今回ご紹介するのはこの本。
ヒトラー演説 – 熱狂の真実
ヒトラー演説 – 熱狂の真実 (中公新書) 高田 博行 中央公論新社 2014-06-24
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ナチスが権力を掌握するにあたっては、ヒトラーの演説力が大きな役割を果たした。ヒトラーの演説といえば、声を張り上げ、大きな身振りで聴衆を煽り立てるイメージが強いが、実際はどうだったのか。聴衆は演説にいつも熱狂したのか。本書では、ヒトラーの政界登場からドイツ敗戦までの二五年間、一五〇万語に及ぶ演説データを分析。レトリックや表現などの面から煽動政治家の実像を明らかにする。
なんでこの本を手に取ったかというと
プレゼンの時に使えるテクニック、
特に言葉に熱量を持たすという今の自分にない手法を取り入れられるかも
と思ったから。
その狙いは失敗。
使えそうな普遍的なテクニック(修辞法など)は既に知っていたし
初めて知ったテクニック(ジェスチャーのやり方)は自分には使えそうも無い。
ただ興味深い点が2つあった。
一つはヒトラーが演説のブレーンとしてオペラ歌手を起用し自分をいかに見せるかを戦略的に考えていたこと。
もう一つはヒトラーはいつも演説で大衆を熱狂させていたイメージがあるが実は戦争が始まった頃にはその力を失っていたこと。
今回この本を紹介したからといって当然ヒトラーを評価しているわけではない。
今回この本を読んでみて
自分にホロコーストに関する知識が少ないということに気づいた。
それは意識的にそちら方面の話を避けてきたから。
葬祭業という辛い現実を見なければいけないことの多い仕事に就いているので
仕事以外の領域に辛いことを持ち込まない
という生き方をしている。
それもどうなのか、という気持ちはあるが
なんとなく自分を納得させている。
認めたくないことだが、そこまでメンタルは強くない。
この記事(葬儀屋さんの恋愛論)もちょっとふざけて書いているが結構本音だったりする。
夜と霧 新版 ヴィクトール・E・フランクル みすず書房 2002-11-06
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本当は一般教養としてこの「夜と霧」も読むべきだとは思ってきたが
今まで読んできていない。
おそらくこれからも読まないだろう。
お葬式の担当を終えて帰宅したときの精神と肉体の状態で
この本を手に取ることはできない。
最近映画「サウルの息子」を観たいと思った。
弔うことがテーマの話だと思ったから。
しかし結局見に行くことはできなかった。
この仕事を辞めたらこの心境もかわるのだろうか。
他の葬儀屋さんはどうなのだろう。
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