互助会がヤバいっていう週刊ダイヤモンドの記事を読んで

次に葬儀費用を事前に用意しておきたいという方には良いかもしれません。
ただし20~30万円ほどを積み立てただけでは、お葬式は出来ないんですけどね。

あと個人的に変だと思うのが、会員になると葬儀費用が半額!と、うたっている互助会が存在することでしょうか。
いくら会員獲得のアピールポイントとはいえ、
いったいどんな原価計算してるんだろ、と思いますね。
会員にならないと、売り上げの半分以上が、互助会にとってまるまる利益になるってことですからね。

とはいうものの、
互助会批判は非互助会である専門葬儀社側のネガティブキャンペーン的側面が強いので、
別にサービスレベルの優劣に関して何か決定的な根拠があるわけではないと思います。

互助会に電話してみました

では互助会さんとの電話のやりとりのレポートです。

件(くだん)の互助会に電話を入れました。

電話2

「あの、互助会を解約したいので必要な書類を郵送していただきたいのですが」
「あのそれはどのような理由でしょうか」
(別に話す義務はないとは思うが、まあいいとして)
「親族が葬儀屋さんになったので必要ないかなと・・」
「お客様の御名前と証書の番号をお聞きしてよろしいですか?」
「○○番です」
「私ども互助会は・・・(以下互助会のメリットの説明がはじまる)」
「あのーそれは良く存じておりますので、書類をお願いしたいのですが」
「少々お待ちください」
(上司らしき人に電話を替わる)
「お話しは承りました。
ただ誠に申し訳ないのですが、こちらまで書類を取りに来ていただかないといけないのですが」
「高齢のためそれは厳しいです。書類を送っていただけないのですか?」
「ええ、誠に申し訳ありません。
お客様に説明責任がありますので、監督している経済産業省の指導でお越し頂かないといけないのです」
「わかりました」一旦電話を切る。

なかなか解約させてくれないと親戚に聞いていたので、ここまでは想定内。

解約に応じなかったので

ここで伝家の宝刀を抜くことに。
互助会は顧客のお金を割賦販売法という法律に基づいて預かることになります。そのため経済産業省が監督官庁となっています。
そこで 経済産業省 取引信用課 (2018年11月現在 名称が変更されて 商務情報政策局 商取引監督課になっています) 03-3501-2302 へ電話してみました。

「あのこんな風に言われたんですけど、解約書類は郵送してはいけないという指導を行っているのでしょうか」
「商品の十分な説明を行うよう指導はしていますが、解約書類は郵送してはいけないという指導はしていません。それはどこの互助会でしょうか?」
「○○です」

再度互助会にTEL
「先ほど、経済産業省に電話して確認したんですけど郵送してもいいそうですよ」
「はいっ・・・少々お待ちください。
(1分ほどして)それでは郵送先を承ってよろしいでしょうか」
「(失笑)えー住所はですね・・・」

後日無事(?)書類が送られてきたそうです。
結局掛け金の2割弱が差し引かれて、戻ってきたとのこと。
引かれる額は期間や互助会によっても、異なるようです。

多分互助会のコールセンター側にも、
解約を申し出る人をなんとかあきらめさせるマニュアルが存在するのでしょうね。

↓この記事を読むと、互助会上層部が解約を申し出る会員をどう思っているかよく分ります。
互助会解約者を罵倒する互助会社長 | 考える葬儀屋さんのブログ

互助会を十把一絡(じゅっぱひとから)げにするつもりは毛頭ありませんが、
なかなか解約できないという話はよく聞きます。

解約したいのにうまくできない方は今日の話を参考にしてください。

監督官庁の経済産業省の名前を出すのがポイントです。

互助会の相談窓口は電話がつながりにくい

また経済産業省のサイトには下記の連絡先が掲載されています。
もしかすると経済産業省の窓口に電話するとここを紹介されるかもしれません。

私も一度「ここに電話かけてみて」と経済産業省の人に紹介されました。

一般社団法人全日本冠婚葬祭互助協会 契約者相談室
冠婚葬祭互助会のうち8割超が加盟する一般社団法人全日本冠婚葬祭互助協会の事務局内に設置された相談窓口です。消費生活アドバイザーの資格を持つ専門の相談員が、電話によって冠婚葬祭互助会に関する各種問い合わせや相談受付などに対応しています。
電話番号 0120-034-820(フリーダイヤル)受付日時 月~金曜日 10:00~12:00  13:00~16:00

