神道の葬儀に参列するときは、これだけ知っておけば大丈夫




これから神道の葬儀に参列される方が事前に知っておくべきことを、葬儀屋さんが簡潔にまとめてみました。

服装

数珠がいらない点を除けば、服装も仏式のお葬式と同じルールです。
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香典と受付

仏式のお葬式と同じルールです。
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香典のマナーを葬儀屋さんが教えます | 考える葬儀屋さんのブログ
香典袋の表書きは「玉串料」が神道独特の書き方ですが、どの宗派でもOKな「御霊前」で構いません。

参列者のお参りの仕方

仏教でお参りするときは焼香ですが、神道では玉串奉奠(たまぐしほうてん 玉串奉典とも書く)を行います。
玉串とは木の枝(「樒」しきみといいます)に紙垂(しで)といわれるしおり状の紙を垂らしたものです。

玉串奉奠とはその玉串を霊前に対してお供えする行為です。

玉串を神官もしくは葬儀屋さんから受け取ったら、
玉串を時計回りに4分の3回転(270度)させて、玉串の茎側を祭壇側に向けて置く、
までは神道と同じです。

そのあと、2礼2拍手1礼(2回礼をして、2回手を叩くふりをして、最後に1回礼をする)を行います。
拍手の時は忍手(しのびて)と言って音を立てません
言わば手を叩くフリをします。

youtubeにのうひ葬祭さんの玉串奉典の動画がアップされていたので貼らせていただきました。

会式直前に葬儀屋さんが解説してくれる場合もあります。(私は必ず解説します)
前の人をまねをすればいい、とお考えの方もいらっしゃるかもしれません。
ただ危険なのは式が終わる時間ぎりぎりに到着してしまって、到着と同時に祭壇前に連れていかれて誰のやり方も参考できず、玉串奉奠を強要されるケースです。

このようなケースで、玉串奉典に自信が無い場合
霊前の玉串奉奠に連れて行かれそうになったら、葬儀屋さんにレクチャ-(説明)してもらいましょう。
レクチャーされて覚えきれないなら(神道系が初めてならこの可能性が高いのですが)
「自分は神道のお葬式が初めてなので、隣に立って指示してくれないか」と葬儀屋さんにお願いする、という方法があります。
それは恥ずかしいと思われるかもしれません。
しかし親戚の中にも神道のお葬式に出るのは初めてという方が何割もいるはずです。そういった方は葬儀屋さんに教えを乞うというのは「その気持ち分かる、分かる」ということはあっても、非常識や恥ずかしいと思う人はいません。
祭壇前で立ち尽くすくらいなら、ちゃんと聞きましょう。
と、ここまでかくと怖じ気づく方もいらっしゃるかもしれませんが、あくまで全員の玉串奉典が終わった後、最後に到着してしまったケースの話です。

神道の通夜祭並びに遷霊祭の流れ

神道の通夜葬儀に参列するときは、玉串奉典の作法さえ覚えておけば問題ありません。

以下参考までに神道の通夜(神道の場合は遷霊祭並びに遷霊祭と呼びます)とお葬式(神道の場合は葬場祭と呼びます)の流れを述べておきます。
(神社によって多少異なります)

斎主祭員入場・・・斎主は儀式を進行させる人。祭員はアシスタント兼和楽器演奏者

司会「只今から <故人名が入る> 大人命(うしのみこと:男性の場合) 刀自命(とじのみこと:女性の場合)の遷霊祭並びに遷霊祭を執り行います。」
司会「斎主並びに祭員ご入場でございます。皆様、ご起立いただき御低頭下さい。」
<祭壇に礼をして>「お直り頂きましてご着席ください。」

修祓 ・・・大麻(神道系の場合「たいま」ではなく「おおぬさ」と読む。木の枝に紙を垂らしたもの)を使って祭壇、遺族、参列者などをお祓(はら)いする。
修祓の間、参列者は起立を促されることが多い。

