今回ご紹介する本は
ここ数年で読んだ宗教関係書籍のなかではベスト。
日本人に「宗教」は要らない (ベスト新書) ネルケ無方 ベストセラーズ 2014-02-08
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<アマゾンの解説より>
日本には宗教間の対立がほとんどない。仏教と神道が争うことはない。いまの日本人はキリスト教を否定しない。西洋人が、日本人から大いに見習うべき点は、ここだろう。そして、日本人は無意識のうちに、日常生活の中で「禅」の教えを実践している。だから、日本人に「宗教」は要らない…。曹洞宗の住職であり、元キリスト教徒(プロテスタント)の著者が、日本と欧米社会を比較しながら、「日本人の宗教観」について考察する一冊
著者のプロフィールは
ネルケ無方(ねるけ・むほう)禅僧。曹洞宗「安泰寺」堂頭(住職)。ベルリン自由大学日本学科・哲学科修士課程終了。1968年、ドイツ・ベルリンの牧師を祖父に持つ家庭に生まれる。16歳で坐禅と出合い、1990年来日。兵庫県にある安泰寺に上山し、半年間修行生活に参加。1993年出家得度。「ホームレス雲水」を経て、2002年より現職。(以下略)
このところ「日本人と無宗教」について述べていましたが
(参考記事:江戸時代以前の日本人はみんな無宗教だった、という話
温厚な日本人がなぜ仏像を壊しまくったのか? )
この筆者のいうことに大変共感できました。
最終的に禅寺の住職になったことからも
日本人にシンパシーを強く持っている立場には違いないのですが
比較文化論の視点で日本人の宗教観を客観的に分析しています。
本質を浮かび上がらせる最も有効な方法は
外部との差異を比較することだと思います。
その意味で筆者の独特なプロフィールとそこから生まれる視点は
武器になっています。
一番「そうそう、そうなんだよ」と膝を打ったのはこの部分。(22ページ)
宗教にこだわりすぎている人には、本当の宗教心がない。
宗教が必要だと強く主張する人には、宗教心が足りない。
宗教心が本当に自分の中にあふれていれば、
宗教を問題にする必要がないからだ。日本人にとっての宗教は、
空気を吸って吐くように自然なものではないだろうか。宗教心があふれているからこそ、無宗教に見える。
だから、他宗教に対して寛容にもなれるし、
宗教を理由に他人を否定する必要もない。
宗教に無関心である日本人は、最も宗教的な人々だと私は思う。
一神教文化圏の人から
日本では多くの人が「無宗教」なんて信じられない、とよく言われます。
いやいや、そうじゃないんだよ、だけどなんて説明したらいいだろう
というモヤモヤした気持ちを持っている日本人は多いはず。
著者はその日本人独特の宗教的な感覚を
的確に言語化してくれていると思います。
聖書を読み込むことで神を内在化させる文化とは
また違うのだよ、てね。
宗教に優劣は無いと思います。
しかしこれまでキリスト教文化圏には絶対的信仰をバックボーンにした優越感がありました。
無宗教を意味するirreligionはimpiety不敬という意味で使われることもあるくらいです。
そのため日本人が自国の宗教文化を語るときにはある種の劣等感がありました。
しかしこの本で著者が言っていることは
そんな劣等感とは無縁で
「感覚的に」凄く腑に落ちます。
というか三者とも結構混じり合っているので純粋に一つにくっつくことができないのかも。
irreligionかno religionでしか表現できないのが問題。
と表現しましょうか・・・って誰に言ってんだろ(^^;)
最後にもう一度、
この本お勧めです
と申し上げて終わります。
特定の宗教の信者ではない=絶対的な存在を信じない、というわけでは
ないと思います。
空気を吸って吐くように自然なもの、という一文に納得です。
信仰と宗教は、何の関係も無いもの。
日本は古来から信仰心が篤かったので、無宗教だった。
私はそう感じています。
はっちゃん様
>空気を吸って吐くように自然なもの、という一文に納得です。
ありがとうございます。
生禿様
そもそも宗教とはなんぞや、っていう定義も曖昧ですよね。
物理教師様
初めて投稿させて頂きます。
私は某地方の葬儀社に勤務していますが、最近、昔と比べて葬儀が軽くなったなと感じることが特に多くなりました。
お客様の考え方・時流だけでなく、アマゾンのお坊さん派遣や公益社の遺体取り違えのように宗教者や葬儀社にも原因の一端があるのではとモヤモヤしますが、HPを参考に自分なりに色々と考える材料にさせていただければと思います。
今後も色々な内容を楽しみにしています。
マンハッタンの葬儀社でも、遺体取り違いした挙句、火葬した遺灰が行方不明というニュースをみて、葬儀社のダメっぷりに(笑)でした。公○社さんといいどうなっちゃてるんでしょうね。
国内には、「葬儀管理法」がありませんので、誰が行ってもOK。
そのために、刑事的には「何をしても(限度はあるが)、罪には問えません」
また、「遺体管理法」もないので誰が何を行ってもOK。
当然ながら、法令がないので(死体損壊罪を葬儀業で問うのは困難)、
こちらも「罪には問えません」。
葬儀業界にとっては、「法令が存在しない状態が、ビジネス的にはBest」です。
誰でも専門家、権威、教祖になれて、「資格も造り放題」。(騙される方が悪い理論)
真面目にやっている人達には「法令は必要」。(「法令が出来ると駆逐できる)
しかし、多数決では「法令推進派はマイノリティー」なので。
名古屋地裁民事第2部 2016年3月28日 午後5時 破産開始決定
全葬連の会員
葬儀社紹介サイトでは「今も紹介中」!!
映写技師様
>今後も色々な内容を楽しみにしています。
ありがとうございます!今後ともお立ち寄りくださいませ。
提轄様
その記事読みました。
アメリカも葬儀社はいい加減なんでしょうか。
prof様
>葬儀社紹介サイトでは「今も紹介中」!!
一度契約結ぶとフォローしませんからねぇ。
この問題では、「小さなお葬式とミンレビの担当者」と話したことがあります。
共に、「掲載や紹介は申告されたら行い、掲載中止や紹介中止も申告されたら
停止」との話しでした。
すなわち、「葬儀社が申告しない限りは、実態が無くても掲載や紹介」を
しているとの、「歌舞伎町の風俗店紹介所以下の管理体制」です。
確かに、風営法管理のソープやヘルスよりも「無法の葬儀」ですが、
ビジネスとしては「金さえ儲かれば良い」とのレベル。
夜逃げや倒産をする葬儀社が、「明日夜逃げしますので」と申告する
訳はありません。(破産葬儀社も弁護士手続きはするが、客や外部対応はなし)
その点では、「イオンの葬式」はエリア担当が定期的に実体管理をしており、
最も実態を反映していることから「信頼性は高い」と考えています。
「小さなお葬式とミンレビ」には実態に即した対応をお願いしましたが、現状では
「破産して廃業している葬儀社を、数年以上に渡り紹介しています」。
ネット環境とパソコンがあれば「誰でもできる紹介業」ですが、情報は生き物です。
ネット屋は「人、知識、技術、情報」の重要性が解っていない様です。
しかし、葬儀業界は「コソ泥は捕まるが、大泥棒は王になる世界」ですので、
情報の正誤や生き死、精度などは「金儲けには関係ない」と言われればその通り。
prof様
紹介基準はクオリティではなく提示した紹介手数料を払ってくれるかどうか
ですからね。