今回ご紹介するのはこの本。
外資系金融の終わり―年収5000万円トレーダーの悩ましき日々 藤沢 数希
外資系金融の終わり―年収5000万円トレーダーの悩ましき日々 藤沢 数希 ダイヤモンド社 2012-09-14
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海外で博士号を取り投資銀行に勤務する
年収5,000万円のトレーダーが
金融業界の内幕を書いています。
この本の中である外資系投資銀行のセールス部隊が
契約の成約率を上げるために何をしたか、ということが書かれています。
売上至上主義の彼らが行なったことは
スタッフを、優秀なおじさん達で構成することをやめて
20代で美人の帰国子女に替えることでした。
結局それが契約を取るために一番効果的であるということに気づいたらしいのです。
「帰国」子女なのは取引先が外国人ファンドマネージャーであることが多いから。
なんか身も蓋も無い話ですが、
実は葬儀の現場でもあるなぁ、と。
売上げ成績優秀者ランキングを作成すると
若くて器量が良い子ほど上位に入ってくるという・・・
詳しくは調べていませんが施主が男性の時
「追い風」が発生しているようです。
もちろんその要素が全てではありません。
しかし因果関係が無視できないくらいの統計値である
ということです。
さらにバイサイド(買い手)を経験していない残酷さ、
と言ったら語弊がありますね、
無邪気な押しの強さと言いましょうか。
それに加えて、その高いアベレージが常態化し習慣化する好循環?
が起こっているのではないでしょうか。
長期的には加齢によってそのアドバンテージも
徐々に目減りしていくはずなのですが
器量のいい子は寿退社率も高いですから
次の世代に入れ替わっていくという・・・
なんかフェミニストの方に怒られてしまうかも知れませんが
もちろん、是非を言っている訳じゃ全然ないんです。
むしろ生まれ持った才能こそ、率先して使うべきと個人的に思っています。
問題は、彼女らの成績は普遍的な「スキル」によるものと信じて
「見習え!」と他の社員(若くなかったり器量が良くなかったり)に
ハッパをかける上司ですかねぇ。
ちょっと痛いことになりがちで・・・
スタープレーヤーもしくは自分をスタープレーヤーと思っている人は
スタープレーヤーのマネをすれば、
パフォーマンスが上がると信じて疑わない人が多いのです。
私は才能の部分と、スキルでなんとかなる部分をちゃんと切り離して考えないと
やらなくてもいい苦労を経験させてしまうことになると思っているんですが・・・
この件に関してはいっそ建前を捨てて
認めちゃった方がみんな楽になれるのでしょうか・・・
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