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葬儀屋の労働時間と給料の変化を予測してみました




このページ(葬儀費用の未来を予測する)のように葬儀費用が低価格化すると
葬儀屋の給料がどうなっていくか?
ということを予測してみます。

現在葬儀屋さんの労働時間は限界に近く、
月間平均300時間ほどだと思います。
この労働時間が将来変わることはないでしょう。
なぜなら毎日の葬儀の施行件数は一定しておらず、予測することもできません。
繁忙期に合わせて社員を雇うと閑散期に人が余ってしまうので、
経営者側は正規雇用者を最少人数に抑えて最大限長時間働かせようとします。
また葬儀の件数自体は増加していきます。
ということで限界値である300時間労働というのは
将来も変わらないと思います。

以上の状況を踏まえて、葬儀屋の給料はどうなっていくか
ということについて述べていきます。

もちろん給料にはその葬儀社の業績・個人の能力が反映されるので
一概には言えません。
一般論として、将来の最低ラインの給料の予測です。

葬儀の低価格化に伴い将来的に葬儀屋さんの給料が下がっていくのは
避けられない思います

普通給料がどんどん下がっていくと働き手がいなくなり、
その産業自体が消滅します。

しかし、ポイントは
人類が不老不死にならない限り
葬儀屋は不可欠な職業であるということです。
仮に宗教の役割がなくなり、
コミュニティが完全に崩壊して参列者が来ない時代が来ても、
最低限物理的な遺体の処理は誰かがやらねばなりません。

つまり需要はなくならないということです。

不可欠で公共性の高いサービスだからと言って
将来、葬儀屋の業務に公的サービスは介入しないでしょう。
税金でまかなうにはコストがかかりすぎますし、
(現在生活保護者の方には直葬の費用分が支給されますが)
公営の式場や火葬場の運営すら民間に委託するというのが最近の傾向です。

そして以前お話ししたように、葬儀屋の給料には市場原理が働きますから
誰も葬儀屋をやりたがらないくらいに給料が下がる直前で、
下げ止まると思います。

グラフ

では葬儀屋の給料の最低水準はどれくらいでしょうか?

葬祭業と同じホスピタリティ産業で、
市場規模が拡大していく業種としての共通点から、
ホームヘルパーを比較対象として考えてみたいと思います。
現在ホームヘルパーの時給が1200円とのことです。
その辺りが時給の最低ラインではないでしょうか。
葬儀屋の時給が1200円を下回ってしまえば、
(あくまで給料と業務内容のバランスの問題としては)
ホームヘルパーをやった方が割がいい、
ってことになると思うからです。

とすると月収=1,200円×300時間=36万円
ということで、月収36万を下回ることはない
というのが、現時点の私の見立てです。
(物価変動率は反映させていません。
またホームヘルパーは、質を下げないようにするため
労働時間を増やさないよう指導があるらしいのですが、
将来、老人人口がふえてくると、そのリミッターは外されるのではないでしょうか))

もし直葬が葬儀全体の過半数を占めるような時代が来て
葬儀屋の給料の最低水準すらまかなえなくなったら、
直葬の価格(今25万円くらいが直葬の平均だと思います)が値上がりして、
葬儀屋の雇用を支える
と思います。

月収36万円という数字は食べていけるけど、
葬儀屋さんの労働量に見合っているかは微妙な気がします。
だからこそ、葬儀屋のなり手が存在する最低水準とも言えるんですが。

私個人の意見としては、
将来最悪でもこれくらい収入があるなら、この仕事を続けたいと思っています。

併せてこちらもお読みください
葬儀屋の給料について 1/2











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