しかしこの窓口、全く電話がつながりません。私は1週間の間に10回くらい電話しましたが、一度もつながりませんでした。
おそらく経済産業省に言われたから、表向きの形だけ窓口設置してはいるものの、回線一本にオペレーター1人というレベルなのではないか、と邪推しています。

ネット上で解約されたがっている互助会ランキング(2018年8月2日加筆)

この記事は、現在(2018年8月2日)「互助会 解約」のキーワードの検索ランキングで5位です。
お読みいただいてありがとうございます。

さてこのブログはGoogleが作っているサーチコンソールというプログラムに登録しています。
このプログラムは、ネット上の読者が「○○○(特定の互助会の名前) 解約」という検索ワードで検索することが多いことを教えてくれます。
またどの互助会の名前が良く出てくるか、その表示回数も教えてくれます。

参考までにネットユーザーに解約というキーワードで検索されている互助会の上位ランキングを作ってみました。
解約しようと思ってネットで検索している人の多いランキングということですね。

さらにそれぞれの互助会について私が書いた記事がある場合は、リンクを貼っています。

感想としては3文字の似た名前の互助会さんが多いですね。
わざと間違わせようとしているのか、と思うくらい。
それから上位に入っているのは必然的に会員数の多い大手互助会さんが多いのですが、くらしの友さんが入っていないのは意外です。
解約率が低いのでしょうか。

1.ベルコ
互助会最大手ベルコの謎
リクナビからやばそうな葬儀屋を調べてみる

2.アルファクラブ武蔵野
アルファクラブ武蔵野の役員の言うことが理解できない件
大手互助会アルファクラブ武蔵野さんが運営する葬儀社さがみ典礼が「また」やらかした理由

3.117グループ

4.セルモ

5.セレマ
セレマに関する記事一覧

6.アークベル

7.日本セレモニー

8.セレモ

9.さがみ典礼
さがみ典礼さんのマニュアル不要論の不思議

10.典礼会館

11.玉泉院
ヤクザの葬儀が好きな人のためのDVD 

12.千代田セレモニー
千代田セレモニ-さんの本を読んで

13.セレモニア

14.サンセルモ
葬儀式場建設反対運動サイトにからんでみる

15.平安閣

互助会解約手数料に関する記事の追記

互助会の解約手数料は高すぎるとの最高裁判所の判決が出ました。
それを受けて、実際に互助会に聞いてみたのがこの記事です。↓

結局互助会の解約手数料は格安になるのか、を調べてみたところ・・・

 




9件のコメント

互助会は本当に対応が悪いですよね。また、家では簡単に契約が出来るのに、解約する時はなかなか電話もつながらず、つながったと思えば、担当の者をつかわし、結果、書いてもらわなきゃならない書類があるのでと遠くの本社を指定、そして返金まで2ヶ月半もかかるとか、おかしいと思ったのがここ、本社のはずならばお金がこちらまでくるまで時間がかかるとか担当者が言っていた事、かなり気になる発言、また、三千円コース、十四回以上から返金可能、だいたい二万~四万は手数料で引かれてしまうので、自分で銀行に貯金した方が利口です。私は騙されてしまいました(泣)営業は口がかなりうまいのでみなさん、気をつけて下さい。