斎主一拝・・・斎主が祭壇前に進み出て祭壇側に一礼する。
起立を促されて「 斎主にならい一拝ください。」と指示されることが多い。

遷霊の儀 ・・・遷霊(故人の魂を霊璽という位牌のような木の札に込める)を行う上での神道の言葉を唱える。
<消灯>
遷霊は暗闇で行われるので、部屋の電気を真っ暗にします。
余談ですが、このときに祭壇の明りなど式場内の明りは全て消さなければいけません。
そのため葬儀屋さんは裏で事前に配線や電源スイッチの準備をして、本番は斎主と息を合わせて点灯や消灯を行っています。

真っ暗な中で斎主が「ウーッ」といううなり声を上げているので、初めて遷霊祭に参加する人は不気味に感じるかもしれません。この間、3分くらいでしょうか。
<点灯、斎主着座>
遷霊の儀が終わると部屋の明りがついて、斎主が席に戻ります。

献饌(奏楽)・・・お供え物をする儀式です。実際は瓶子(へいし、お酒を入れているとっくりのようなもの)ふたを外します。

通夜祭祭詞  斎主が通夜の神道の言葉を読み上げます。

〇玉串奉奠  玉串(木の枝に神をぶら下げたもの)を祭壇にお供えします。
通常斎主が行い、次に喪主→遺族→参列者という流れです。

斎主一拝・・・冒頭で行ったのと同じく、斎主が祭壇に向けて一礼します。

司会「皆様、御起立をお願い致します。斎主にならい一拝ください。」
「ご着席ください。」
「斎主・祭員  斎主・祭員、ご退場でございます。」
退場
閉式

この後参列者で会食をします。
神道の会食は直会(なおらい)と呼ばれます。

神道の葬儀(葬場祭)の流れ

葬儀は、神道の場合、葬場祭(そうじょうさい)と呼ばれます。
途中までは前日の通夜祭並びに遷霊祭とほとんど同じですが、明りを消して行う遷霊の儀式がありません。
斎主祭員が退場した後~拾骨までは、仏式や神道と大きく変わりません。

斎主祭員入場
修祓
斎主一拝
献饌(奏楽)
葬場祭祭詞
場合によってはここで弔辞(関係者のお別れの言葉)やいただいた弔電の代読が入ることもある
〇玉串奉奠・・・玉串(木の枝に神をぶら下げたもの)を祭壇にお供えします。
徹饌(奏楽)
斎主一拝
退場

斎主退場後は、仏式と似ています。

「お別れ」
祭壇のお花を棺に入れてお別れをする

「遺族代表挨拶」
棺のふたを閉めて、遺族代表の挨拶

「出棺」
一般の参列者がつきあうのはここまで。ここからは原則的に血縁者が火葬場に向います。ここで神官が霊柩車を清めるお祓いをすることもあります。

「火葬」
御棺を火葬炉に納めるのですが、ここでも神官が火葬炉を清めるお祓いをすることがあります。

「拾骨」
拾骨に神官は立ち会わないことがほとんどです。文化的に土葬を前提としているから、という話を聞いたことがあります。

式場に戻る

「繰上げ十日祭(くりあげとうかさい)」を行う
仏式の初七日と同じで、本来亡くなってから10日後に行っていた儀式です。しかし現在では親族が集まった機会を利用してお葬式の当日に行われることが多いです。
内容は葬場祭(はっそうさい)のダイジェスト版です。
詞(のりと)を読む、斎主玉串奉奠、遺族親族玉串奉奠、終了まで30分くらいです。

この後会食をして解散です。
例えば葬場祭が11時くらいに始まると17時くらいの解散が目安です。

自宅に神道の簡易的な飾りを行います。

仏式では49日を一区切りとして法事と納骨を行いますが、神道の場合は50日を区切りとして五十日祭と納骨を行うことが多いです。

神道とは

補足として神道の説明です。
読み方は神道(しんとう)です。
神道は自然を神として崇拝する日本の宗教です。

6世紀に仏教が日本に伝わる前から存在した日本最古の宗教です。
神道のお葬式の作法ですが、明治時代の国家神道政策に合わせて作られたものがもとになっています。
それまで仏教が担っていた葬式も神道でやらなきゃということで、結構バタバタした中で作られたようです。
そのため意外と日本の神道のお葬式の歴史は浅いと言えるでしょう。

こういう本を持っているのですが、これを読むと細かい作法は神社ごとに異なっているようです。











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