以前、大手互助会であるメモリードがやばいという記事を書きました。
大手互助会メモリードが予想以上にやばい件
最近のメモリードの活動を見るに、さらにやばくなっていたので、今回続編を書くことにしました。
目次
メモリードとは
本題に入る前に、メモリードをご存じない方へ解説です。
メモリードは大手互助会です。
互助会とは、主に葬儀や結婚式の施行を提供する企業です。
他の葬儀屋や結婚式場と異なるのは、事前に会員に掛け金を積み立てさせていることです。
互助会はいろいろな制度上の問題点をかかえており、メモリードも例外ではありません。
互助会の問題点を全てまとめてみました
2024年度のメモリード全体の実績です。
売上高: 602.2億円
従業員数: 約2,168名
会員口数: 約99.7万件
年間件数: 葬儀 約19,573件 / 婚礼 約3,558件
葬儀業界でベスト10に入る企業規模です。
前回の記事では放漫経営からくる財務内容のヤバさを指摘しました。
現在でも、赤字は脱したものの売上利益率は2%ほどなので、厳しい経営状態に変わりはないようです。
今回は新たに発見された、財務内容以外のヤバさを指摘したいと思います。
新商品戦略のヤバさ
先日(2025年11月18日 )メモリードからプレスリリースがありました。
いま、“家族だけのお葬式”が変わる。メモリードが家族葬事業を本格強化。―東京・埼玉・群馬で順次拡大―
で、これから具体的に何をするのかということなんですが…
一つ一つ検証していきましょう。
既存ホールを「メモリード家族葬ホール」として順次リニューアル
既存のホールを「メモリード家族葬ホール」ということで順次リニューアルするとのこと。
家族葬を前面に押し出して運営していくということなのでしょう。
ただ2025年の1月にメモリードはこんな商品を販売しています。
メモリードの新サービス『自由に家族葬』CMキャラクターに木梨憲武さんを起用
木梨憲武氏をイメージキャラクターにして、その人らしいクリエイティブな家族葬を提供するというコンセプトでした。積極的にメモリードの社名は表に出さないハウス・オブ・ブランド戦略をあえてとったようです。
施行を他社に丸投げすることもあるのに、時間も手間も経験値も必要なカスタマイズ前提のお葬式なんて、現場は対応できないだろうと思っていました。
このリリースから1年経たない状況で、メモリード本体の家族葬テコ入れアピールです。
ブランドの棲み分けはできているのでしょうか?
いくらなんでもそんなことは当然織り込み済みだろうと思われるかもしれませんが、
以前メモリードは、ネット経由の葬儀社紹介業務を立ちあげた際、既存の自社会館とシェアを食い合うというわけのわからないことをやっていたと記憶しています。
今回も社内の別部隊同士が競合していないことを祈ります。
分かりやすい料金体系。選べる6つのプラン。
わかりやすい料金体系を打ち出したとのことなのですが…

トップページでエリア毎のプランの動線があります。
↓これは「シンプル家族葬プラン」の埼玉版です。
右側の葬儀の流れを見てください。
「家族葬」なので、当然「お通夜」「お葬式」が入っています。

次に↓こちらも同じく「シンプル家族葬プラン」の東京版です。

同じく葬儀の流れを見て欲しいのですが、こちらはなんと「お通夜」「お葬式」は行わない構成になっています。
マクドナルドのようにエリアによって値段だけを変えるならともかく、同じプラン名なのに内容が全く違うのはアウトです。そもそも「お通夜」「お葬式」を行わないのであれば、「直葬」や「火葬のみ」と呼ぶべきで、家族葬をうたうのはダメです。
これは景品表示法に引っかかるのではないでしょうか?
こんな不当表示をしていながら「わかりやすい料金体系」とアピールする神経には驚かされます。
想いをかたちにする家族葬のサポート
「メモリードでは、故人様らしさを大切にしたお別れを支えるため、次のサービスをご用意」しているそうです。
●メモリアルムービー
お葬式の様子を30秒~60秒の動画にまとめ、ご家族の声やお別れの瞬間を、やさしく丁寧に映像で残します。(※撮影・掲載許可をいただいた方に限り、無料でご用意しております。)
●AI写真加工
「もう一度、あの笑顔に会いたい」というご家族の願いに応え、写真を補正・加工いたします。(※ご希望に応じて有償にて承ります。)
●プラスワン制度
故人様のお好きだった音楽や想い出の品を用意するなど、「その人らしいお別れ」を叶える演出をサポートをいたします。
多分全国の多くの葬儀屋さんが、「今さら?」ってビックリしたと思います。
こんなのどこの葬儀屋さんもやれることで、全く差別化になっていません。
おそらく、業界の人が思うのは、「メモリード、もう現場で打つ手がなくなったんだな」です。
以上が、今回発表された戦略なのですが、多分誠実な現場の担当者は心を痛めているのではないでしょうか。
コンプライアンスのヤバさ
メモリード、2025年5月に葬儀関連の3社(瀬田花屋・愛典福島屋・清閑堂)を継承後解散していました。
貸借対照表を見てもらえばわかるのですが、おそらく経営不振だったのでしょう、自己資本がほとんどなくなっています。
なんでこんな会社に手を出したんだろうと最初はいぶかしく思ったのですが、いろいろ情報を漁ってみると以前から系列会社だったようです。
おそらくどうにもならなくて、悪い財務内容をさらし続けるくらいなら、本体に取り込んでわからなくしちゃえ、と思ったのでしょうか?
連結したところで、本体の財務が悪くなるだけなのですが、このあたりは経営判断なので勝手にやってもらえばいいとして、問題はこちら。
買収された1社である愛典福島屋の現時点(2025年11月25日時点)での会社概要ページです。
半年前に会社が消滅しているにもかかわらず、サイトに資本金や法人番号を載せています。つまり会社が存在していると誤認させているので、これアウトです。
しかもメモリード、以前も同じ事をやっています。
首都圏を中心に活動していたメモリード東京が、立て直し不可能になった際、今回と同じくメモリード本体に吸収消滅したのですが、メモリード東京のサイトをずっとそのままにしていました。
「これはおかしいんじゃないか?」と私がメモリードに問い合わせたところ、
「そのうち変えます」という趣旨の返事が来ました。
そのうち変えるって、会社消滅からもう1年が経っていたのですが・・・
私が指摘してしばらくしてからサイトが変更されましたが、指摘しなかったら、ずっとそのままだった可能性があります。
以上の内容は、JTC(Japanese Traditional Company 日本の伝統的な企業)の法務部門なら冷や汗もの案件だと思うのですが、メモリードはどうも気にしていないようなんですよね。
監督官庁の経済産業省の責任もあると思います。
天下り先なので甘やかしているのでしょう。
こんな風に、売上が600億を超えているにもかかわらず、コンプライアンス的に大企業の体をなしていないのです。
今後の、やらかしが楽しみです。
益々のご活躍をお祈りしています。





















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