もし、騙されてしまった方は、早めに解約した方が被害は少ないかと思います。書き忘れましたが、本社は看板がなく、とてもわかりずらいです。コンビニのセブンイレブンの新座東北二丁目や公園や病院を目安にするとわかりやすいかもしれません。華やかにやりたいなど、お金をかけたい方のみが入る感じになると思います。真っ黒い服を来た営業の方々がまるで宗教のようにノルマを抱えているせいか、何かに取り付かれているような風景で奇妙に感じました。誰だってお金は大事ですけど、仕事のノルマで自分だけのために生きているようで、悪い印象しか私には感じませんでした。

私の場合、東上セレモニーの相談というところに何度も電話し、やっと繋がったので解約をすると伝えたところ、解約専門の男性の営業の方が2日~3日の間に家にお伺いし、書類に必要事項を書いて下さいと言われたので、来た時にその書類を書いたところ、日にち、脱会理由、名前、住所
電話番号を書き込みました。
その書類をすぐにその場で渡し、営業マンは詳しい必要な説明はなしで、解約書類が出来たら手紙か電話で伝えます、書類は銀行口座などを書く紙であり、それを本社新座東北まで来て書いてもらえたら、それで解約は終了し、その後に入金とそう言い残し、きちんとした日にちや、曜日、時間も言わない、おまけにお金がこちらの本社に戻るまで返金出来ないので2ヶ月半はかかると言うのだ本社なのになぜ金がない?どこにいってるんだ?

まだ油断出来ないので、気をつけなければならない。返金されるまでは

とある互助会の解約受付してた者です。そこの互助会の解約の受付は電話で阻止を求められました。阻止率が高いと評価されるという状況です。内容はトピ主さんの会話内容とほぼ一緒でした。解約阻止マニュアルも存在してました。利益追求のあまり消費者を無視したやり方が嫌になると共にモラル上問題あると思い辞めました。

一番驚いたのは解約担当の○さんいますか?とお客様から連絡が入り○さんに取り次ごうとしたら、席外してるって言ってと言われたことです。それは阻止率向上のためらしい。(自分の余裕のある時に対応)後程阻止の準備して電話は入れてるようでした。
お客様から名指しの電話を無視する互助会なんてサービス業でもなんでもないと個人的に思います。

そもそも解約なんて契約者の自由であり、それを阻止するのもおかしいと思う。

皆さんも互助会に入る際は解約が想像以上に面倒であり間違いなく嫌な気分になるので、気を付けた方が良いですよ。

匿名様、貴重な情報ありがとうございます。
> そもそも解約なんて契約者の自由であり、それを阻止するのもおかしいと思う。
おっしゃるとおりだと思います。利息も要求せず2割の解約手数料をちゃんと払うわけですから、むしろ互助会側が御礼を言うべきところだと思います。
以前ある互助会の社長が著作の中で、解約に来た顧客を罵っている文章を載せているのを読んだときは、異常だと思いました。

私の知るとある互助会。皆さんのコメントとほとんどの一緒です。

解約の手順は
・まずお客様が電話で解約の受付(鬼のような解約の阻止にあう)

・次に解約担当がお客様の自宅に手続きに伺う(再び解約させまいと説得にあう)

・この2つをクリアしたら、日付を指定され本社にて解約の手続き(二ヶ月後くらいに入金)

つまり電話受付→謎の訪問手続き→第二回謎の店頭手続き

ドラゴンクエストみたいですねw

よほど解約させたくないんでしょうね(笑)
手続きなんて1回で充分なのに…

これってどうにかならないんですかね。

匿名様、
やっぱり経済産業省の名前出すしかないんじゃないでしょうか。
ただセレマ裁判の流れを見ても、今後はそんなに無茶なことは
できなくなると思います。

これから解約するものです。来週の木曜日に来るといってますが会話をボイスレコードでとり消費者相談センターに持ってい来ます。来る前にまだ、時間があるので相談に行こうかと思います。

コメントを残す